美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H555

ようやくこの宇宙の知的生命体と接触した。いや、正確には私達が見つけたわけじゃ無くて、向こうから接触して来たというのが正しい。しかもなんかめっちゃデカい建築物を半分だけ宇宙から出して現れた。

 まあめっちゃデカいといってももちろん本当のズラララバライトよりは小さいけどさ、宇宙を渡るように縮んでるズラララバライトよりはデカい。なんか宇宙から何かが出てきた……と思ったら深い緑色した団子串みたいなのが顔を覗かしてきた。

 そして其処から更に団子に飛行機の羽根が付いたような乗物がやってた来たのだ。

「※※※※※」

 初めは何て言ってるかわかんなかった。それはそうだよね。だって宇宙が違うのだ。同じ星の中にいたって言葉が通じないなんて事があるのに宇宙が違えばそれこそもうまったくわかんないなんて事がざらだろう。

 神にはどうやらそんなことは無いらしいけどね。実際、ドラゴンにも無い。なぜなら、言葉で会話してないからだ。私達は基本、思念で話してる。私は口に出してるし、前の星の言葉で話してるけど、ズラララバライトとかは私のその言葉の思念を読んでる。

 だから私も読まないとね。ズラララバライトとかは勝手に突きつけてくるから、こっちから読む必要なんてのは無い。けど流石にこの人達にそんなことを望むのは駄目だろう。なにせ私達は神( ?)とドラゴンである。

 ズラララバライトはこの人達は流石に神では無いと言っていた。ここまでの文明をもって、更に……皆さんからとても大きな力を感じる。はっきり言うと、私よりは強そうである。団子に羽が付いた乗物の天辺が開いて出てきた人達はちゃんとした人型をしてた。けど、その全貌は見えない。なぜなら、その全身を彼らはぴっちりとした服で覆ってて、更に頭にはフルフェイスのヘルメットをかぶってる。それもまた機械的な奴でなかなかに格好良い。一つの大きな目玉みたいな物が前に付いてて、それがなんかカシャカシャクルクルと内部パーツが回ってる。

(なかなか良いスタイルしてる子がいるね)

 私と同じくらいの身長でなんかめっちゃこっちを見てる良いからだの女の子がいる。とても素顔に興味がある。そのヘルメットとってくれないかな? でも人型してるからって、顔までちゃんと人間なのか……それはわかんないんだけどね。もしかしたら口が裂けてたり、目が何個もあるかもしれない。

 それはちょっと……体だけ堪能するのなら今のままの方が良いのかもしれない。悩ましい。いや、悩ましいのは其処じゃ無い筈なんだけど……私の可愛い女の子センサーが反応してるからね。なにせ最近はむさいアクトパラスとゼンマイやらドラゴンとしかせっしてなかった。人を観たのなんて上の視点からで、可愛い子と接してなんか無かった。だから私の欲望が……私は常に美少女に囲まれて過ごしたいのだ。

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