命改変プログラム

ファーストなサイコロ

今度こそともう一度の為に



「私……アイリ・アルテミナスは、この国の王族に連なる姫として宣言します! 王族である私に剣を向けるその者達を私は……騎士とは認めない!! 
 過ぎたる力は去りなさい!!」




 私はこの言葉を確信を持って言ったんです。砕け散ったクリスタルの尊い犠牲……こんな奴らに変えれないLROの情景を壊して得た、事実なんです。
 それはきっとずっとわかってた事。誰もが私を姫と呼ぶから、勿論こいつ等だってそれは分かってた筈のことです。
 だけど理解が足りなかった……私も含めて全てのエルフがそうでした。そうそれは目の前の親衛隊二人もそうです。


「はっははははははは!! 何だそれは!? アンタに認められる必要があるのかよ? お飾りのお姫様よおお!」
「確かに、そんな事実に今更何の意味がある!? アンタのその称号はカーテナと共に付いて来ただけの物だ!」


 二人のそんな言葉が真っ正面から私にぶつかります。だけどめげません。倒れません。だって二人の言葉は間違ってるから。二人は気付いてないから……一体さっきまで何を見てたのやら。
 お飾りなんでしょうかその両の目は?


 迫りくる黒く色づいた二人と、うねりを伴って少し先を行く蛇。どちらも目指してるのは間違いなく私。どちらのの攻撃も当たれば相当なダメージでしょう。
 下手をすると一撃で残りのHPが消し飛ぶかも知れない。だって私の服装はお世辞にも余り防御力が高い服じゃない。
 お金にすれば高いけど、それは装飾代とでも言える代物です。それにさっきの状態のダメージも残ってます。この体は幻想の筈なのに……だけどそこから湧き出てきた、何か分からないもの。


 力……何だろうけど、あれはきっとそれだけじゃ無かったんです。そんな残り香が私の体を重くしてました。それにやっぱり吐く度にダメージになってたみたいですし、この攻撃を受ける訳には行かないのです。
 でも大丈夫……だって私はちゃんと知りましたら。


「二人はまだ分かってないようですね。でも直ぐに理解できますよ。私という存在がどれだけの位置に居るのかって事を」
「はっ、そんな事!! 食らえ!!」


 蛇が勢いを増して、切っ先向け迫ってくる。でも私は動かない。本当は怖い……だけどこれしか無いじゃない。私は、私という存在の可能性に賭けます!!


「アイリ君!!」


 後ろから必死に堪えてるテッケンさんの声。だけどまだなんです。まだ……私は前で組ませた両手を強く握りしめます。
 蛇の進む音が不快に鼓膜を揺らしてる。私は精一杯耐えてその迫りを見続けます。目を逸らしてはダメなんです。私は凛と構えて無くちゃいけない。


 私はみんなの手に伝えました。「ありがとう」と「ごめんなさい」を。そしてそれは新たな誓いです。今日できっと変わるから……変わってみせるから、私は逃げない。
 だって変わるなら自分からです。今度こそ取り残されないように、祝福を掴むために私はやります!! 私は震える体を必死に押さえつけて、凛と背筋を伸ばしてもう一度言います。


「消えなさい!!」


 その瞬間です。目の前に迫っていた蛇が霧の様に、私に突き刺さる直前に掻き消えて行きます。そよ風が私の髪を優しく靡かせてね。
 そしてそれだけじゃありません。


「なっ!? どういう――うっあああああああ!!」
「ああああああああ!!」


 親衛隊二人が勢いを無くして、その場にひざまずきます。そして苦しむような声。良く見ると彼らの黒く変色してた肌が元の色に戻って行ってるのが分かります。


「行くな! 待ってくれ!! 力が……俺達の力が抜けていく!?」
「これは!?」


 ウネリを上げてこの場を蹂躙してた蛇も消えて、ただの剣に戻ってます。もう二人はただのエルフに完全に戻ってます。
 私はそんな二人に言いました。


「あれは、貴方達の力なんかじゃない。アルテミナスに借りた力でしょう?」
「――っつ!? ふざけるな!! 何をしたんだ一体? ガイエン様が持つカーテナからの供給が途絶えるなんてありえん事だ! 
 カーテナを持つこと、それ即ちこの国で最強の筈だ!」


