命改変プログラム
995
「で、どうしたんだそれ?」
「私の参考になるかな?」
とりあえず僕のささくれたった心を落ち着けて会長に聞いてみる。全部会長に任せる事もできるかもしれない。でもそんなのはダメなんだ。確かにこいつは何でも出来る。けどだからってこいつだけに任せておくと、一人になってしまうじゃないか。
ここではまだ僕は追いすがる事が出来る。リアルじゃ、近くにいるくらいしかできないからな。だからもうちょっとちゃんと頑張る気だ。
「流石スオウだね。そこまで分かってるのなら、これはやっぱりあの魔法陣に似てて、でも通すよりは留める為の試練って感じかな? 私はコードをいじって操ってるけど、スオウならきっと祝福をもっと上手く操れるよ」
とかなんとか、自分がやったことを説明してくれる会長。つまりは四つの祝福の力を上手く混ぜた『力』をとどめる必要があるようだ。でもそれだけでこの大量の柱を回復できるか? それに底なしの力がそれこそ必要に感じたが……
「力の量はどうやって補ってるんだ? 中の祝福だけじゃ無理だろ?」
「大きさじゃなく、濃さが重要みたいだよ。それにこれはちゃんとそこら辺を補う回路が組まれてる」
「なるほど……」
とりあえずやってみるか。僕は柱の前に立つ。さっき柱に力を通した時は一つずつの力を加えていった感じだった。けど、どうやら会長の話ではまとめての様がいいみたいだ。一つずつでは交わる時にロスがあるみたいだし、そもそも留める事が出来ないみたいな。
僕は自分の中の祝福を感じる。とりあえず炎を抜いた奴で試してみよう。ほら炎は相性悪そうだからね。
「むむむ……」
額に汗がにじむのがわかる。なにせ祝福を混ぜ合わせるなんて事したことない。イメージが悪いのか、なんだか上手くいかない。実際言うと、うまく行ってるか行ってないかもわからないんだが……これじゃあむりだよな? って感じなんだよね。
いうなれば、絵の具をぐちゃぐちゃに混ぜたら最終的に黒にしかならないみたいな……色としては出てるけど、それじゃない感じ。
(風……氷……海……雷……ああ……んん)
僕は微動だにしてないから外から見たら何もしてない様にみえるかもしれない。けど今、僕はめっちゃ戦ってるから!
「なあ、なんかコツとかないのか?」
どうしてもうまく行かないから、会長にそんな事を聞く。既に会長は三つくらいの柱を元に戻してる。せめて……せめてこれだけでも僕がやらないと役立たずだ。
「うーん、私は祝福を操ってないしね……私はコードを書いてるだけだから」
「だよな……」
僕と会長の祝福の使い方は根本的に違うんだ。そうなると流石に参考に……うん?
「それってどこまで細かく制御してるんだ?」
「さあ、結構適当だよ。システムが勝手にやってくれる」
「ズルい……」
こっちはどの程度の組み合わせなら反発しないかとか飲み込まないかとか気を使ってるのに……その全てをシステムがやってくれる? マジなのか? それとも僕はちょっと複雑に考えすぎてる?
「なあ、ちなみにコードにどんな風に書いてるんだ?」
「コードの書き方なんてスオウわからないんじゃない?」
「まあそうだけど、内容的にどんな風に書いてるのかなって? それぞれの祝福を組み合わせるの指定とかしてるのか?」
「してないかな。適当だよ」
「マジかよ……」
信じられない。いや、けどそれで出来てる。会長は直接的に祝福を使うことをしないから、もしかしたら祝福は一纏めなのかもしれない。しかも指定もしてない? 普通氷に炎ってまずいって思うじゃん。でもそれが間違いなのかもしれない。
祝福の属性はあくまで発言する形であって、その特性を現してるだけなのなら……僕は自分の胸を抑える。
(ここにある内は、もしかして祝福という『力』そのものに変わりはない?)
僕は今までの意識を捨てた。風や氷や海や雷や炎という先入観を捨てて祝福という力を混ぜ合わせるイメージをすればどうたろう。なんととても綺麗に混ぜ合わさった。そしてそれは染み入る様に氷の柱のコードへと浸透してく。濃くて粘り気でもあるのか、留めるのも難しくない。
僕は初めての一柱を復活させた。それからは速かった。僕と会長ですべての柱を復活させる。
「私の参考になるかな?」
とりあえず僕のささくれたった心を落ち着けて会長に聞いてみる。全部会長に任せる事もできるかもしれない。でもそんなのはダメなんだ。確かにこいつは何でも出来る。けどだからってこいつだけに任せておくと、一人になってしまうじゃないか。
ここではまだ僕は追いすがる事が出来る。リアルじゃ、近くにいるくらいしかできないからな。だからもうちょっとちゃんと頑張る気だ。
「流石スオウだね。そこまで分かってるのなら、これはやっぱりあの魔法陣に似てて、でも通すよりは留める為の試練って感じかな? 私はコードをいじって操ってるけど、スオウならきっと祝福をもっと上手く操れるよ」
とかなんとか、自分がやったことを説明してくれる会長。つまりは四つの祝福の力を上手く混ぜた『力』をとどめる必要があるようだ。でもそれだけでこの大量の柱を回復できるか? それに底なしの力がそれこそ必要に感じたが……
「力の量はどうやって補ってるんだ? 中の祝福だけじゃ無理だろ?」
「大きさじゃなく、濃さが重要みたいだよ。それにこれはちゃんとそこら辺を補う回路が組まれてる」
「なるほど……」
とりあえずやってみるか。僕は柱の前に立つ。さっき柱に力を通した時は一つずつの力を加えていった感じだった。けど、どうやら会長の話ではまとめての様がいいみたいだ。一つずつでは交わる時にロスがあるみたいだし、そもそも留める事が出来ないみたいな。
僕は自分の中の祝福を感じる。とりあえず炎を抜いた奴で試してみよう。ほら炎は相性悪そうだからね。
「むむむ……」
額に汗がにじむのがわかる。なにせ祝福を混ぜ合わせるなんて事したことない。イメージが悪いのか、なんだか上手くいかない。実際言うと、うまく行ってるか行ってないかもわからないんだが……これじゃあむりだよな? って感じなんだよね。
いうなれば、絵の具をぐちゃぐちゃに混ぜたら最終的に黒にしかならないみたいな……色としては出てるけど、それじゃない感じ。
(風……氷……海……雷……ああ……んん)
僕は微動だにしてないから外から見たら何もしてない様にみえるかもしれない。けど今、僕はめっちゃ戦ってるから!
「なあ、なんかコツとかないのか?」
どうしてもうまく行かないから、会長にそんな事を聞く。既に会長は三つくらいの柱を元に戻してる。せめて……せめてこれだけでも僕がやらないと役立たずだ。
「うーん、私は祝福を操ってないしね……私はコードを書いてるだけだから」
「だよな……」
僕と会長の祝福の使い方は根本的に違うんだ。そうなると流石に参考に……うん?
「それってどこまで細かく制御してるんだ?」
「さあ、結構適当だよ。システムが勝手にやってくれる」
「ズルい……」
こっちはどの程度の組み合わせなら反発しないかとか飲み込まないかとか気を使ってるのに……その全てをシステムがやってくれる? マジなのか? それとも僕はちょっと複雑に考えすぎてる?
「なあ、ちなみにコードにどんな風に書いてるんだ?」
「コードの書き方なんてスオウわからないんじゃない?」
「まあそうだけど、内容的にどんな風に書いてるのかなって? それぞれの祝福を組み合わせるの指定とかしてるのか?」
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