命改変プログラム
1039
青い炎で焼かれた卵は外側からボトボトと焼けただれて落ちていく。このまま全て燃え落ちてくれればそれでいいんだけど……けど流石にそうはいかないのか、青い炎が消えても卵はまだそこにあった。
「まさか……」
「そんな……」
そういうのは合唱魔法を唱えた後衛の皆さんだ。自分たちの自慢の一撃だったんだろう。でもそう誇るだけの威力はあったと思う。あれでも残ってるあの卵を褒めるべきだろう。
「もう一度は無理なんですか?」
「既に詠唱を開始してる」
流石に次で全部燃やし尽くせるだろう。このままいけばだけど……そうおもった瞬間、ドクン!! と卵が鼓動した様に見えた。いや、確実に鼓動してるよ。
「詠唱を急げ!!」
私たちは臨戦態勢をとる。マイオさんが詠唱を急がせるが、急がせて急げるものでもないよね。気持ちだけじゃ、詠唱は速くならないのだ。急いではくれてるみたいだけど、一人がミスすると合唱魔法は崩壊するから、そんな早く出来るわけない。
その間にもどんどんと卵の鼓動は速くなってる。ドクンドクンという普通の感覚からドクドクとなって、ドドドドドドドドド見たいに今やなってるよ。怖い怖い。ボトボト焦げてる部分が剥がれ落ちている。そして焦げてる部分が無くなると、血が通った様な赤くピンク色の肉の部分が現れる。どうやら中までは火が通ってなかったらしい。
そしてその中から、一本の腕が生え出てくる。細い……まるで女性の様な腕だ。そして次にもう一本の腕が出てくる。すると今度はその手が肉に食い込んで肉を裂こうとしてる。これはきっと不味い。今度は本体が出てくるんだろう。
「撃て!!」
けど二回目の合唱魔法が完成したみたい。再び放たれる青い炎。それが出てこようとしてる何かに向かう。青い炎は卵を包み込んで今度こそという勢いで燃え上がる。心なしか、さっきよりも強力な様な気さえする。魔法を放った後衛の人達が皆さん地面に倒れこんで急いで回復薬を飲んでるのを見るに、この一撃に全てのMPを費やしたんだろう。
それだけの魔法だ。これで終わり……とおもいたい。けど、私の中でなる警鐘が鳴りやむ事はない。そしてそれを感じてるのは私だけじゃない。皆警戒してる。ボトッと大きな塊が落ちる。それはきっと卵の中心部分なんだろう。炎はまだ勢いを失っちゃいない。
全てを灰にするまで止まらないという意思さえ感じる勢いだ。けど……そのなかで動く影が見えた。何かが……おきあがってる。
「バカ……な」
誰かがそう呟いた。私もそう思うよ。けど……確実にあの卵の中にいた存在はまだ生きてる。そしてそいつが腕を軽く振るった様に見えた。その瞬間、青い炎がかき消される。そして卵から生まれた存在を私たちは目の当たりにした。
その姿を見て……私は驚愕した。だって……あの姿は……
「レシア……」
前のLROで私を守る為に散っていった子の姿をしてたから。
「まさか……」
「そんな……」
そういうのは合唱魔法を唱えた後衛の皆さんだ。自分たちの自慢の一撃だったんだろう。でもそう誇るだけの威力はあったと思う。あれでも残ってるあの卵を褒めるべきだろう。
「もう一度は無理なんですか?」
「既に詠唱を開始してる」
流石に次で全部燃やし尽くせるだろう。このままいけばだけど……そうおもった瞬間、ドクン!! と卵が鼓動した様に見えた。いや、確実に鼓動してるよ。
「詠唱を急げ!!」
私たちは臨戦態勢をとる。マイオさんが詠唱を急がせるが、急がせて急げるものでもないよね。気持ちだけじゃ、詠唱は速くならないのだ。急いではくれてるみたいだけど、一人がミスすると合唱魔法は崩壊するから、そんな早く出来るわけない。
その間にもどんどんと卵の鼓動は速くなってる。ドクンドクンという普通の感覚からドクドクとなって、ドドドドドドドドド見たいに今やなってるよ。怖い怖い。ボトボト焦げてる部分が剥がれ落ちている。そして焦げてる部分が無くなると、血が通った様な赤くピンク色の肉の部分が現れる。どうやら中までは火が通ってなかったらしい。
そしてその中から、一本の腕が生え出てくる。細い……まるで女性の様な腕だ。そして次にもう一本の腕が出てくる。すると今度はその手が肉に食い込んで肉を裂こうとしてる。これはきっと不味い。今度は本体が出てくるんだろう。
「撃て!!」
けど二回目の合唱魔法が完成したみたい。再び放たれる青い炎。それが出てこようとしてる何かに向かう。青い炎は卵を包み込んで今度こそという勢いで燃え上がる。心なしか、さっきよりも強力な様な気さえする。魔法を放った後衛の人達が皆さん地面に倒れこんで急いで回復薬を飲んでるのを見るに、この一撃に全てのMPを費やしたんだろう。
それだけの魔法だ。これで終わり……とおもいたい。けど、私の中でなる警鐘が鳴りやむ事はない。そしてそれを感じてるのは私だけじゃない。皆警戒してる。ボトッと大きな塊が落ちる。それはきっと卵の中心部分なんだろう。炎はまだ勢いを失っちゃいない。
全てを灰にするまで止まらないという意思さえ感じる勢いだ。けど……そのなかで動く影が見えた。何かが……おきあがってる。
「バカ……な」
誰かがそう呟いた。私もそう思うよ。けど……確実にあの卵の中にいた存在はまだ生きてる。そしてそいつが腕を軽く振るった様に見えた。その瞬間、青い炎がかき消される。そして卵から生まれた存在を私たちは目の当たりにした。
その姿を見て……私は驚愕した。だって……あの姿は……
「レシア……」
前のLROで私を守る為に散っていった子の姿をしてたから。
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