命改変プログラム
962
「ありがとうございました。スノーマンに囲まれて、この村はもう終わりだと……そうおもってました。そんな時にあなた方が来てくださって、私たちは救われました。本当になんとお礼を言ったらいいか」
雪に覆われた村の村長さんがそんな風に言っている。他の村人達は雪の上に膝をついて僕達に対してお祈りをしてる。なんか思ってたよりも大事になっている。これは簡単に抜け出せそうにないぞ……
「いえいえ、私たちはたまたま通りかかっただけですから」
「こんな夜遅くにですか? 夜は危険です。心を込めてもてなしますので、この村で休んで行くのはどうでしょう?」
村長さんはそんな提案をしてくれる。それは心からの善意だろう。村を救ってくれた僕達に危険を冒してほしくないし、出来ればお礼だってしたい――そうおもってるんだ。けど僕達は流石に夜が明けるまでここにいる訳にはいかない。
だって夜が明けるって事はリアルでも夜明けである。今のLROはリアルと時間がつながってる。だから僕達の活動時間はいつだって夜だ。高い日差しはエリアでしか見られない。それか休日とかね。だから夜の内に活動するかしかない。
一夜をここで過ごす気はない。
「お気持ちはありがたいですけど、急いでるんで」
「そうですか……ではこの村から、心ばかりの礼です。おい、あれを」
そう村長さんがいうと、一人の若者が何処かに走って行った。そしてしばらくすると、何かを抱えて持ってくる。
「これをどうぞ」
そういって布でくるまれた物を見せてくれる村長さん。それはとても綺麗な氷の彫像だった。
「これは一体? とても綺麗ですけど?」
「これは氷の精霊シヴァの姿を模した象なのです。特殊な氷で作ってるので、溶ける事はありません」
「この像に何か意味あるのですか?」
僕はただの荷物になるのならいらないなーとか思ってそんな事をいった。まあインベントリにしまうから荷物もくそもないんだが……まあたしかに綺麗だけどね。凄い精巧な作りしてるし。
「この像があると精霊が雪の中でも導きをくれるのです。私たちにはこれくらいしか上げられませんが……なにかのおやくに立てればと」
「凄く綺麗ですね。ありがたくお受け取りしますね」
そういって会長が受け取った。そうなると、僕達も受け取るしかない。まあいいんだけど。不思議と、何故か冷たくもなかった。
「それでは私たちは行きますね。貴重な物をありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ村を救っていただきありがとうございました。雪の精霊様のご加護がありますように」
なんか思ってたよりも早く解放された。物わかりのいい人たちで助かった。なんかずっと子供が手を振ってるが、見えなくなるときっとあの子も家に戻るだろう。ちょっと時間を食ったけど、僕達は改めてこの地の精霊を目指して出発した。
雪に覆われた村の村長さんがそんな風に言っている。他の村人達は雪の上に膝をついて僕達に対してお祈りをしてる。なんか思ってたよりも大事になっている。これは簡単に抜け出せそうにないぞ……
「いえいえ、私たちはたまたま通りかかっただけですから」
「こんな夜遅くにですか? 夜は危険です。心を込めてもてなしますので、この村で休んで行くのはどうでしょう?」
村長さんはそんな提案をしてくれる。それは心からの善意だろう。村を救ってくれた僕達に危険を冒してほしくないし、出来ればお礼だってしたい――そうおもってるんだ。けど僕達は流石に夜が明けるまでここにいる訳にはいかない。
だって夜が明けるって事はリアルでも夜明けである。今のLROはリアルと時間がつながってる。だから僕達の活動時間はいつだって夜だ。高い日差しはエリアでしか見られない。それか休日とかね。だから夜の内に活動するかしかない。
一夜をここで過ごす気はない。
「お気持ちはありがたいですけど、急いでるんで」
「そうですか……ではこの村から、心ばかりの礼です。おい、あれを」
そう村長さんがいうと、一人の若者が何処かに走って行った。そしてしばらくすると、何かを抱えて持ってくる。
「これをどうぞ」
そういって布でくるまれた物を見せてくれる村長さん。それはとても綺麗な氷の彫像だった。
「これは一体? とても綺麗ですけど?」
「これは氷の精霊シヴァの姿を模した象なのです。特殊な氷で作ってるので、溶ける事はありません」
「この像に何か意味あるのですか?」
僕はただの荷物になるのならいらないなーとか思ってそんな事をいった。まあインベントリにしまうから荷物もくそもないんだが……まあたしかに綺麗だけどね。凄い精巧な作りしてるし。
「この像があると精霊が雪の中でも導きをくれるのです。私たちにはこれくらいしか上げられませんが……なにかのおやくに立てればと」
「凄く綺麗ですね。ありがたくお受け取りしますね」
そういって会長が受け取った。そうなると、僕達も受け取るしかない。まあいいんだけど。不思議と、何故か冷たくもなかった。
「それでは私たちは行きますね。貴重な物をありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ村を救っていただきありがとうございました。雪の精霊様のご加護がありますように」
なんか思ってたよりも早く解放された。物わかりのいい人たちで助かった。なんかずっと子供が手を振ってるが、見えなくなるときっとあの子も家に戻るだろう。ちょっと時間を食ったけど、僕達は改めてこの地の精霊を目指して出発した。
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