自己満足と他者満足

紫陽花

epilogue。

狂った姉の葬式にも俺は出なかった。

【もう人では無くなった姉の葬式なんざ行っても時間の無駄だろう】と黒く濁った血液が飛び交っている部屋で呟いた。

きっと姉も幸せにあの世で暮らしている。

あんな地獄のようだった日々を繰り返させない為にとった手段だったんだ。

俺の行動言動は正しかったんだ。

【本当にこれで正しかったんだよな…】

手の血液におれは語りかけるようにしそう叫んだ。

目の前で俺の頬に手を当てる姉の姿が見えたような…そんな気がした。

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