命改変プログラム
1101
洞窟を爆走する一瞬に目につく会長が残した紙の傍に僕は炎の札を張り付ける。そして数秒後、僕は会長たちを捉えた。
(まだ気づいてない?)
確かに全速力を出した。普通ならありえない速さだ。それに直線で、スピードに乗れてるのも大きい。けどきっと会長は気づいてる。数秒で後衛が出来る事なんか限られてる。精々遅滞魔法か、アイテムをばらまくくらい。LROは基本詠唱に時間が掛かる。無詠唱はない。
なら気を付けるべきはやっぱり会長だ。最悪の最悪の、更に最悪まで想像して、狙う状況だけを作り出すんだ。僕は手に持った球を前方になげた。それはこのバトルで支給された照明弾だ。あんまり使ってる奴いないが、これももっと上手く使うべきだったかもね。
想定の使い方ではないだろうが、奴らの出してる光を覆い潰して、更に強い光を照明弾は出してくれる。狙うは勿論目つぶしだ。少しでも長く、認知を遅らせたい。対応を一瞬でも滞らせたい……光がはぜる。慌てる声。僕は常に会長を視界にとらえてる。
あいつの動きは一瞬でも見逃せない。会長の想定以上の速さで来れたのか、何かやってる様にはみえない。僕はここで作った風の塊の一つを解放する。まずは会長たちを追い越し、洞窟の壁を背にする。風の塊の一つに風のフラングランを差し込んだ。そして風の妖精と共に、風の方向性を一つに絞る。
「破ぜろ!」
その瞬間、僕の前の方向へと全ての風が開放された。それはこの場で竜巻が生まれたみたいな風だ。けど竜巻と違うのはグルグルと回ってはないって事だ。この風は一方向、つまりこの洞窟出口にしか向かわない。それにこれは攻撃じゃない。
反撃効果は生まれない! 踏ん張る事だって許さない。この塊一つで状況を作るんだ! 更に僕は氷の魔法が封じられた札を使う。標的は地面だ。コードを書き換え、地面を凍らせる。踏ん張らせなんてしない!
「「うあああああああああああああああああああ!?」」
「「きゃあああああああああああああああああああああ!?」」
そんな声を響かせてテア・レス・テレスの奴らが出口に向かって飛んでいく。この氷は見える程度の範囲しか凍らせてないが、問題ない。一回勢いがつくと後はもう出口まで一直線だ。
既に残ってるのは会長だけ。会長は防いだわけじゃない。風は僕の完全制御下にあるんだ。だから残した。寧ろ、会長まで飛ばしたら意味がない。そして邪魔な奴らが飛んだ行った時から奥の方から炎の札が発動してる。炎の札が会長の紙を燃やし、補強する力を奪い、壁を崩壊させてるんだ。これで邪魔者は入らない。少なくとも数分か、数十分は持つだろう。
僕たちが動きけるくらいの空間が無事なのは、僕の後ろの壁にも紙があるからだ。風も……そして崩壊の音もどこか遠くに行った中、淡い光を称えて会長がいった。
「凄い早業だったね。何も出来なかったよ」
「本当にそれならいいんだけどな」
「本当だよ。スオウは私の想定、上回ってくれてる」
そういう会長だが、全然焦った様子がない。その事が、僕に嫌な汗を流させる。本当に、こいつとやり合うのはハッキリ言って願い下げだ。けど、やるしかない。
「ここでお前を負かす。覚悟は出来たか?」
「うん、楽しもうよ二人で」
僕は剣を握り、会長はペンを握る。僕たちの戦いが今始まる。
(まだ気づいてない?)
確かに全速力を出した。普通ならありえない速さだ。それに直線で、スピードに乗れてるのも大きい。けどきっと会長は気づいてる。数秒で後衛が出来る事なんか限られてる。精々遅滞魔法か、アイテムをばらまくくらい。LROは基本詠唱に時間が掛かる。無詠唱はない。
なら気を付けるべきはやっぱり会長だ。最悪の最悪の、更に最悪まで想像して、狙う状況だけを作り出すんだ。僕は手に持った球を前方になげた。それはこのバトルで支給された照明弾だ。あんまり使ってる奴いないが、これももっと上手く使うべきだったかもね。
想定の使い方ではないだろうが、奴らの出してる光を覆い潰して、更に強い光を照明弾は出してくれる。狙うは勿論目つぶしだ。少しでも長く、認知を遅らせたい。対応を一瞬でも滞らせたい……光がはぜる。慌てる声。僕は常に会長を視界にとらえてる。
あいつの動きは一瞬でも見逃せない。会長の想定以上の速さで来れたのか、何かやってる様にはみえない。僕はここで作った風の塊の一つを解放する。まずは会長たちを追い越し、洞窟の壁を背にする。風の塊の一つに風のフラングランを差し込んだ。そして風の妖精と共に、風の方向性を一つに絞る。
「破ぜろ!」
その瞬間、僕の前の方向へと全ての風が開放された。それはこの場で竜巻が生まれたみたいな風だ。けど竜巻と違うのはグルグルと回ってはないって事だ。この風は一方向、つまりこの洞窟出口にしか向かわない。それにこれは攻撃じゃない。
反撃効果は生まれない! 踏ん張る事だって許さない。この塊一つで状況を作るんだ! 更に僕は氷の魔法が封じられた札を使う。標的は地面だ。コードを書き換え、地面を凍らせる。踏ん張らせなんてしない!
「「うあああああああああああああああああああ!?」」
「「きゃあああああああああああああああああああああ!?」」
そんな声を響かせてテア・レス・テレスの奴らが出口に向かって飛んでいく。この氷は見える程度の範囲しか凍らせてないが、問題ない。一回勢いがつくと後はもう出口まで一直線だ。
既に残ってるのは会長だけ。会長は防いだわけじゃない。風は僕の完全制御下にあるんだ。だから残した。寧ろ、会長まで飛ばしたら意味がない。そして邪魔な奴らが飛んだ行った時から奥の方から炎の札が発動してる。炎の札が会長の紙を燃やし、補強する力を奪い、壁を崩壊させてるんだ。これで邪魔者は入らない。少なくとも数分か、数十分は持つだろう。
僕たちが動きけるくらいの空間が無事なのは、僕の後ろの壁にも紙があるからだ。風も……そして崩壊の音もどこか遠くに行った中、淡い光を称えて会長がいった。
「凄い早業だったね。何も出来なかったよ」
「本当にそれならいいんだけどな」
「本当だよ。スオウは私の想定、上回ってくれてる」
そういう会長だが、全然焦った様子がない。その事が、僕に嫌な汗を流させる。本当に、こいつとやり合うのはハッキリ言って願い下げだ。けど、やるしかない。
「ここでお前を負かす。覚悟は出来たか?」
「うん、楽しもうよ二人で」
僕は剣を握り、会長はペンを握る。僕たちの戦いが今始まる。
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