命改変プログラム

ファーストなサイコロ

1205

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「うらああああああああああああああああ!」
「ひゃっはあああああああああああしあああ!!」

 私の魅力に取り付かれた三人がそんな声を出して攻撃に転じる。三人は我慢してただろうですからね。私というお荷物によってバトルは制限されてましたし。でも……一人だけ変な叫びしてた奴は……やばそうだから今後の付き合いを考えないといけないかも……まあ私のLROは今日まで何ですけどね。

 私は今日ためにここに居るわけで……今日が終われば、リーフィアの使用許可は無くなるでしょう。まあ別にいいデス。大冒険はそれなりにやったですからね。それに全然違う自分はいつだって演じてますし、LROもこんな物かって感じが正直あります。

 もっとバンバン魔法とか使えると思ったんですけどね……絶対に詠唱があるのは困ります。面倒くさい。初心者用の魔法の詠唱は簡単ですけどね。もっとできるのなら、私も祝福を狙うんデスけどね。それでオリジナル魔法とか作ってみたいし。でも祝福を得れるかはわからないですしね。スオウの話では、祝福の試練で自分の中から力を操るって感覚を得ないといけないって聞きましたね。

 どうやらそれがどうやっても無理な人も居るようデス。つまりは私がこれ以上、ここに居る必要って無いですよね。やっぱり私はリアルゲームしてるせいですかね。わざわざ世界を変える必要もそんなに無いかなって感じ? 上司がいないのはいいですけど、完全に居ないわけじゃないデスし……ああ、仕事から解放されたいデス。

 そんな事を考えつつ、私は三人の事を見てます。三人の連携はなかなかで、テア・レス・テレスのあぶれた奴を追い詰めていって、そしてこの空のステージから落としてる。まあ落とせば、HPをゼロにする必要ないんだからその分早く倒せることになります。

 空でも飛べるなら別だけど、そんな奴はそうそういないでしょう。その証拠に、今たくさんのテア・レス・テレスのプレーヤーが落とされてるが、復活してきた奴はいないデス。これはこのまま押してしまえる流れ? 反対側からは男色艦隊の人たちもイケイケで攻めてます。

 左右からどんどんと押し込まれてるテア・レス・テレスは次第に窮屈になっていき、まともに動くスペースも武器を振るう事も難しくなって行ってる。これは流石に予定から外れてしまったのでは? と思える程にテア・レス・テレスをこちらは追い込んでる。

いつまで会長はあの籠にこもってるのか……少し離れた後方では残りのテア・レス・テレスを一網打尽にするためにそろいのスーツを身に纏った集団とさらに他のチームの混成部隊が特大の合唱魔法を準備してる。でも前線部隊も何が起きてもいいように、全力で前に行ってる。テア・レス・テレスは最後まで油断は出来ないと、流石に学んでる。

 だからこそ、油断は見せないって姿勢デス。少しでも会長への膜を薄くしておくのも大事。すでにテア・レス・テレスの方は百人を切ったんではないでしょうか? 以前紙吹雪は周囲を包んでいて、スオウやあの召喚士は戻ってきてない。けど、あの二人なしで勝った方が、この戦争を仕掛けた人たちにとってはいいはず。

 まあ、このまま終わったら、私の仕事的に消化不良ですけどね。どうなる事やら。

「こんな物ですか日鞠?」

 私はそんな事を呟きながら、合唱魔法がテア・レス・テレスに落ちるのを見てた。

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