命改変プログラム
922
(ヤバイ……な)
戦いがって意味じゃない。寧ろ戦闘は順調だ。デロンの数が減って、後衛が回復に専念できるようになったから危なげがなくなってる。一体一体確実に数は減らせてる。最初はまとめて僕が攻撃引き受けてってやってたかけど、やっぱり触手が曲者だった。
こっちにターゲットを持って来ても事故被弾するから、今は一体を離して素早く倒して行く方向でやってる。こっちの負担が増えるじゃん! とか思ったが、僕はいきなりこのチームに連れてこられたみたいなものだ。アマクサさんの決定に意見を言えるわけない。
それに実際僕は大丈夫だし……そこらへんやっぱりリーダーとして見極めたんだろうな。そういうこと出来るのは凄いと思う。やっぱりリーダーにはそういう素質が必要なんだろう。後既に三体くらいまで来てる。まあ僕が相手してるのが二体だから、一体はもうすぐ沈むだろう。
「持つ……か?」
僕自身じゃない。僕がさっきから言ってるのはフラングランの事だ。実は……フラングランがとても熱い。最初は気のせいかと思ってた。けどどうやらそうじゃない。振るうたびにフラングランに熱が溜まってる感じだ。どんどん刀身も赤く輝きだしてるしね。
このままいくと、持てない位になりそう。これって異常だと思うんだ。だって普通、持てないっておかしいだろ。スキルとかならこんな風になるわけない。そもそも刀身は赤くなっても柄までは来ない物じゃないか? これもきっと振ったら炎がでる影響なんだろうか? イグニスストームの残った風を使ってるから……
「このまま、こっちでも一体やれるかも」
早く終わらせた方がいい気がする。別段、よけ続けるだけでいいと思うが、こっちの相手してる二体のデロンのうちの一体はそこそこ削れてる。これならスピードを上げれば、向こうのデロンと同じくらいに沈められるかも。触手は確かに厄介だが、これ以上の数を相手にしてたんだから、二体くらいだと既に当たる気がしない。
だから僕はスピードを上げて手数を伸ばした。
触手を置き去りに、炎の軌跡が消える前に、次の炎が生み出される。けどそんな事は気にせずに僕は一体のデロンに向かって集中して攻撃する。すると程なくしてデロンのHPが尽きた。けどそれと同時に、流石に持てないレベルにフラングランが熱せられた。
「づう!?」
思わず僕はフラングランを手放す。戦場で武器を手放すなんて絶対にしてはいけない事だ。けどだって掌が焼ける感覚が来て、それは反射だったんだ。でも不思議な事にフラングランが床に落ちる事はなかった。なぜなら、炎の軌跡が集まって僕とフラングランを繋げてたからだ。炎はフラングランを包み、そして僕の両腕も包んでる。
(けど、熱くない)
そう熱くなかった。
「スオウ君! それは?」
アマクサさん達もデロンを倒してこっちに来たみたいだ。これで残り一体か……僕はとりあえず彼に謝った。
「すみませんアマクサさん」
「何が……だい?」
まあいきなり謝ったらそうなるよね。僕は別に謝るようなことはしてないし。けど、今からする気だ。僕は傍目にしながらデロンをの触手を薙ぎ払いつつこういうよ。
「あいつ、もらいますね。手出しは無用です」
「――え? ちょっ!?」
僕は返事を聞かずに床を蹴った。一瞬で接近して後方に伸ばした両腕を突き出して炎をデロンに突き刺す。どうやらフラングラン部分はちゃんと物理攻撃と判定されてるのかダメージはある。なら倒せるはずだ。勢いあまってデロンは後方に飛んでしまったが、フラングランは奴の体を貫通して炎の渦は伸びていた。
もうここからは動く必要はないかな? 僕は天井にデロンをたたきつける。その時にフラングランは抜いて次の攻撃に移る。自重で落ちてくるデロンを床に落とさないように、両腕から伸びる炎を操って縦横無尽に切り刻む。更にタンバリンかのように両側から挟むようにたたきつけたりもした。すると沢山火花がちって、花火のようだった。
けどそんな事をしてたら炎が絡まった。やっぱりまだまだ自由自在とまではいかない。けどこの炎の終わりも感じてたから、ちょうど良いと思ってフラングランを手元の近くまで引き戻す。そして胸の前でドンドンと絡まった炎を巻き巻きする。
「いっ――――」
僕は力強く一歩を踏んで両腕を突き出す。
「――――けっえええええ!!」
絡まって無理矢理押し込まれてた炎が前方にその勢いを解放する。凄まじい早さを持ったそれは二本のフラングランを炎から解き放ってた。気づいたときにはデロンの中央には大きな穴が空いていて、そしてそのまま消えていく。
後ろからは沸き上がる歓声が聞こえる。けど僕は別の事を考えてた。
(うん、これは外では使えないな)
