美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

AA 11

それから私は公務をこなしつつ、優雅に日々を送ってる。だって全ての軍事的なことには関わらないと、そう宣言したのだ。なら私はやることなんてない。一応報告は聞いてる。それはね、さすがに現状くらいは知っておきたいからね。

 でもそれだけだ。私たはただみんなが私にこの星を献上するのを待つとそう決めた。今まではウサギっ子とかも迎えにいくんだって思ってたけど、ある意味で四肢を縛られたあの子が私の前に転がされるのもそれはそれでありかなって……そう思ってる。

 ラジエルを失ったウサギっ子は私のことを恨みそうだからね。まずは縛り付けて、自由を奪って快楽責めして体にわからせるのもいいかもしれない。まああの子は自由でこそ輝くような気もするけど、あの子もオウラムの今や重鎮だし、下手な処分はできないからね。

 そうなると、屈辱の中、私の性奴隷になってもらうってなら皆を納得させる事ができるだろう。とかなんとか皮算用しつつ、私はプリムローズとしての活動も積極的にやってる。前線の方に行ってライブとかはできなくなったけど、まあ今やアイドルは私たちだけではない。

 確かにプリムローズが一番人気だけど、各地の領地で新たなアイドルを起こすプロジェクトが立ち上がってる。皆、アイドルが経済効果を産むとようやく理解してきたらしい。

 そして人種の国ではアイドルという産業がエデンに全て取られるのを危惧してるみたいだね。プリムローズのライバル的な位置のグループもいるが、そうなるとそこを得てる領だけが、その恩恵にあやかることになるからね。

 それをみて、自分達の領でもアイドルを!! とか焦ってる奴らが多い。実際今は星の頂点を決める戦いをやってるから、武器とかを作りまくって……とかの方がもしかしたら経済効果は高いのかもしれない。

 でも下手に若者を戦地に送るのって悪手じゃん? それによって生産性は落ちるし、そうなると、どんどんと国というものは疲弊していく。戦争は技術を発展させるけど、国としての体力は落ちていくのが道理だ。

 けど私たちには強みがある。それは何か……それは私たちが分業できるほどに、今や人数的には最大勢力ということだ。元々人種は弱くても数だけは多かったわけだけど、今やそこに様々な種族が合流してそして魔族までいる。様々な種を取りまとめるエデンに、人種の国、そして魔族達……このおかげで、三者三様の指針を取る事ができる。

 つまりは分業である。主に戦闘系は魔族が担当してる。そして技術は私たちエデンが。そして人種の国は後方支援である。そのおかげで、この星の天下を左右するはずの戦いでも私たちはまだ余裕がある。

 だって市街の方は本当に今は戦争中なのか? という感じで平和だからだ。それはエデンだけじゃない。人種の国だってそうだ。だからこそアイドルというものに取り組んだりもできる。

 本当なら一丸となって戦争に取り組んで、「欲しがりません、勝つまでは」とかをスローガンにしないといけないのかもしれない。でもそれって抑圧することになるからね。普通の国民には関係ないって感じで、普段通りに過ごさせる事ができるのなら、それが一番いい。

 なにせ後方支援してるエデンや、人種の国が安定してることこそが、前線の安定にも繋がるからね。余裕があるということは、それだけ戦争での強みでもある。

 なので私はいつも通りに、かわいい子を侍らせて、美味しいものに舌鼓を打つ。しょうがないよね。だって私はもう戦争に関わらない宣言したんだもん。これはそう、みんなを安心させるためにしかたないことなのだ!!

「美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く