命改変プログラム
1076
タンっと空中を蹴る。視界の先に仲間の反応がある。そしてその進行方向に敵がいる。一応僕の持ってる通信機から本部の方に連絡して、それから現場の奴の所に同じように通信機持ってる奴が行くみたいな事になってる。僕が直接伝えた方が早いんだが、そういう風になってるから、現場を混乱させない為にも突発的な行動はしないでほしいって釘刺されてるからね。
ここは彼らの幸運を祈っておこう。
「でも、多いな」
テア・レス・テレスも必死に奪われた玉を取り返しに来てる――と考えると普通の事だけど……会長が無策で慌ててる姿なんて正直想像できないだよね。そもそもが……だ。
「なんか先回りしてる場面によく出くわしてるよな?」
素通りしてるからそれに気づいてるのは僕だけかもしれないが、玉を奪って行動してる奴らの前によく回り込んでる。でもこれは……よくなんて頻度じゃないかもしれない。だって玉を盗られて慌てて追いかけたとするなら、前じゃなく、後ろから追いすがるものだろう。
前にいる事はおかしい。けど更にその前にいる奴らも戦力が中途半端なのがおかしい。待ち伏せ出来るのなら、そこで確実に奪い返せる戦力を持ってくるべきだ。
けど回り込まれてるのをこちら側の上の奴らがそこまで問題視してないのは、ちゃんと回避出来てるからだろう。僕が報告してるってのもあるが、交戦してもなんとかなってるんだよね。だからそこまで問題になってない。
「回り込んでまで、見逃す意図はなんだ?」
僕は目を凝らす上空を更に駆け、高い所から見える範囲を増やす。かなり高いから、こうなると普通に見れば人なんてみえないくらいだ。けど僕にはわかる。僕はマップを開いて視界に入る玉を持った奴らの行動をコードを操ってマップに加える。
マップにリアルタイムに彼らの行動が加わる。マーキングしたような物かな? とりあえず一度こうやれば多分視界から外れても大丈夫。試しに全く別方向を見て試してみる。
「うん、大丈夫みたいだ」
ちゃんと別方向を向いてもこれでとりあえず今マーキングした奴らの動きはわかる。敵側も出来れば便利なんだが、味方と敵じゃ、微妙にコードが違う。もしかしたらこういうのまで対策されてる? 祝福なんて力があったくらいだからそうであってもおかしくない。
けど完全に出来ないって感じじゃない。もっとコードを理解出来たら出来る気がする。
(ん? それって会長の奴は出来る可能性高いような?」
てか確実にあいつなら出来る気がする。ならこっちの動きは容易にわかる。先回りされてる種がわかったかもしれないぞ。けどそれなのにわざわざ泳がせてるのは何故だ? 僕は情報が更新されたマップをみる。
「なんか、玉を持ってる奴等が近づいて行ってるような?」
けど、集まればそれだけ色々な状況に対応できるよな? 敵はなるべく少ない時に叩くべきなのは普通の考え。わざわざ戦力を集めるなんて確実性を減らす事……
「いや、でも全部が狙いなら罠でも仕掛けてれば……」
罠はなるべく、出来るなら沢山の敵にかけたいものだ。その時、激しい落雷が堕ちた。まずは光が空をおおってその直後に爆音が衝撃ととに鳴り響く。
「くっそ!」
やられた。やっぱり全ては会長の手のひらの上だったんだ。マップを見て確信する。なぜなら、奴らの玉が数個集まった場所が出来上がってる。このまま彼らが倒されれば、複数の玉を一か所で守れる拠点となる。玉は一つ一つ離れてて、そして自分たちの玉は動かす事ができない。だからこそ捨てる必要がある玉が出てくる。絶対に全部を守り切るなんて不可能だ。
いや、そう思ってた。けどそれを壊す為に会長の奴はわざと盗らせた。テア・レス・テレスは僕たちに玉を運ばせて進路を調整してその上で再び取り返す気だ。同じように何箇所かで奴らの罠が発生してる。僕はこの考えを通信で伝えて一番近くに急行した。
