命改変プログラム
1568 校内三分の計編 178
差し出されたスマホはスピーカーになってるらしく、日鞠の声が響いてる。日鞠は僕のことを擁護してくれてるが……今の話の後だと、さらに僕の印象悪くならない?
(なにせ僕の印象は、日鞠のやつを待たせ続けてるやつで、そして日鞠の優しさに漬け込んで別の女に手を出してるやつだし……)
そんな奴をさらに日鞠は庇ってる。ある意味、完璧な日鞠のたった一つの弱点みたいにみられてない。男運ないとかさ……いや、完全にそれじゃあ僕が悪い男になってるわけだけどね。
いやいや、僕は日鞠を不幸にしたいわけじゃない。寧ろ誰よりも日鞠に感謝してるし、日鞠のことを思ってるから。でも周りはそうとは思ってない。
みんなが日鞠のことを好きだから……だから、みんなが僕に嫉妬してると思ってたが、そうじゃなくどうやら僕の思いというか、思いやりとかは足りなく見えてたようだ。
確かに僕は日鞠の願いを代えてやれてなかったけど……周囲がそれをこれほど気にしてるとは思ってなかった。いや……それもみてなかったというか、ある意味、優越感的なものがあったのかもしれない。
なにせ日鞠が僕を好きなのは周知の事実だったから。彼女ってことも優越感を得れるものだと思うけど、なんか付き合ってなくても、彼女は自分のことが好きなんだっていう事実を周りが知ってるというのが……ね。
「会長、目を覚ましてください」
そんな風に生徒会役員の女子がいう。それでも……日鞠はそれを受け入れることはない。でもそれだとどんどんと僕へのヘイトと、さらに言えば日鞠の評判が落ちそうだ。
日鞠はあんまり言葉を重ねたりはしない。的確に相手を誘導できるからだ。でも今は違う。なにせ目の前にはいなくて、さらに問いかけるのは不特定多数だからだ。
そうなると、一人にだけ届く言葉は言えない。そしてさらにそうなると、言葉しての力が薄くなる。さらに薄い言葉は、色々と変な感情が隙間に挟まる。
「スオウ、いいんですか? このままで?」
クリスが僕をみてそういう。このまま、か。良いわけないだろう。最悪、僕は自分自身はいいよ。なんと思われようと。でも……日鞠まで残念とか思われるのは嫌だ。
それに実際、進んでないとか言われるとね。僕だけじゃなく、日鞠まで……ケジメはつけないといけないのかもしれない。
「日鞠」
僕はスマホの向こうの日鞠に声を掛ける。こんな場所、シュチュエーションでいいのかって……それに公衆の面前だし……でも、もう逃げることはできないだろう。
『スオウ、私は大丈夫だよ。いつまでだって待てるし』
そんな声が聞こえてくる。でも、ちょっとしりすぼみしてるその声に、僕は決心したよ。
「んーんー!!」
なんか廊下の方からそんな声が聞こえるが、今は無視しとこう。そんな場合じゃないし……僕は呼吸を整えて、口を開く。
「日鞠、好きだ。付き合ってください」
『…………うん、はい!』
そうやって僕と日鞠は付き合うことになった。
(なにせ僕の印象は、日鞠のやつを待たせ続けてるやつで、そして日鞠の優しさに漬け込んで別の女に手を出してるやつだし……)
そんな奴をさらに日鞠は庇ってる。ある意味、完璧な日鞠のたった一つの弱点みたいにみられてない。男運ないとかさ……いや、完全にそれじゃあ僕が悪い男になってるわけだけどね。
いやいや、僕は日鞠を不幸にしたいわけじゃない。寧ろ誰よりも日鞠に感謝してるし、日鞠のことを思ってるから。でも周りはそうとは思ってない。
みんなが日鞠のことを好きだから……だから、みんなが僕に嫉妬してると思ってたが、そうじゃなくどうやら僕の思いというか、思いやりとかは足りなく見えてたようだ。
確かに僕は日鞠の願いを代えてやれてなかったけど……周囲がそれをこれほど気にしてるとは思ってなかった。いや……それもみてなかったというか、ある意味、優越感的なものがあったのかもしれない。
なにせ日鞠が僕を好きなのは周知の事実だったから。彼女ってことも優越感を得れるものだと思うけど、なんか付き合ってなくても、彼女は自分のことが好きなんだっていう事実を周りが知ってるというのが……ね。
「会長、目を覚ましてください」
そんな風に生徒会役員の女子がいう。それでも……日鞠はそれを受け入れることはない。でもそれだとどんどんと僕へのヘイトと、さらに言えば日鞠の評判が落ちそうだ。
日鞠はあんまり言葉を重ねたりはしない。的確に相手を誘導できるからだ。でも今は違う。なにせ目の前にはいなくて、さらに問いかけるのは不特定多数だからだ。
そうなると、一人にだけ届く言葉は言えない。そしてさらにそうなると、言葉しての力が薄くなる。さらに薄い言葉は、色々と変な感情が隙間に挟まる。
「スオウ、いいんですか? このままで?」
クリスが僕をみてそういう。このまま、か。良いわけないだろう。最悪、僕は自分自身はいいよ。なんと思われようと。でも……日鞠まで残念とか思われるのは嫌だ。
それに実際、進んでないとか言われるとね。僕だけじゃなく、日鞠まで……ケジメはつけないといけないのかもしれない。
「日鞠」
僕はスマホの向こうの日鞠に声を掛ける。こんな場所、シュチュエーションでいいのかって……それに公衆の面前だし……でも、もう逃げることはできないだろう。
『スオウ、私は大丈夫だよ。いつまでだって待てるし』
そんな声が聞こえてくる。でも、ちょっとしりすぼみしてるその声に、僕は決心したよ。
「んーんー!!」
なんか廊下の方からそんな声が聞こえるが、今は無視しとこう。そんな場合じゃないし……僕は呼吸を整えて、口を開く。
「日鞠、好きだ。付き合ってください」
『…………うん、はい!』
そうやって僕と日鞠は付き合うことになった。
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