命改変プログラム
1149
「ひいいいい! 何をやっている! 早く倒せ!!」
馬に乗った指揮官がそういってる。馬は沼に足を取られて既に一歩もうごけない。だが、無駄に良い鎧を着てるからか、沼には絶対に入りたくないようだ。降りる気配がない。けどあんなの的にもほどがあるんだが? こっちも足を取られて動きが鈍ってる。
正直、守りたくても守れない。なによりさ、野生のモンスターなんてのは狙いやすい奴を狙うんだ。最後尾に居た指揮官は囲まれた時点で既に安全な場所にいる訳じゃない。まあ二人くらい周囲にいるけどさ、そいつらも馬上の指揮官を守るには高さが足りないぞ。なにせこの沼のせいで跳んだりできないし、そして何よりも、泥まみれの狼型のモンスターは滑る様に移動しやがって、四足歩行よりも早い。
せめて指揮官が沼に降りて騎士たちが固まってる所まで来てくれないと守るなんて不可能だ。既にこっちは手一杯なんだからな。
集団になってる騎士たちは背中を味方に預けて前から来る敵にだけ対処できる様にしてる。だからその中に入る事が出来れば、比較的安全だ。だから指揮官に来てもらわないと……この人数で移動なんてちょっと無理。そんな事を思ってると三匹のモンスターが並行して迫ってきた。そして何やら大回りだ。何する気だ? とか思ってると、近くにきたその三匹は急に曲がってそれによって泥が大波の様に舞い上がった。
それが俺達に襲い掛かる。大量に泥をかぶって俺達は混乱した。視界も塞がれる。ばしゃばしゃと態勢が乱れる音がきこえる。泥だから勿論ダメージなんてないが、きっとこの隙に襲う算段だろう。洗脳してる奴らはとても連携力が高い。この機を逃すとは思えない。
「来るぞ! 急いで態勢を立て直せ!」
わかってる奴がそんな声を張りだした。けど次の瞬間、聞こえた悲鳴は少し遠くからだった。
「ぬああああああ!! こ奴らめええええええ!!」
そしてバシャアアアアアン!! と盛大な音がした。俺は顔を手で拭って音がした方を見る。すると旨から指揮官が消えてた。どうやら、あの狼共、先に指揮官を仕留める為に俺たちの視界を奪ったらしい。なんて狡猾な……
「ぶふぁ!? 助けっ! ――けろ!!」
弓を持ってる奴らが矢を番えて指揮官の回りの敵に射るが、効果が薄い。そもそも奴ら避けようともしない。あの泥、鎧の様な役目までしてやがる。やっぱり直接叩くのか一番だ。バシャバシャと音を立てて指揮官を助けに移動を開始するが、当然妨害に他の奴らが動く。
どうやら傍にいた二人は既にやられてるようだ。無残な姿で泥の上に浮かんでる。そして次はあの指揮官……実際、あんな奴がどうなろうと……と思うんだが、上司だけに助けない訳にもいかない。一応努力をしよう。
「アギト!」
「よし、こいアイリ!!」
俺はアイリの足場になった。アイリは俺に登り、そこから俺を蹴って跳躍。一気に指揮官の所へと飛んだ。
「はあああああああ!!」
アイリの剣が光る。いくつも剣線が光となって降り注ぐ。
馬に乗った指揮官がそういってる。馬は沼に足を取られて既に一歩もうごけない。だが、無駄に良い鎧を着てるからか、沼には絶対に入りたくないようだ。降りる気配がない。けどあんなの的にもほどがあるんだが? こっちも足を取られて動きが鈍ってる。
正直、守りたくても守れない。なによりさ、野生のモンスターなんてのは狙いやすい奴を狙うんだ。最後尾に居た指揮官は囲まれた時点で既に安全な場所にいる訳じゃない。まあ二人くらい周囲にいるけどさ、そいつらも馬上の指揮官を守るには高さが足りないぞ。なにせこの沼のせいで跳んだりできないし、そして何よりも、泥まみれの狼型のモンスターは滑る様に移動しやがって、四足歩行よりも早い。
せめて指揮官が沼に降りて騎士たちが固まってる所まで来てくれないと守るなんて不可能だ。既にこっちは手一杯なんだからな。
集団になってる騎士たちは背中を味方に預けて前から来る敵にだけ対処できる様にしてる。だからその中に入る事が出来れば、比較的安全だ。だから指揮官に来てもらわないと……この人数で移動なんてちょっと無理。そんな事を思ってると三匹のモンスターが並行して迫ってきた。そして何やら大回りだ。何する気だ? とか思ってると、近くにきたその三匹は急に曲がってそれによって泥が大波の様に舞い上がった。
それが俺達に襲い掛かる。大量に泥をかぶって俺達は混乱した。視界も塞がれる。ばしゃばしゃと態勢が乱れる音がきこえる。泥だから勿論ダメージなんてないが、きっとこの隙に襲う算段だろう。洗脳してる奴らはとても連携力が高い。この機を逃すとは思えない。
「来るぞ! 急いで態勢を立て直せ!」
わかってる奴がそんな声を張りだした。けど次の瞬間、聞こえた悲鳴は少し遠くからだった。
「ぬああああああ!! こ奴らめええええええ!!」
そしてバシャアアアアアン!! と盛大な音がした。俺は顔を手で拭って音がした方を見る。すると旨から指揮官が消えてた。どうやら、あの狼共、先に指揮官を仕留める為に俺たちの視界を奪ったらしい。なんて狡猾な……
「ぶふぁ!? 助けっ! ――けろ!!」
弓を持ってる奴らが矢を番えて指揮官の回りの敵に射るが、効果が薄い。そもそも奴ら避けようともしない。あの泥、鎧の様な役目までしてやがる。やっぱり直接叩くのか一番だ。バシャバシャと音を立てて指揮官を助けに移動を開始するが、当然妨害に他の奴らが動く。
どうやら傍にいた二人は既にやられてるようだ。無残な姿で泥の上に浮かんでる。そして次はあの指揮官……実際、あんな奴がどうなろうと……と思うんだが、上司だけに助けない訳にもいかない。一応努力をしよう。
「アギト!」
「よし、こいアイリ!!」
俺はアイリの足場になった。アイリは俺に登り、そこから俺を蹴って跳躍。一気に指揮官の所へと飛んだ。
「はあああああああ!!」
アイリの剣が光る。いくつも剣線が光となって降り注ぐ。
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