命改変プログラム

ファーストなサイコロ

電波蔓延

「はぁ、世界は闇に包まれてる……そう思わないですか? いえ、貴女達の様な一般人には分からないかも知れないですけど、私にはそれが分かってしまう。私のインフィニット・アートは残酷なまでに真実を移す。いいえ、世界は私が実は創造したといっても過言じゃ……でも、私は全てを貴女達に託してるわ。どれだけの悲しみを抱えようとも、どれだけ人類が過ちを繰り返そうともそこに干渉はしない。けど知ってて欲しい。世界はいつまでも貴女達の物じゃないと」
「はあ……」


 早速頭が痛くなる発言が……やっとで中二病の変態から解放されたと思ったら……やっぱり類は友を呼ぶって奴だな。まあそもそも妹ととか言ってたけどな。あの兄にあってこの妹ありだな。完璧に影響されてるな。でもここまで酷かったかな? 前スオウとあった時は、痛い格好してるけど、案外普通の巨乳の娘だと思ったんだけど。


「どこ見てるんですか秋君?」
「ええ!? いや、どこってメカブの奴を見てるだけだぞ。おう、そうだ。他にどこを見てるっていうんだ?」
「胸……とか」


 自分の胸を気にする様に抑えてそう言う愛。まさか自分の胸の事を気にしてたのか? だけど愛の胸は決して小さい訳じゃないと思うんだけどな。そりゃあちょっと控えめだけど……決して小さい訳じゃない。俺は勝手に着やせするタイプだと信じてる。


「いえ、あまり期待されても……」


 何を思ったのか知らないけど、そう言われた。まさか本当にそんなに……でも確か前に俺が拾った愛のブラジャーはDくらいあったような。それから期待に胸を膨らませてる訳だけど……あれは元々拾わせる為だけの見栄だったのか? 家宝として大切に取ってるのに、一度も愛が付けてない可能性が微れ存と言うか事か!? 超ショックなんだけど。色々としたゴタゴタで誰もがその存在を忘れてラッキーとか思ってたのに、そもそもそのためだけに買って用意したものなら、本人すら容易に忘れられる……か。


「なんて……なんてこった。あんまりだよ愛」
「ええ? 私の胸にどれだけ期待してたんですか秋君? 服の上からでもそんなに大きく無いって分かりますよね?」


 愛はまだそっちだと思ってるのか。だけど俺は既にそっちじゃなく、手にしてたブラが愛の使用済みじゃなかった事に落胆してるんだ。けど流石にそんな事は言えないな。それを言ったら流石の愛でも俺を軽蔑するかも知れない。そうなったらもう生きてけないぞ。


「そんなに胸は大きい方が良かったですか?」


 悲しそうな顔でそう呟く愛。違う……違うんだ。胸なんて大きくても小さくても実際は良い。期待してた分だけちょっと残念だっただけ。だけどそれをマトモに言っても結局は愛を落ち込ませるだけの様な。そう思ってると、隣のとんがり帽子被ってるビビットカラーの痛い服装の奴がその自慢の胸を反らしてこう言って来た。


「ふふん、貴女に男の心理をお教え差し上げましょう。男は女性の胸が好きなんですよ。それは全世界共通です。男にとっての女の価値は胸で決まるという格言がですね--」
「ねえよそんなの!」


 何追い込もうとしてるんだ。しかも変な格言教えるんじゃ無い。そんなの無いから。確かに胸が嫌いって男は居ないだろう。大きく無くても、小さくたって別にそれで胸が嫌いって男はきっと居ない。だけど男は別に女性の胸だけを見てる訳じゃないから。そこは誤解しないで欲しい。胸は確かに女性の女性らしさってのが一番分かり易く現れてる部分だと思うけど、胸だけに女性らしさを感じてる訳じゃない。胸よりも脚の方が好きって奴も多いしな。鎖骨とかだって良いと思うし、うなじだって捨て難い。それらを俺達男は総合的に見てる訳だ。決して胸だけでその娘の価値を決めてる訳じゃないっての。
 だけどメカブの奴はそんな僕の意見を根底から否定するよ。


