命改変プログラム

ファーストなサイコロ

1988 前に進む為のXの問い編 361

「妖精……ですか?」

「はい、何か知りませんか? なんでもいいです」

 あれから2日位経ってる。私達あのときのメンバーは情報収集して、再び集まろうって事になってる。もしかしたら抜け駆けするような人が居るかもしれない。でも、そのときはその時だね。もしも抜け駆けされたとしても、わかるかどうかなんてわかんないし……仕方ない……とも思う。私は昨日は学校に行ってた。夏休みでは? と思われるだろう。けど私の立場を思い出して欲しい。

 生徒会長なんだ。それも史上最強みたいな生徒会長の次の生徒会長である。はっきり言って色々と大変だ。なにせ生徒会には色々な仕事が既にあるっていうね。去年に日鞠ちゃんがやってたことを なぞることになる。たった一年で終わらせるには惜しい……みたいな事が色々とあるみたい。それは他校との交流であったり、去年のお礼とか……そうやって繋がりを維持してないといけないみたいな。

 まあ分かる。なにせ日鞠ちゃんはどこにそういうつながりがあったの? っていう筋からの協力とか取り付けてたからね。社会科見学とか、職業体験、生徒たちを使ったイベントとか……学校内で終わらせられるイベントなら、外の協力はそこまでかもだけど、どうやら日鞠ちゃんはもっと活躍の場を広げさせたかったらしい。

 大会がある運動部の人達だけじゃなく、文化部の人達にもそういう場をってことなんだろう。文芸部にはなんか朗読会みたいなのを市民会館とか街の図書館みたいな所で開くようにしてたりとか、オタク系の人達のために、編集部の体験とか……どうやら夏休みはそれこそ、たくさんの体験をする機会に日鞠ちゃんはしたかったみたいだね。

 普段は出来ないこと……そういうことが長期休暇では出来るから、それの為に生徒会は動く必要があるってね。文化部はあんまり顧問って感じの存在はいない。いや居るけど、だいたい兼任だし、名前だけ貸して居ない人も多い。それに夏休みは逆に教師はどうやら結構忙しいらしい。

 となると、そういうイベント関連についてくのは自然と生徒会になる。大体は副会長とか日鞠ちゃんが集めたメンバーを私は引き継いでるから、皆ちゃんと分かってくれてるから私にはそんな負担はない。

 私は車いすだしね。でもそれでも私はあの学校の生徒会長として、表に出ないと行けない場があったりするのだ。学校外でその学校の生徒会長の仕事って何? って思うだろうが、これも全て日鞠ちゃんのせいである。

 どうやら夏休みでもずっとゲーム三昧って訳にはいかない。まあそれでも長い時間ゲームに使える事は変わりないけどね。 

 私は今、妖精のことをチームの皆に訪ねてる。まあ皆と言っても、メカブちゃんとオウラさんだけだけどね。なにか知ってるとも思えないが、何かないかなって……

「妖精の話はこの世界には以外……ではないけどおおいわよ」

 そういったのはなんと意外とメカブちゃんだった。机にデローンと頬をへばりつかせてる。なにやってるの?

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