美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H391
「それにしても凄い威力ね」
「まあ手を一個犠牲にしたしね」
「犠牲ね……」
何か釈然としない――みたいな目を向けてくるラリア。一体何が言いたいのか? 私の手が元に戻ってるのはとても良いことじゃないか。そもそもがもし本当に欠損を受け入れないといけないのなら、私はどんなピンチでもあんな力の使い方しないよ。
直るってわかってるからあんな力の使い方が出来るんだよね。
「まだまだ来るわ!」
「面倒だから崩すわよ!!」
「ちょ!?」
私はもう一度今度はそれなりに押さえてエネルギーを放った。しかも前方にじゃない。前方のちょっと上、つまりは壊された隔壁とか土とかある所をうがつ。すると崩れてきた。私たちは後ろに下がって、難を逃れる。
「ちょっと! これじゃあ出られないじゃない!!」
「別の所に穴を開ければ良いし、通路は他にもあるよ」
私は別にたいしたことじゃない――という風にラリアに言う。なにせあのままだと更に中に侵入されてしまう。それこそ詰んでしまう。物量で押されたら、どうしようもないんだ。それなら、埋まる方が何万倍も良い。
こっちには重労働も苦にしないヌーディケイド達が居るからね。どうにかなるでしょ。とりあえずここまで埋まったなら、ここから入ってくることは無いと思う。
「とりあえず、これからはラリアをもっと研究しないとだね」
「は?」
「だってラリアは奴らに対抗出来る術式を組み込んでるんでしょ? それをもっと広めた方が良いじゃん」
「けど、そんな簡単に……私は小さいときから馴染ませたから使えるの。今からなんて……そんなの」
「だからアンタが協力しないとでしょ。隠してたって、なんにも状況は好転なんてしないわよ? 一人が対抗出来るより、皆が対抗出来る方が良いに決まってる」
「それはそうだけど……」
なんでこう反対するかな? ラリアは自分の優位性がなくなるのがイヤなのだろうか? でもラリアだけにその力があっても意味なんてないってわかってると思うけど。うーん、そうだ!
「このことを知れば、皆ラリアのこと、見直すんじゃないかな? なにせラリアは希望になれるって訳だし」
「希望?」
あっ、ちょっと食いついた。
「私はほら、届かないところに居るからね。でもラリアの仕掛けなら、皆にも伝えることが出来るかもしれない」
「私はまだ、誰かに頼られる……」
そんなことを呟くラリア。すると私を見つめてその目に炎を宿らせる。
「見てなさいラーゼ!!」
そう言ってラリアはさっさと獣を抱えて帰って行った。まあこれでラリアと上手くやれるようになれば良いなって思った。
「まあ手を一個犠牲にしたしね」
「犠牲ね……」
何か釈然としない――みたいな目を向けてくるラリア。一体何が言いたいのか? 私の手が元に戻ってるのはとても良いことじゃないか。そもそもがもし本当に欠損を受け入れないといけないのなら、私はどんなピンチでもあんな力の使い方しないよ。
直るってわかってるからあんな力の使い方が出来るんだよね。
「まだまだ来るわ!」
「面倒だから崩すわよ!!」
「ちょ!?」
私はもう一度今度はそれなりに押さえてエネルギーを放った。しかも前方にじゃない。前方のちょっと上、つまりは壊された隔壁とか土とかある所をうがつ。すると崩れてきた。私たちは後ろに下がって、難を逃れる。
「ちょっと! これじゃあ出られないじゃない!!」
「別の所に穴を開ければ良いし、通路は他にもあるよ」
私は別にたいしたことじゃない――という風にラリアに言う。なにせあのままだと更に中に侵入されてしまう。それこそ詰んでしまう。物量で押されたら、どうしようもないんだ。それなら、埋まる方が何万倍も良い。
こっちには重労働も苦にしないヌーディケイド達が居るからね。どうにかなるでしょ。とりあえずここまで埋まったなら、ここから入ってくることは無いと思う。
「とりあえず、これからはラリアをもっと研究しないとだね」
「は?」
「だってラリアは奴らに対抗出来る術式を組み込んでるんでしょ? それをもっと広めた方が良いじゃん」
「けど、そんな簡単に……私は小さいときから馴染ませたから使えるの。今からなんて……そんなの」
「だからアンタが協力しないとでしょ。隠してたって、なんにも状況は好転なんてしないわよ? 一人が対抗出来るより、皆が対抗出来る方が良いに決まってる」
「それはそうだけど……」
なんでこう反対するかな? ラリアは自分の優位性がなくなるのがイヤなのだろうか? でもラリアだけにその力があっても意味なんてないってわかってると思うけど。うーん、そうだ!
「このことを知れば、皆ラリアのこと、見直すんじゃないかな? なにせラリアは希望になれるって訳だし」
「希望?」
あっ、ちょっと食いついた。
「私はほら、届かないところに居るからね。でもラリアの仕掛けなら、皆にも伝えることが出来るかもしれない」
「私はまだ、誰かに頼られる……」
そんなことを呟くラリア。すると私を見つめてその目に炎を宿らせる。
「見てなさいラーゼ!!」
そう言ってラリアはさっさと獣を抱えて帰って行った。まあこれでラリアと上手くやれるようになれば良いなって思った。
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