 私の言葉に逆境する、蛇を持ってた奴。だけどもう一人の図体デカい方は何か見定める様に、私を見上げてます。顔色は悪くなってるけどね。


「アンタがさっき言ってた事がこれか? カーテナが力を与える者を選んでる訳じゃない……と言うことか」


 流石にこっちの奴は良く頭を働かせてます。激情に心が支配されてません。隣の奴は激情におもいっきり身を任せるタイプみたいで、さっきからうるさい事この上ないです。


「何だそれ!? まさかただのお飾りと思ってたこいつの立場、それが作用したとでも言う気か?」
「そうとしか考えられん」


 二人の突き刺す様な視線が私に向けられます。だけどここで怯んじゃダメ。それにこいつらは既に出涸らしです。だから私は一歩進んで、言葉を紡ぎます。


「その通りですよ。私は、私の立場を……地位を理解したんです。貴方達のおかげで」
「何?」
「私も今の今まで、この立場や王族なんて称号はカーテナの付属品だと思ってました。そこにどれだけの意味が在るのか何て考えてもいませんでしたよ。
 だって私は……あの時からずっと俯いてたから。そんな事考える事に意味なんて見いだせなかった。姫と呼ばれる事が辛くて、様付けされるのが当たり前なのが、私をもっと孤独にしてると思ってた。
 けれどここ数日で、私はその考えを改めました。そしてさっきの出来事で、私はこの王族という称号がカーテナとは違う力を持つって気付いたんです」
「違う力だと?」


 闇夜に輝く幾百の星の明かりが周りに散ったクリスタルに映っていて、そこはまるで星の海の様。上下ともに星々に囲まれて、私はそんな中静かに二人を見つめます。


「ええ、カーテナとは違う……それは私自信に宿った力。この仮初めの体にあるかも分からない血の力。怒りと狂気に取り付かれたさっきの私はそれを事実として知ったんです。
 私はさっき、アルテミナスから直接力を取り出しました。カーテナと言う受信機を使わずともそれが出来たんです。最初は奇跡が起こった……アルテミナスが応えてくれた……そう思いましたよ。
 だけど、それは本当に奇跡や偶然の産物だったのかな? だって今までそんな事は起きてません。それにアルテミナスという国が応える特別な条件があったんじゃないかなって……そう考えると、私には思い当たる事があります。
 それこそが――」
「――王族か! 事実ってそういうことかよ。何もやってなかったのに、立場だけは本物とはお気楽なものだな!」


 星の海に似合わない罵声が私に向けられました。だけど実際、彼がそう思うのも無理はない事です。事実私は、あの時から大した事やってないですから。
 でも……それでも私は戦ってたんです。逃げてたけど、投げ出すことはしませんでした。いつか戻って来てくれると信じてた彼の居場所を私は守りたかったから。
 少し生暖かな風が頬を撫でて行きます。LROは日本の季節と連動してるから……だけどそれでもここら辺は涼しい方。


 でも気付くと随分虫の声を聞いてません。そういえば最近の夜はやけに静かです。まるで虫達もこの戦争を察知して逃げ出してしまったかの様……私は大きく呼吸して、今のこの空気を体に巡らせます。


「否定はしませんよ。私は良い姫じゃ無かったでしょうから。ずっとみんなに心配を掛けてました。でもだからこそ、私は今やられる訳には行かないんです。貴方達には分からなかったかも知れないけど……私はあれでも歩いてた。
 ゆっくりと、けどずっと出口の見えない道を歩いてた。そして今、そんな道の終わりが見えてます。私はずっと……みんなに思われながら思ってたのはたった一人。
 ずっとそんなわがままにつき合わせて、それでも愛されてた私は、もう一度やりますよ。今のこの国を誰にもやる気なんてないんです。
 モンスターにも……そしてガイエンにも!」


 そう私は守らなきゃいけない。それが出来の悪い姫を見守ってくれ続けたみんなへの恩返し。するとそんな私の言葉に親衛隊の一人は、ようやく腰を浮かせながら喋ります。


「はははは……幾らアンタが王族の権限でアルテミナスの力を直接自身に取り込めても、あの人には勝てない。絶対にな!


