駿河の采配

ノベルバユーザー232775

駿河の采配

チャイムの音がなる。奏は以前にも感じたことがある感覚を思い出しながら足を踏み入れた。脇には時間ギリギリまで練習しているチアがいる。授業になんとか間に合った彼女たちの後ろを眺めながら遅刻をしていた。「バカが遅刻してるよ〜。迎えに来なかった罰だね」嫌な相手に嫌なところをみられてしまった。この野球部のマネージャー兼妹が最高にやっかいなのだ。すべてのラッキースケベを邪魔してくる。「飛鳥、朝ぐらい1人で起きろ。なんでお前の方がはやいんだ?」「もちろん遅刻してくるところをじっくり見ようと思って」満面の笑みで見てくるのはいつものことだ。瞬間移動でもできんのか?と一瞬考えた時間がもったいない。いつもと変わりはないが違うとしたら高校最後の春、夏の甲子園大会まで3ヶ月だということだ。

コメント

コメントを書く

「学園」の人気作品

書籍化作品