美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H578

無限エネルギー発生装置はとても凄い物だというのはわかる。なにせ今も……そう今もその内部からエネルギーが溢れてるからだ。それはずっと……それこそ永遠にでも溢れ続けるのかもしれないと思う程だ。なんかずっと見てられるね。

(まるでお金が湧いてるかのようだ)

 とか邪念をもってみてる。その横ではなんかズラララバライトと彼が熱い技術的な事を話してる。どうやらズラララバライトもこの無限エネルギー発生装置通称『聖杯』には興味があるらしい。

 ズラララバライトって魔法的なことは極めてるみたいだけど、科学となるとそうでも無いみたいだ。まあ古竜ってそこら辺発展させる余地がないよね。そもそもが魔法で大体替えが効くんだし、やる必要が無いって言うね。

 

「で、つまりこれを私に……私達に見せてどうしたかったんです? 自慢?」

「ははは」

 なんか笑われた。まあ自慢したいくらいに凄いのはなんとなくわかる。私が知ってる文明レベルではこんなのは絶対に作れない。てかこう言うのは結局魔法的な技術の方に偏るイメージある。科学技術には結局限界が……とかね。

 だからこそハイブリッド的な世界を私の星は目指してるわけだけど……この人達は全く魔法には頼ってないのだろうか? 

「魔法はどういう風に使ってるんですか?」

「魔法は身体系として活用してます。強化系と言いますか、そういうのですね」

「強化しかしないと?」

「マナが乱れますから」

 どう言うこと? この世界の人達は沢山の宇宙から厄介だと思われた強い魂が集まってる。だからこそ、魔法を使えば、きっとその星々でトップになれるような素質はあるだろう。それこそ天変地異を起こすような魔法がきっと使えておかしくない。

 大地を炎で埋め尽くしたり、水に沈めたり、星に穴を開けるほどの雷撃を放ったりね。けどそう言うのはしなくて、あくまで体内で完結するだけの魔法しか使用しないと……なんかもったいなくない?

「聖杯に関係があるのだろう?」

 

 そうズラララバライトは言う。どう言うこと? さっきからどう言うこと? ――と言い過ぎてる気がするが、いやもう本当にどう言うことなのかわかんない。

「ラーゼ様は世界樹でもない聖杯が無限にエネルギーを生み出し続けることに疑問を持ってますよね?」

「それはそうだね」

 そもそも世界樹だって、アレはマナの浄化装置であって、無限にエネルギーを生み出してるのか? と言われればうーんと言わざる得ない。それにあれは星に根付いてるから、その星の力を巡らせてるのだ。ても……聖杯は違う。何処にも根付いてない。それなのに聖杯からは力が溢れてる。本当に謎だよね。

 その秘密を教えてくれるの? トップ・シークレットじゃないの? まあけど……教えてくれるのなら知りたい! 私は期待したキラキラした目を彼に向ける。これを向けられて答えられない男はいないよ!

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