学園内の最低ランクの学生がこの世の悪を成敗するそうです。(仮)

怪盗80

第0話:プロローグ

暗闇を照らす街のネオンに反射するゴーグル、乾いた風になびく黒色のマフラー、マフラーに隠されてよく見えないが顔立ちは青年と言った方がわかりやすいだろう。
青年は何かを操作しながら腕時計で時間を確認していた。
一昔前と言っても五年前に比べて、世界の人口は二倍へと増加していた。そのかわりに、この世界の人口の2割は異能力を持つ者がいた。

『なぁ、お前って高校は何処に行くんだ?』

耳に付けている通信機から若々しい女性の声が聞こえた。声からして歳は二十代だろう。

「はぁ、またその話かよ、だから毎回言っているだろ、高校には行けねぇよ、第一俺は...」

青年はまたか…と言う感じで通信機から聞こえる声の質問に答えた。
通信機からの音声は手を叩く音と高らかな笑い声が聞こえた。

『そんな君にいい話があってですねぇ。もし貴方が!仕事の関係で、私の学園に入学してくれるのであれば、寮での生活費と学費を免除してあげるのと大量のお金をあげよう。
どうかなー悪い話ではないと思うけどなー?』
「おいお前、俺をどんな学校に入れるつもりか知らないけど、言っておくが俺は入る気は一切ないからな。」
『そんな事が言える立場なのかな?私の家に住まわせて、君の事をバレない様にしているのは誰だったけなー?それに仕事は絶対にやり遂げるのがポリシーだったよね?(ニヤニヤ)』

(チッ、痛い所をつきやがって、この野郎...仕方がない、ここは適当に済まそう。)

青年は少し苛立ちながら黒いマフラーを口元からズラして声を出しやすくして通信機に話しかけた。

「あぁ、分かった分かった、仕事ならな。それで、どんな学校なんだ?」
『おーありがとうー!入ってくれるんだな!まぁ、そんなに心配しなくても普通の学校だよー、ただ少し変わっt...』
「分かった、それじゃあもう仕事だからその話は明日な。」

あいつの話が長くなりそうだった為に通信機を切ろうとした時。

『あっ、ちょっと!』
「なんだよ?早くしないと切るぞ。」
『頑張ってね、正義のヒーローさん♡』

通信機からは可愛いらしい声で応援をされたのだが。

「...あぁ。」(ピッ...)

青年は無愛想にその応援を右耳から左耳へと聞き流して通信機を黒いグローブをはめた手でゆっくりと通信を切った。
その言葉を聞いた青年はため息を吐く。

「ふぅ...さてと...仕事をしますか。」

青年は乾いた風になびく黒色のマフラーを口元へ持っていき夜の街を駆けた。
(正義のヒーローなんて、そんな綺麗事なんてないんだよ...俺は...ただの...悪者なんだよ...)
これは元悪者の主人公の普通ではありえない数奇なお話。

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