「ふん、胸しか見てない奴は大概そう言いますよ。じゃあ私の胸から目を逸らしてみるんですね。ほれほれ!」


 ぶるんぶるんと揺れるそれはあたかもメロンみたいだ。まあメロンって言うと固そうだけど、弾力はきっとマシュマロみたいなんだろう。なんて揺れ……これでこいつ僕達と同い年か? いや、年齢は知らないけど、大体同じ位見える。それでこのインパクト……確かに内の学校にもデカいのは居るけど、ここまで間近で揺れてるのは初めて見た。


(はっ! しまった目を逸らさないと!)


 あまりの揺れに思わず目が行ってた。くっそ、これじゃあメカブの言った通りじゃないか! 俺は顔を背けて目を閉じる。だけど何故だろう……おかしな事にまだあの揺れが見える気がする。瞼の裏にまで焼き付いてる様な……その映像が永遠と再生されてる。


(くそう、止まれ! 止まれ!)


 そう念じるけど、思い出せば思い出す程に強烈に揺れてた様な印象が強くなってく。なんて破壊力だ。恐ろしい。胸恐ろしい! 俺は閉じてた目を少しずつ開けてく。まだそこにあの胸があると思って……


「あれ? 萎んだ?」


 そう思ってたんだけど、既にさっきまで揺れてた胸は無くて、控えめな胸が鎮座してるだけ。しかも服も落ち着いた色に変わってる様な……


「あ……秋君、今萎んだって言いましたか? 言いましたよね?」
「え?」


 顔を確認してみるとそこに居たのはあまり見慣れない顔のメカブじゃなくて、俺が毎日でも写真で眺めてた愛じゃないか! おいおい、とんでもない事を言ってしまったぞ。どどどどどど、どうしよう。内心冷や汗がヤバい事に成って来てる。


「い、言ってない」
「なんで目を逸らすんですか?」


 余りにも弱々しい言葉だった。いや、自分でもどう考えても取り消しなんか出来ないって分かってるんだ。だから……この言い訳に一ミリの意味も無いのが分かってる。けどそれでも言うしか無かったんだ。だからこんな弱々しい言葉しか出なかった。出さなかった方が良かったのかも知れないけど、出てしまったんだ。ヤバい、訳が分からなくなってきたかも。


「秋君は私の胸を見た瞬間に萎んだって……ハッキリ聞きました。それってメカブさんの胸の後に私のを見たからガッカリしたって事ですよね?」
「それは……それは違う!」


 このままズルズルと愛を傷つけて行く訳にはいかない。俺は逃げるのを止める。愛だけにはちゃんと向き合うって決めてるんだ! 言い難い事だって愛にはちゃんと言うんだ。それでこそ、付き合ってるってことだろ。


「何が違うんですか?」
「だからそれは……愛の胸と思ってなかったからそう言っただけなんだ。メカブの胸だと思ってたのが愛の胸だったから縮んだって思っただけで、最初から愛の胸だと分かってたらそんな事は言わない! だってそれが普通なんだから!!」


 あれ? なんだろう……空気が凍り付いて行く様な気がする。いや、気がするなんて物じゃないような。まだまだ熱い日差しが射しこんでる筈なのに、妙な寒気が肌を襲ってる。ヤバいな……何かを間違ってしまったのかも知れない。


「秋君……それはなんのフォローにも成ってないって分かって言ってますか? 今の言葉の方が傷つきます! だってやっぱり秋君は私の胸じゃ物足りないってことじゃないですか!」