 ガイエン様の意志と思いは既にこの国中を覆ってる。アンタも知ってるだろ? あの揺るがぬ意志の強さをな。あの人こそ、人の上に立つ器なんだよ。
 何を間違ってアンタなんかにその立場が転がったのか知らないが、走り出したあの人は誰にも止められない! 消え掛かってる王族の威光でも何でも……もう遅いんだよ!」
 ガイエンの意志……か。それが私はずっと引っかかってるんだけどね。だって……アルテミナスの力を受けている時に聞いたこと、あれって・・私は片手を胸に置いて少し早くなった鼓動を確かめます。


 そして瞼の裏に浮かぶのは今までのガイエンの姿。それを思い出すとどうしても、この人達が言う事が本当なのか分からない。
 だって私がずっと見てきた彼は……ずっと私を支えてくれた彼は……きっと嘘なんかじゃなかったと思う。そしてもしかしてガイエンがこんな事をする原因って……


「ねえ、ガイエンは本当は……何が欲しいんだろうね?」
「「あ?」」


 私の変な言葉に、二人の親衛隊の抜けた声が重なりました。そして二人目もようやく立ち上がります。


「私はね……実は貴方達よりもずっと前からガイエンの事知ってる。だから私にはどうしても貴方達の言葉は信じれないな。
 だってカーテナが欲しいなんて一度も言わなかった。でも一つだけ納得したのは……走りだしたって事かな。でもきっと時期が違うと思う。
 ガイエンはもうずっと走り続けてるんだよ。多分私のせいかな? それで止まり方を忘れちゃったか、自分から捨てただけなの……だって、本当に昔は楽しそうにしてたもん。
 三人で一緒にやってた時……あの時からガイエンはこの国を思ってたし、陰謀もあったかも知れない。でも……あの時間を大切にしてたガイエンも、本物何だと私は信じてます」
「あの人はそんな事、仮定の一つとしか見てないですよアイリ様。確かに貴女の方が我らより長く共に居るかも知れませんが、実際に思いを同じくした時間は我らの方が長いと思いますよ」


 立ち上がったデカい方の親衛隊が私の言葉を真っ向否定。でも確かに私達はいつの間にか少しずつズレていた。だからこそ今こんな事に成ってる訳だしね……だけど、仮定の一つでは決してないと思う。
 だってガイエンはずっとアギトにこだわってた。アギトがアルテミナスを去っても、きっとそれは変わって無かった筈だよ。
 だってここ最近楽しそうだったし……少なくとも私にはそう見えたかな。


「アンタの的外れな勘違いも、いい加減ここまでにしとこうぜ。ガイエン様がこの国を手に入れる。それは決定事項なんだよ!
 そしてアルテミナスはより強く、より強固な国へと成ってこのLROの世界を我らエルフが征するんだ。失われていない侵略システムによってな!!」


 高らかにそう宣言した小さい方は、元に戻った剣をこちらに向けてきます。まだやる気……鈍く光る剣の光沢が私を捉えてる。


「それで……それでガイエンは満足するのかな? どこまで行けば……彼は止まれるの? 侵略なんて、気を紛らわせる手段でしかないよ。
 それこそゲームの一要素……後から加えられた、この世界の混乱の種。私達は沢山の戦いの果てに、また元の世界を取り戻したの……その価値をガイエンは知ってます」


