美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H564

「えっと、貴方たちの目的は一体?」

 私が一息ついてる、それを待ってたんだろうこの宇宙の代表のような人がそう言ってきた。実際この人がどれだけ偉いか……とかわかんないんだけど、私とのお話にこの人を寄越したんだからきっと偉いんだろう。

 イケメンで、強くて、言葉も巧いとかなればきっとモテモテなんだろうな――とか思う。まあここの魂はどれも特別らしいから、もしかしたら皆さん美男美女かもしれない。ぱっと周りも見回してもレベルは高い。けどそれでも私が一番なのは確信できるけどね。

 この人も私を目の前にしても私にメロメロしないところをみるとかなり女慣れしてるんだろう。

「ズラララバライトが言ったけど、私達は社会か……じゃなく宇宙見学をしてるだけです。色々な宇宙を観て私の学びにしてるんですよ。ズラララバライトはそれに協力してくれてるだけ」

「ドラゴンがそんな面倒な事を? 信じられません」

「まあドラゴンというか、ズラララバライトは古竜とか言ってたし、なんか偉いから物わかり良いんじゃないかな?」

「古竜!? 様、でしたか」

 イケメン君は思わず椅子を押して立ち上がった。どうやら古竜なる存在はそれだけ重要なことらしい。まあ宇宙にはそれなりにドラゴンがいるらしいからね。けど古竜と喚ばれるドラゴンはそれこそ宇宙の中心付近に僅かしかいないらしい。

 それを考えると、たまたま古竜に出会うなんて事はそうそう無いんだろう。

「古竜を知ってるのね」

「宇宙の始まり、命の創造主と聞いてます」

「ふむふむ」

 私はしたり顔で彼の話に頷く。けど……そんなの知らない。其処までのことはズラララバライトは言ってなかったよ!? なんか宇宙の中心がヤバいから古竜達で押さえ込んでて、大変だー的なことは言ってた。

 しかもその中心が爆発したら宇宙は消滅らしい。それを押さえ込んでられるのは古竜だけ……みたいなことだったから、古竜はすごいんだね~とか漠然と思ってたけど、なんか宇宙の始まりとか命の創造主とか神よりも神みたいな言われようなんですけど……

 まあけど実際、神とドラゴンの関係でさえも、私が見た中では神よりもドラゴンの方が上のように感じる。と言うことは、ドラゴンよりも確実に上の古竜が実は神以上に神らしくてもおかしくなんて無い。

(納得できる)

 と言うわけで、ズラララバライトの事は別に良い。ここの事、私はそっちに興味があるよ!

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