 ザワザワと周囲がしだす。ヤバいって、胸とかそんな、公衆の面前で女の子が叫ぶ物じゃない。妙な注目浴びてるから。


「愛、一回落ち着こう」
「これが落ち着いていられますか!」


 うわあ……愛が怒ってる。悲しみと怒りを讃えてしまってる。ど、どうすればいい? 完全に墓穴を掘ったな。言い方が悪かったのは分かった。もっと的確に言うべきだったんだ。


「俺は愛の胸が小さいなんて思ってない。思ってたよりも小さくても、受け入れる覚悟はある! 大きいか小さいかじゃないんだよ。愛に付属してる胸に意味があるんだ!」
「それってどう聞いても小さいって思ってますよね? それに付属品ってなんだか嫌です!」


 じゃあもうどう言えばいいんだ? そろそろ分からなくなって来たぞ。どうしたらいいんだよ。別に大きくは無くても、愛の胸は小さくは無いだろう。普通だよ。普通。


「付属品は確かに悪かった。え~とだからさっきのは違うんだ。愛の胸が小さいとかメカブの胸が大きいとかそう言う事は実際どうでもよくて、俺にとって最高の価値がある胸は愛って人間に自然に宿ってるそれなんだ。それが一番。これは本当だ!!」


 これでどうだ!? 相当頭をひねったぞ。追い詰められた状況から良くやったと自分を褒めてやりたいくらいだ。俺が伝えたかったのはこう言う事なんだ。すると愛にもようやく伝わったのか、少し落ち着いてこう聞いて来た。


「本当に? 本当に大きさとかどうでも良いんですか?」
「本当だ。愛についてる胸なら何だっていいよ。愛だけで俺にとっては最高だからな」


 そう言って笑うと、愛の顔が真っ赤になった。可愛いなホント。だけどそこで静かにボソッとこんな事を言って来る奴が一人。


「大きいにこした事は無いくせに」
「んあ? 別に俺は胸に目が行ってただけでお前には特別な感情なんて一切無い。逆に言うとお前は胸だけだ」
「人間風情が私をおっぱいお化けと言うか……」


 いや、誰もそんな古くさい事いってないけどな。こいつは実際何才なんだよ。おっぱいお化けなんて昭和の感性だろ。いつの時代を生きて来たんだ? まさか本当に沢山の時代を渡り歩いてる……訳ないな。ただ単に古くさくて残念な感性の持ち主なんだろう。そう思う方がしっくりくる。俺がそんな事を思ってるとメカブの奴は、またどこかの電波を受信してるのか、おかしな事を言い出して変な呪文みたいな物を唱え出してる。ヤバいな呪われるかもしれない。何も恐ろしく無いけど。するといきなり後ろから伸びて来た手がそのメロンみたいな乳を鷲掴みにした。


「ふにゃあ!?」


 とまるで猫が鳴いたみたいな可愛らしい声を上げるメカブ。だけどその手は容赦なくメカブの大きな胸を揉みしだいてる。おいおい、誰だあんなけしからん(うらやましい)事をしてる奴は。まあこんな事を見ず知らずの俺達にかかわり合いも無い奴がやってる訳ないんだけどな。もしもそうだとしたら随分と堂々とした変態だ。


「ふぁ!? ちょっ……そんな好き勝手……うにゃあ!?」


 ヤバいな……かなりイヤらしいぞ。もみしだく手が胸に埋まってく様とか、下から鷲掴む様にしてるから上の方がぶるんぶるん盛り上がる所とか破壊力がありすぎる。なんだこれ? 隆起してるのか?


