美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H549

「どういうことなの? だって魂って浄化すれば良いじゃん。マナなんだしさ。追放する必要なんて無いでしょ?」

『貴様は忘れている。神へと至る魂があることを』

「うん?」

『時たま、普通では無いマナが生まれる。それは浄化されても消えない何かをもってるのだ』

「ふーん、けどそういう特殊な奴ほど、使えそうじゃん?」

 私的にはそう思うけどね。だって特別ってことじゃん。特別って言葉は私は好きだよ。

『世界とはどんな些細なことで壊れるかわからん物だ。特に安定してる世界ほど、イレギュラーというのは求められいないのだ。貴様はああいう奴等を歓迎するだろうが、それはまだまだ世界としては未熟な時期だからだ。変化が多い方が世界の成長は進むからな。

 だが、ある程度発展するとそれを壊すことは、神としても惜しくなる物だ』

「だからそう成り得る魂を事前に排除してるって訳なんだ」

 なるほどなるほど。確かに私の世界なんてまだまだぺーぺーだろう。とにかく何かが起きないかなって思ってるくらいだ。世界には刺激が必要だって思ってるからね。けど確かにめっちゃ発展すると、それを壊してまでさらなる発展を望むかはわかんないね。

 だって一回更地にして、その後にその文明を超えられるかってわかんないじゃん。それならば……不安定な不覚的要素はいらないとなるのかも。

「でも、魂をこんな所に送る理由は何? そもそもが神なら転生できないようにすれば良いじゃん。最悪消滅させるとか?」

 マナを消滅させるとか出来るか知らないけどね。いや、生み出されてるから出来ると思うけど……

『神も暇では無いと言うことだ。それに因子で貴様も学んだだろう。それと近い。たとえ消滅させたとしても、いずれはそういう魂は生まれ出る。そしてマナの消滅は神にとってはダメージだ』

 消去法としてこれがいちばん良いと言うことなのだろうか? つまりは魂の島流し……ここがその墓場……それでこの星の神にはどんなメリットが? 宇宙とはなかなかに難しい。

『言っただろう。特別だからこそ追放された魂でありマナだ。それが集まってるとなると』

「つまりそういう魂は強力だって事なんだ」

『そういう事だ』

 様々な宇宙からつまはじきにされた強力な魂が集まってるから、こんなどうにもならなさそうな宇宙を作っててもエネルギーの確保が出来ると……そういう事らしい。何て楽チンな事なんだろう。ある意味で私的には羨ましい。

「美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く