 侵略システムはまだ確かに存在してる。でも今はどこの国もそれをやることはありません。何故なら、人とエルフとモブリの三強が、それぞれ拮抗をしてる事が分かってるから。
 それに三強はそれぞれ他の種族とももしもの時の為に約束ごとを交わしてます。そして私達エルフも今や例外ではありません。


 侵略なんて今や、簡単に出来る事じゃない。それを起こす事は世界の均衡を壊すこと。世界を敵に回すこと。走り続けた道の先は、世界征服なのでしょうか?
 確かにガイエンなら考えそうな事だけど、現実的じゃない。だって彼らが頼りにしてるカーテナの力は、この国限定の力だもん。
 それが無かったから、侵略は格段に難しい。幾ら昔と比べて統率がとれる様に成ったからって、人とモブリにもアレがあります。
 カーテナと同じ存在の武器――『バランス崩し』が。だけどそんな考えを持つ私に彼らは言います。


「何が元の世界の価値だ!! ガイエン様は常に言ってた。あの頃、もっと強引に攻め続けていたらとな! アンタが勝手に戦いを終わらせたせいで、アルテミナスは元のままだと嘆いてらっしゃったわ!」
「確かに早計だったと俺も思う。あの頃の勢いなら多種族の領土の幾つかもとれた筈だ。気を使う必要なんて無いでしょう。
 何故ならここは貴女が言うようにゲームなのだから。リアルで押しつぶされる思いをそのまま出して良い場所でしょう?
 それをやろうとあの方はしてらっしゃるんだ! この温くなったLROに、再び存在理由を示してくれますよ!!」


 二人の言葉がこの星の空間に響きわたる。それは洗脳なのか、それとも信仰なのか……彼らはガイエンがやってる事、やろうとしてる事に一つの疑いも無いみたいです。
 もしもまともな人達なら、クーデターもそうだけど、私を傷つけようとはしません。そこを考えるとガイエンの人を見抜く瞳は本物です。
 沢山いる軍の中で、ガイエンが一人で目利きして集めたのが彼ら親衛隊なのだから。自分の考えを押しつけるのではなく、共感してくれる人達を見定めて集めたみたい。


 だからこそ、今の今まで誰にも気付かれなかったのだろうから。ガイエンは本当にスゴい事をやってたと思う。でもその原動力は……本当に彼らが言うような一つの野望? ガイエンは誰にも言ってない……あの時聞いた気持ちを。だからこそ誰も知らない・・彼の想い。ガイエンは本当に彼ら親衛隊を信じてる?


 もしもガイエンが誰も信じず、自分の思いをひた隠しにしてるのなら、もっと彼らに伝えただけじゃない目的があると思う。そんな気がする。
 自惚れで推察していいのなら……もしかしたら私達への事。そうだとしたら私は……


「戦いを終わらせたのは、それが私の役目の終わりだと思ったから。そしてLROの存在理由は、私達に夢を与えてくれた事です。なら今のままで十分とは思いませんか? 大抵の人はきっと今のままで満足してる筈ですよ。
 ねえ、貴方達は楽しく無いんですか? 変えなきゃ行けないと本当に思ってますか? LROには様々な楽しみ方があるけど……何人かの意志で誰かの楽しみを壊すような事はいけないんです。
 LROは貴方達が楽しい世界じゃない。みんなが夢見た楽しい世界であるべき何です! だから本当にちゃんと考えなさい。自分の頭で」


 自分の意志を持って欲しかった。でもダメなのかな。彼らは私の言葉にプルプル震えてます。そもそも強制なんてガイエンはしてない。
 自分に共感させてるんでした。でも私はもっと広く世界を見て欲しいと思ったんです。アルテミナスや、ガイエンだけじゃない所。