「うう……」
「秋君、なんだか前屈みになってませんか?」
「気にするな。地球が傾いてるんだろう」
「凄い規模の言葉ですね。地球傾けちゃいますか……」


 愛に呆れられた。だけどしょうがないじゃないか。ついつい口を突いて出て来たのがその言葉だったんだからさ。確かに自分でも地球を出したのはどうかと思うけど、もうそれでいくさ。別にわざわざ訂正する事でもないしな。そう思ってると、メカブの奴が顔を赤くしてこう言って来る。


「ちょっとさっさとこいつ……ふにゃ! どうにかっ……はうっ! してよ!」
「なによこんなのなによこんなのなによこんなのなによこんなのなによこんなのなによこんなのなによこんなのなによこんなの!!」


 メカブの背後から執念めいたオーラを醸してる奴がブツブツとなんか言ってる。あんまり関わり合いたく無い物を出してるんだけど……やっぱりいつまでも胸を揉みしだいてばかりでも居られないよな。てか、普通にメカブの胸の脅威に晒されてるのは愛よりも寧ろこっちだったな。愛は普通だけどさ、日鞠は微乳と言うか貧乳だからな。AかBくらいしかないもんな。だから余裕でE位ありそうなメカブの胸が憎くて仕方なさそうだ。普段は気にしてないとか言ってる癖に、目の前にデカい乳があったらやっぱりふつふつとこみ上げる何かがある様だ。


「あの〜日鞠ちゃん。そろそろ止めて上げた方が……」
「お姉様はまだ良いです。けど私は……いいえ良いんですけどね! 気にしてなんか無いし! スオウはちっちゃい方が好みだし!」


 その言葉にメカブの奴が反応する。


「ちっちゃい方が好み? なるほど、余りにも弾力が無いから男かと思ったけど女だったんだ。言っとくけど、無限の蔵は私の胸に興味津々だったわよ断崖絶壁さん」
「だ、だだ誰が断崖絶壁よ! あるもん、お茶碗くらいあるもん!」


 日鞠の奴は自分の胸を確かめながらそう言ってる。だけど解放されたメカブは腰に手を当てて胸を強調する様に揺らして日鞠の方を向いた。その時もブルンとその特大の胸は容赦なく揺れていた。まじパネェな。ゴメンだけど日鞠に勝てる要素は無い。胸に関しては惨敗だよ。これ以上傷が広がらない内に引いた方がいいと思うけど、アイツがここで引く訳も無いな。負けず嫌いだからな。戦略的撤退は出来る奴なんだけど……でもそれは次に確実に勝てるとかその可能を繋げる為にやれる事だ。ハッキリ言って中学時代で成長が止まってる日鞠の胸には戦略的撤退は意味をなさない。何故なら成長の余地がないからだ。
 頑張って牛乳は飲んでるらしいけど、成果は全く現れてないからな。だからここで引いたって次回に期待! が出来ないから、敗戦覚悟で日鞠は向かう。


「そもそも無限の蔵ってなによ!? スオウはスオウなの。私以外にスオウに変なあだ名付けないでくれる?」
「何よアンタがどれだけの時間を共に過ごして来たかなんか知らないけど、私と彼はインフィニットアートを所有する選ばれた存在なの。外野は寧ろそっちじゃない? ただの人間風情が、私達と同じ時間を生きられると思うなよ。雑魚が」


 凄い。まさか日鞠に雑魚言う奴が現れようとも。しかも同年代で。俺達の街や学校ではあり得ない事だ。誰もが日鞠を凄い奴認識してるからな。だからこいつに向かって雑魚なんて言おう物なら、周りから鼻で笑われてしまう所行だぞ。だけどメカブは日鞠の事を知る由もないからな。ただ一人の女と女という立場だから、雑魚って簡単に言えるのか。まあそれもなんかおかしいけどな。お前等初対面だろ−−と。よくよく考えたら普通初対面の人間に雑魚は言わないだろ。というか、言えないのが普通。でもまあこいつらお互いに普通の感性持ち合わせちゃ居なかったな。


