美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
AA 35
「どうする?」
私はそんなことを考えながらアクゼンの攻撃を受けてる。私が受けたダメージなんてのは、マナを補充すればいくらでも癒せると言っても……やつの狙いはわかってる。それは私たちのマナの減衰だ。なにせアクゼンは新たな……それこそ自分達の世界樹を擁立しようとしてる。
そのためには世界樹が放つマナを広げないといけない。そしてその範囲にある命を自分達のマナで染めないといけない。そうしないと、輪廻の時にその世界樹へと帰ってこない。帰って来ないということは、別の世界樹へと行ってるか、そのまま世界に溶けているか……ってことだ。
別に世界に溶けても無くなったわけじゃない。世界の糧になってはいる。この星にだって世界樹がない期間ってのはあった。その時は死んだとしても、輪廻が回るってことがない。
でも無駄ではない。ちゃんと世界の糧にはなってるんだ。ただ世界樹があった方が星の成長のスピードが速くなって、そして魂やマナの運用も効率的になる。世界樹がないと、全ては自然に任せることになる。
それだとどうしても偏りが出るっていうか……そうなるのはまあ当然だよね。けど同じ星に二つの世界樹があるとなると……それは過剰なんだ。同じ星に二つの世界樹は共存はできない。
だからはこうやってアクゼンは私に積極的にマナを使わせてる。実際私がマナを使って回復したってマナの総量が減ることはない。でも一時的にここら辺の既存のマナが薄くなる。
私が使ってるんだからね。そうなると、ここら一帯でどうにもできなかった奴の世界樹のマナがじわじわと広がっていくことになる。それが狙いだとわかってるけど、流石にアクゼンの攻撃は強力で、回復させないとやばい。
流石は数々の強力な種を下してきただけある。そしてそのマナの特殊性。さらには時間を操るというその能力。はっきり言って、打開策が何も思い浮かばない。そう思ってると、頭に嫌な奴の声が響く。
『手伝ってあげようか?』
(どういうつもり? 戦闘には関わらないって宣言してなかった?)
声の主はラーゼだ。私にこうやって世界樹を通して話せる相手なんてのはラーゼ以外しかない。
『先にそっちが私にお願いお願いって言ってきたんじゃない』
(そんな言い方はしてない)
私が頼み込んだ……みたいなに言わないでよ。私はただ単に、こうこうだからこれやって……と言っただけだ。だってラーゼだって私たちが勝つほうが都合がいい。というか負けてもらっては困るだろう。だから協力せざる得ない。
こっちが下手に出る必要なんてない。
(それで何やってくれるわけ?)
『そんなの簡単だよ』
そんな事を言ったと思うと、マナの塊がこの地に落ちてきた。そしてそれが一気に拡散する。そのせいで竜巻のような現象が発生してる。
「何!? ぐおおおおおおおおおお!!」
流石のアクゼンも竜巻に揉まれてる。魔族たちもそうだし
この地の様々なものが巻き上がってる。てか……めちゃくちゃやりすぎでしょ。けど……
「今ならやれる……わね」
悔しいけど効果的な戦法だ。アイツらしいのがこの上なく腹立たしいけど。この地のマナも、そして私たちのマナもこの竜巻に混ざり合ってる。けど、この竜巻自体が私たちのマナの塊。それが一気に放たれたことで、この地のマナの比率がこっち側に傾いた。今なら魔族たちを解放できる!!
私は自身の黒いマナを魔族たちに放つ。
私はそんなことを考えながらアクゼンの攻撃を受けてる。私が受けたダメージなんてのは、マナを補充すればいくらでも癒せると言っても……やつの狙いはわかってる。それは私たちのマナの減衰だ。なにせアクゼンは新たな……それこそ自分達の世界樹を擁立しようとしてる。
そのためには世界樹が放つマナを広げないといけない。そしてその範囲にある命を自分達のマナで染めないといけない。そうしないと、輪廻の時にその世界樹へと帰ってこない。帰って来ないということは、別の世界樹へと行ってるか、そのまま世界に溶けているか……ってことだ。
別に世界に溶けても無くなったわけじゃない。世界の糧になってはいる。この星にだって世界樹がない期間ってのはあった。その時は死んだとしても、輪廻が回るってことがない。
でも無駄ではない。ちゃんと世界の糧にはなってるんだ。ただ世界樹があった方が星の成長のスピードが速くなって、そして魂やマナの運用も効率的になる。世界樹がないと、全ては自然に任せることになる。
それだとどうしても偏りが出るっていうか……そうなるのはまあ当然だよね。けど同じ星に二つの世界樹があるとなると……それは過剰なんだ。同じ星に二つの世界樹は共存はできない。
だからはこうやってアクゼンは私に積極的にマナを使わせてる。実際私がマナを使って回復したってマナの総量が減ることはない。でも一時的にここら辺の既存のマナが薄くなる。
私が使ってるんだからね。そうなると、ここら一帯でどうにもできなかった奴の世界樹のマナがじわじわと広がっていくことになる。それが狙いだとわかってるけど、流石にアクゼンの攻撃は強力で、回復させないとやばい。
流石は数々の強力な種を下してきただけある。そしてそのマナの特殊性。さらには時間を操るというその能力。はっきり言って、打開策が何も思い浮かばない。そう思ってると、頭に嫌な奴の声が響く。
『手伝ってあげようか?』
(どういうつもり? 戦闘には関わらないって宣言してなかった?)
声の主はラーゼだ。私にこうやって世界樹を通して話せる相手なんてのはラーゼ以外しかない。
『先にそっちが私にお願いお願いって言ってきたんじゃない』
(そんな言い方はしてない)
私が頼み込んだ……みたいなに言わないでよ。私はただ単に、こうこうだからこれやって……と言っただけだ。だってラーゼだって私たちが勝つほうが都合がいい。というか負けてもらっては困るだろう。だから協力せざる得ない。
こっちが下手に出る必要なんてない。
(それで何やってくれるわけ?)
『そんなの簡単だよ』
そんな事を言ったと思うと、マナの塊がこの地に落ちてきた。そしてそれが一気に拡散する。そのせいで竜巻のような現象が発生してる。
「何!? ぐおおおおおおおおおお!!」
流石のアクゼンも竜巻に揉まれてる。魔族たちもそうだし
この地の様々なものが巻き上がってる。てか……めちゃくちゃやりすぎでしょ。けど……
「今ならやれる……わね」
悔しいけど効果的な戦法だ。アイツらしいのがこの上なく腹立たしいけど。この地のマナも、そして私たちのマナもこの竜巻に混ざり合ってる。けど、この竜巻自体が私たちのマナの塊。それが一気に放たれたことで、この地のマナの比率がこっち側に傾いた。今なら魔族たちを解放できる!!
私は自身の黒いマナを魔族たちに放つ。
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