僕だけで全部に対応するのは無理だ。けど、お前の思い通りにさせない。
ここは彼らの幸運を祈っておこう。
「でも、多いな」
テア・レス・テレスも必死に奪われた玉を取り返しに来てる――と考えると普通の事だけど……会長が無策で慌ててる姿なんて正直想像できないだよね。そもそもが……だ。
「なんか先回りしてる場面によく出くわしてるよな?」
素通りしてるからそれに気づいてるのは僕だけかもしれないが、玉を奪って行動してる奴らの前によく回り込んでる。でもこれは……よくなんて頻度じゃないかもしれない。だって玉を盗られて慌てて追いかけたとするなら、前じゃなく、後ろから追いすがるものだろう。
前にいる事はおかしい。けど更にその前にいる奴らも戦力が中途半端なのがおかしい。待ち伏せ出来るのなら、そこで確実に奪い返せる戦力を持ってくるべきだ。
けど回り込まれてるのをこちら側の上の奴らがそこまで問題視してないのは、ちゃんと回避出来てるからだろう。僕が報告してるってのもあるが、交戦してもなんとかなってるんだよね。だからそこまで問題になってない。
「回り込んでまで、見逃す意図はなんだ?」
僕は目を凝らす上空を更に駆け、高い所から見える範囲を増やす。かなり高いから、こうなると普通に見れば人なんてみえないくらいだ。けど僕にはわかる。僕はマップを開いて視界に入る玉を持った奴らの行動をコードを操ってマップに加える。
マップにリアルタイムに彼らの行動が加わる。マーキングしたような物かな? とりあえず一度こうやれば多分視界から外れても大丈夫。試しに全く別方向を見て試してみる。
「うん、大丈夫みたいだ」
ちゃんと別方向を向いてもこれでとりあえず今マーキングした奴らの動きはわかる。敵側も出来れば便利なんだが、味方と敵じゃ、微妙にコードが違う。もしかしたらこういうのまで対策されてる? 祝福なんて力があったくらいだからそうであってもおかしくない。
けど完全に出来ないって感じじゃない。もっとコードを理解出来たら出来る気がする。
(ん? それって会長の奴は出来る可能性高いような?」
てか確実にあいつなら出来る気がする。ならこっちの動きは容易にわかる。先回りされてる種がわかったかもしれないぞ。けどそれなのにわざわざ泳がせてるのは何故だ? 僕は情報が更新されたマップをみる。
「なんか、玉を持ってる奴等が近づいて行ってるような?」
けど、集まればそれだけ色々な状況に対応できるよな? 敵はなるべく少ない時に叩くべきなのは普通の考え。わざわざ戦力を集めるなんて確実性を減らす事……
「いや、でも全部が狙いなら罠でも仕掛けてれば……」
罠はなるべく、出来るなら沢山の敵にかけたいものだ。その時、激しい落雷が堕ちた。まずは光が空をおおってその直後に爆音が衝撃ととに鳴り響く。
「くっそ!」
やられた。やっぱり全ては会長の手のひらの上だったんだ。マップを見て確信する。なぜなら、奴らの玉が数個集まった場所が出来上がってる。このまま彼らが倒されれば、複数の玉を一か所で守れる拠点となる。玉は一つ一つ離れてて、そして自分たちの玉は動かす事ができない。だからこそ捨てる必要がある玉が出てくる。絶対に全部を守り切るなんて不可能だ。
いや、そう思ってた。けどそれを壊す為に会長の奴はわざと盗らせた。テア・レス・テレスは僕たちに玉を運ばせて進路を調整してその上で再び取り返す気だ。同じように何箇所かで奴らの罠が発生してる。僕はこの考えを通信で伝えて一番近くに急行した。
僕だけで全部に対応するのは無理だ。けど、お前の思い通りにさせない。
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