「雑魚? はは、ちょっと胸がデカいからって言ってくれるわね。何がインフィニットナンチャラよ! 頭に回る栄養まで胸に言ってるんじゃない? 私とスオウは出会うべくして出会って、今日までずっと一緒にいるの。それは彼が望んで私が望んだから。今更他人が横やり入れる事なんか出来ないんだからね! 特にただ胸がデカいだけのバカなんて、言っとくけどスオウが最も嫌いな女の条件だから」
「ばっ……くくくどうやらこの人間は相当頭がお粗末な様だな。まあ人間には私のこの溢れ出るオーラを感じる事も出来ないか。私はこの体だけじゃない、数百、数年、数万分の知識がここに詰まってるこの頭も同じく完璧な物なのだよ。数十年しか生きてない若造が及ぶべくも無い世界の全てを私は知ってる」
「へーじゃあ勝負しよっか? 歴史問題、互いに出し合って答えられなかったら負けって奴。世界の全てを記録してるんでしょう? 余裕じゃない」


 頭の良さでは日鞠は自信があるからな。中二病のメカブをこれなら正面から叩きのめせると踏んでの提案なんだろう。さて、メカブはどうするのか。案外普通に受けて来るかな?


「ふっ、私が記憶してるのは歴史の真実なのよ。勝利者の都合によって書き換えられた物じゃない。きっとアンタが知ってる歴史とは違いがあるでしょう。勝負になんてならないわ」
「なによそれ? ようは逃げるって事でしょ?」


 日鞠がそう言うのも仕方ない。どう聞いても逃げだろそれは。だけどメカブの奴は自信満々だ。まさに自分は歴史の真実だけを知ってるみたいにたたずんでる。


「違うわね。だって私が知ってる歴史は私の記憶の中でしか証明出来ないもの。そんなの勝負にならないわ。真実なのに勝つ事は出来ない。それにね、そう易々と話す事も出来ない」
「何よそれ? 意味ないじゃない」
「意味ならあるわ。私達の様な力を持つ者達は、世界に必要とされてるから居るの。まあ貴女達普通の人間には絶対に理解出来ない事よ。だけど私はそれも慣れてる。貴女達に理解出来ない悲しみさえ、私達力を持つ者は背負って行かなければいかないの」
「じゃあ私の負けですって言いなさいよ。悲しみを背負ってくれるんでしょう?」
「誰が断崖絶壁泥棒猫に言うか」


 ビキッと日鞠の何かが切れた音がした。そして再び罵り合いを始めた二人。全く……日鞠もあんな重度な中二病患者に本気でぶつかる事もないだろうに。やっぱりちょっとスオウに執着してそうなのが不快なのかもな。取りあえず二人が落ち着くまで待つしか無いな。そう思って俺と愛は近くの自販機でジュースを買って少し離れた場所で他人の振りを決め込んで眺めてた。




 五分後……ようやく喉がかれきって大人しくなった二人に近づいた俺達は、それぞれに買っといたジュースを差し出した。がぶ飲みし出す二人。そして同時に「ぷはぁ!」と言った。同時だったのが気に入らないのか、二人は互いに睨みを利かせるけど、流石にもう一度眺めてく訳にはいかない。俺はメカブに本来の目的を思い出させる事に。


「おいメカブ、お前には役目がある筈だろ? それをまさか忘れたとは言わせないぞ」
「ふっ、ああそうでしたね。こんな人間の相手などしてる場合ではなかったです。我が同胞を救う為に我等も動き出してるのですよ。突いて来るが良いです」


 そう言ってメカブは歩き出す。ズカズカと、ズンズンと……五分過ぎ、十分が過ぎた。


「ちょっと、どこまで歩かせる気よ? てか、さっきから同じ所グルグル回ってない?」


 日鞠の言う通りだな。なんだかさっきから同じ所を回ってる様な……するとメカブが引きつった声を出しつつこう言った。


「なっ、何を言ってるんだか? これは必要な儀式なのです。我等の拠点は亜空間にあるのでそれ相応の手順を踏まなくては行けないのよ。まあここらでちょっと手順の確認を取ってあげるわ!」


 苦し紛れの言い訳をしつつ、メカブはスマホを取り出した。そしてコソコソと電話をかけて漏れて来た言葉はコレだった。


「お兄ちゃん迷ったぁぁ」

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