戦いがって意味じゃない。寧ろ戦闘は順調だ。デロンの数が減って、後衛が回復に専念できるようになったから危なげがなくなってる。一体一体確実に数は減らせてる。最初はまとめて僕が攻撃引き受けてってやってたかけど、やっぱり触手が曲者だった。
こっちにターゲットを持って来ても事故被弾するから、今は一体を離して素早く倒して行く方向でやってる。こっちの負担が増えるじゃん! とか思ったが、僕はいきなりこのチームに連れてこられたみたいなものだ。アマクサさんの決定に意見を言えるわけない。
それに実際僕は大丈夫だし……そこらへんやっぱりリーダーとして見極めたんだろうな。そういうこと出来るのは凄いと思う。やっぱりリーダーにはそういう素質が必要なんだろう。後既に三体くらいまで来てる。まあ僕が相手してるのが二体だから、一体はもうすぐ沈むだろう。
「持つ……か?」
僕自身じゃない。僕がさっきから言ってるのはフラングランの事だ。実は……フラングランがとても熱い。最初は気のせいかと思ってた。けどどうやらそうじゃない。振るうたびにフラングランに熱が溜まってる感じだ。どんどん刀身も赤く輝きだしてるしね。
このままいくと、持てない位になりそう。これって異常だと思うんだ。だって普通、持てないっておかしいだろ。スキルとかならこんな風になるわけない。そもそも刀身は赤くなっても柄までは来ない物じゃないか? これもきっと振ったら炎がでる影響なんだろうか? イグニスストームの残った風を使ってるから……
「このまま、こっちでも一体やれるかも」
早く終わらせた方がいい気がする。別段、よけ続けるだけでいいと思うが、こっちの相手してる二体のデロンのうちの一体はそこそこ削れてる。これならスピードを上げれば、向こうのデロンと同じくらいに沈められるかも。触手は確かに厄介だが、これ以上の数を相手にしてたんだから、二体くらいだと既に当たる気がしない。
だから僕はスピードを上げて手数を伸ばした。
触手を置き去りに、炎の軌跡が消える前に、次の炎が生み出される。けどそんな事は気にせずに僕は一体のデロンに向かって集中して攻撃する。すると程なくしてデロンのHPが尽きた。けどそれと同時に、流石に持てないレベルにフラングランが熱せられた。
「づう!?」
思わず僕はフラングランを手放す。戦場で武器を手放すなんて絶対にしてはいけない事だ。けどだって掌が焼ける感覚が来て、それは反射だったんだ。でも不思議な事にフラングランが床に落ちる事はなかった。なぜなら、炎の軌跡が集まって僕とフラングランを繋げてたからだ。炎はフラングランを包み、そして僕の両腕も包んでる。
(けど、熱くない)
そう熱くなかった。
「スオウ君! それは?」
アマクサさん達もデロンを倒してこっちに来たみたいだ。これで残り一体か……僕はとりあえず彼に謝った。
「すみませんアマクサさん」
「何が……だい?」
まあいきなり謝ったらそうなるよね。僕は別に謝るようなことはしてないし。けど、今からする気だ。僕は傍目にしながらデロンをの触手を薙ぎ払いつつこういうよ。
「あいつ、もらいますね。手出しは無用です」
「――え? ちょっ!?」
僕は返事を聞かずに床を蹴った。一瞬で接近して後方に伸ばした両腕を突き出して炎をデロンに突き刺す。どうやらフラングラン部分はちゃんと物理攻撃と判定されてるのかダメージはある。なら倒せるはずだ。勢いあまってデロンは後方に飛んでしまったが、フラングランは奴の体を貫通して炎の渦は伸びていた。
もうここからは動く必要はないかな? 僕は天井にデロンをたたきつける。その時にフラングランは抜いて次の攻撃に移る。自重で落ちてくるデロンを床に落とさないように、両腕から伸びる炎を操って縦横無尽に切り刻む。更にタンバリンかのように両側から挟むようにたたきつけたりもした。すると沢山火花がちって、花火のようだった。
けどそんな事をしてたら炎が絡まった。やっぱりまだまだ自由自在とまではいかない。けどこの炎の終わりも感じてたから、ちょうど良いと思ってフラングランを手元の近くまで引き戻す。そして胸の前でドンドンと絡まった炎を巻き巻きする。
「いっ――――」
僕は力強く一歩を踏んで両腕を突き出す。
「――――けっえええええ!!」
絡まって無理矢理押し込まれてた炎が前方にその勢いを解放する。凄まじい早さを持ったそれは二本のフラングランを炎から解き放ってた。気づいたときにはデロンの中央には大きな穴が空いていて、そしてそのまま消えていく。
後ろからは沸き上がる歓声が聞こえる。けど僕は別の事を考えてた。
(うん、これは外では使えないな)
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