 だって彼ら親衛隊の視野は狭すぎです。ガイエンを狂信する余りに、その言葉と行動しか見てない。いつしかガイエンに吊られてる所があるんじゃないでしょうか。
 私はそう思います。それはとっても巧妙にやったことでしょう。だけど元からガイエンと同じ考えを多少は持ってたのなら、乗せるのは簡単だったんじゃないでしょうか。


 そうやっていつしか作り上げたのがガイエンの考えに疑問も疑念も持たない狂信者集団。エリート意識を植え付けるのもその一環。
 そして人間は欲を見ます。
 それがガイエンの掴む物なのかも。だって彼らは既に私より上に居るようだし……


「はは! やっぱり的外れだなアンタ。俺達はそれぞれ自分の頭で考えてるよ。それに何だって? みんなが楽しい世界であるべきなんて、だから腐って行くんだよ。
 この国も……そして他のエルフもな! もしかして俺達にガイエン様を止めさせようとでも思ったか? そんなのアンタには無理だよ。
 だって俺達にこの世界の間違いを気付かせてくれたのはあの人何だから。俺達の見てる物はきっとアンタには理解できないだろうな……でもアンタは生かしてやろうとしてるんだぜ。
 あの人の優しさに感謝しとけよ」


 何だか強気に成って言ってる感じ。ニ対ニだけど私は戦えないから実質一対ニだから? それに優しさですか。それはちょっと複雑な感じです。
 どんな優しさなのかなそれは? 
 いつまでもここでお喋りしてる事は出来ません。私が後ろに視線を向けるとテッケンさんは首を振りました。それに私は応える様に縦に首を振ります。


 きっとずっと聞いてたであろう会話の押し問答はこれ以上は無駄だと彼は言っているんでしょう。そしてそれに私も合意しました。
 それはしょうがない事……この人達の説得はきっと無理何でしょう。人は二度救えないのかも知れません。それか既に救われたと感じてる人を救うなんて元から不可能な事なんです。
 だから私はこの言葉を最後に、前へ進みましょう。


「貴方達の思いはわかりました。けれど、それを容認する事は出来ません! ガイエンが私に優しさをまだくれるなら、私も私の優しさを示します。
 彼の走りをやめさせる。これ以上無理しなくていいんだよって言って上げます! そして私は……ちゃんとごめんなさいと謝ります! 彼の想いを受け取って。
 そして誰も失わない!! それが私のやるべき事です!」


 辛い事をやっぱり強いる事に成るのかも知れません。だけど知った以上、無視は出来ない事……そして今度こそちゃんと彼の心の言葉を受け取りたい。
 だけどそんな私の言葉と同時に奴らは動いてました。


「だからそれがなんだってええええ!?」


 鈍く光る剣が降り上げられてる。だけどその時、二つ影が私の後ろから飛び出します。そして親衛隊二人に青い光の多段スキルが炸裂しました。


「「――がっは!?」」
「わかってないね君達。それが希望と言うものだよ」


 テッケンさんの背中が見える頃には二つは一つに戻ってます。そして親衛隊は今の一撃がクリティカルと成ってお陀仏です。






 色あせた二人をよそ目に私は解放されてたノウイ君の所へ行きます。だけど蘇生は私には出来ない……でも言って起きたい事があったんです。
 聞くことだけは出来る筈だから。


「ノウイ君……ありがとう。君のおかげです。必ずやり遂げるから、安心してアルテミナスへ戻ってください。そして私達が戻るまで、ついでにアルテミナスをお願いします。
 私、アイリ・アルテミナスからのお願いです。私達の帰る所を守ってて」


 すると粒子を伴って彼は消えていく。握った手が消える頃にテッケンさんが言いました。


「行こうアイリ君。彼の為にも急がないとね」
「はい!」


 私達は走り出す。星が瞬く闇夜を真っ直ぐにタゼホを目指して。もう止まって何かいられません!


(待っててね、アギト! そしてガイエンも!)


 三人で……どんな事も三人でなら乗り越えられるから! 私の足は力強く地面を蹴ります。おかしいけど……今久々に私は世界の広さを感じてる。

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