美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H422
「くっ……」
私は世界樹の根にはじかれてエデンの大地に転がってた。地下にたまってたクリスタルウッドのマナが外へと漏れ出してる。あまりにもはかないそのマナは、世界の……宇宙のマナに飲まれて瞬く間に消えていく。やっぱりだけど、クリスタルウッドのマナと今宇宙に満ちてるアクトパラスとゼンマイのマナには全くといいほど互換性はない。
もしかしたら多少のマナの違いとかどうにでもなるかも……なんて希望的観測してたけど、やっぱりだけどそんな訳なかった。
(いや、わかってたけど……)
なにせ別のマナが毒だということは、いやというほどに実証されてた。昔空の星が近くなったときからね。だからこそこのままじゃまずい。みんなが死んでしまう。私は自身のマナを染み渡らせるように地面に流す。
(細かい制御は苦手なのに……)
それでもやらないと……なぜか世界樹の根は私を無視してるしね。でもこれにどれだけの意味があるのか……それはわからない。なにせ次から次へと世界樹の根はやってきてる。
もうエデンは終わりなのは明白だ。ここから立て直すなんてのは不可能。そして私だってアクトパラスとゼンマイに勝つめどは全くといいほどない。
「はは……」
思わず笑いがこぼれるとはこのことだよ。ここまで絶望的な状況が今まであっただろうか? いやない? でも今まさにその状況だからね。さてさて……どうしたら……本当にどうしたら……マナが内部にまで侵入したせいだろう。皆の祈るような声が聞こえなくなった。実際あれが聞こえてたのが何故かって事なんだけど……でもそれが案外私の支えになってたのも事実。
それがなくなったと言うことは、既に皆……私の脳裏に地下で横たわってる皆の姿がフラッシュバックする。一応私のマナで一人一人……というのは無理だけど、一応一カ所に集めてたから、その範囲を覆ってみたけど……そんなのはただの時間稼ぎでしかない。
『もう、終わりだな。憂いをなくしてやろう』
そんなことをゼンマイの奴が言う。それはつまりは、このエデンを完膚なきまでに破壊し尽くす……ってことだろう。そうやって私の未練を断ち切って私を自分達の物にする。更に次々に世界樹の根がエデンに襲いかかる。そんな中、私には細いツタみたいなのが絡んできた。私にはもう抵抗する力も無い。なんとか皆は私の力で護ってるが……それを自分に回すことも出来ない。
『昔の責任を今の者達に返してる気ですか? 無駄なことですよ』
うっさい。これは私の気持ちの問題だ。キララ達の期待を私は裏切ってしまった。だからせめて、シズちゃんとオオランちゃんとかここに居る皆を裏切ることは……したくないと思ったのかもしれない。でも結局、全ては遅かったと言うことか……
「そんな殊勝な態度、貴女ではないでしょう」
どこからからそんな声が聞こえた。でもあんまり心当たりない声だ。聞いたことあるような気はする。でも、誰かはわからない。そんな声。次の瞬間、エデンの一角が光りで包まれた。
私は世界樹の根にはじかれてエデンの大地に転がってた。地下にたまってたクリスタルウッドのマナが外へと漏れ出してる。あまりにもはかないそのマナは、世界の……宇宙のマナに飲まれて瞬く間に消えていく。やっぱりだけど、クリスタルウッドのマナと今宇宙に満ちてるアクトパラスとゼンマイのマナには全くといいほど互換性はない。
もしかしたら多少のマナの違いとかどうにでもなるかも……なんて希望的観測してたけど、やっぱりだけどそんな訳なかった。
(いや、わかってたけど……)
なにせ別のマナが毒だということは、いやというほどに実証されてた。昔空の星が近くなったときからね。だからこそこのままじゃまずい。みんなが死んでしまう。私は自身のマナを染み渡らせるように地面に流す。
(細かい制御は苦手なのに……)
それでもやらないと……なぜか世界樹の根は私を無視してるしね。でもこれにどれだけの意味があるのか……それはわからない。なにせ次から次へと世界樹の根はやってきてる。
もうエデンは終わりなのは明白だ。ここから立て直すなんてのは不可能。そして私だってアクトパラスとゼンマイに勝つめどは全くといいほどない。
「はは……」
思わず笑いがこぼれるとはこのことだよ。ここまで絶望的な状況が今まであっただろうか? いやない? でも今まさにその状況だからね。さてさて……どうしたら……本当にどうしたら……マナが内部にまで侵入したせいだろう。皆の祈るような声が聞こえなくなった。実際あれが聞こえてたのが何故かって事なんだけど……でもそれが案外私の支えになってたのも事実。
それがなくなったと言うことは、既に皆……私の脳裏に地下で横たわってる皆の姿がフラッシュバックする。一応私のマナで一人一人……というのは無理だけど、一応一カ所に集めてたから、その範囲を覆ってみたけど……そんなのはただの時間稼ぎでしかない。
『もう、終わりだな。憂いをなくしてやろう』
そんなことをゼンマイの奴が言う。それはつまりは、このエデンを完膚なきまでに破壊し尽くす……ってことだろう。そうやって私の未練を断ち切って私を自分達の物にする。更に次々に世界樹の根がエデンに襲いかかる。そんな中、私には細いツタみたいなのが絡んできた。私にはもう抵抗する力も無い。なんとか皆は私の力で護ってるが……それを自分に回すことも出来ない。
『昔の責任を今の者達に返してる気ですか? 無駄なことですよ』
うっさい。これは私の気持ちの問題だ。キララ達の期待を私は裏切ってしまった。だからせめて、シズちゃんとオオランちゃんとかここに居る皆を裏切ることは……したくないと思ったのかもしれない。でも結局、全ては遅かったと言うことか……
「そんな殊勝な態度、貴女ではないでしょう」
どこからからそんな声が聞こえた。でもあんまり心当たりない声だ。聞いたことあるような気はする。でも、誰かはわからない。そんな声。次の瞬間、エデンの一角が光りで包まれた。
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