美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
H299
ドガーンと大きな振動が城に響いた。
「何事ですか?」
「はっ! どうやら城の内部から爆発が起こったようです!!」
「内部……ですか?」
おかしい、敵はタワーの方へと行ったのでは?
「陽動だったのかも」
アナハがポツリとそういった。確かに、私たちはまだ敵の数を把握してなかった。タワーが攻撃されてると言われたから、そっちに戦力を投入したが、敵の狙いはあくまでここで、タワーが陽動だったのいうのは納得できた。
「でもどうやって中に……」
城はとても強固な結界が張ってある。人種の結界なんて他種族には効果なんて無い。それがこれまでの守りだ。けどエデンと協力してる今の王城は昔のへっぽこな守りとはわけが違う。
なにせラーゼのおかげで、世界樹のマナの供給を直に受けての結界だ。話では上位種がその力をフルに使って壊せるかどうか……だったはず。それに壊されたとしても、実は瞬時に復活する。なにせ供給は世界樹のマナだ。いくらでもある。だから完璧な守りなはず。
それなのになんで内部に?
「結界の状況は?」
「異常はありません!」
「でも中にいるのよね?」
「そのようです」
実際、さっきから断続的に城には振動が響いてる。
「きっとさっき軍を出した時。開いた結界の隙間から入ってきたんだと思う。タワーへの攻撃はその為の布石だったと思う」
アナハが的確な推察をくれる。なるほど……確かにそれなら奴らの隠密性能ならすれ違うくらい出来そうだ。
「とりあえず城の中の非戦闘員には避難を勧告。マナの消失地点を観測し続けて敵を補足しなさい。どの程度の種かわからないから、少人数で当たるのはやめなさい。なるべく遠距離から、そして人形を使いなさい」
「あれはまだ実戦には……」
「ネジマキ博士がデータが欲しいといってたわ。丁度いいでしょう。時間稼ぎになればいいのです」
狭い中で謎の種を相手にするのは人種には荷が重すぎる。城の中じゃアンティカだって運用はできない。でも……アンティカだけが人種の切り札では既にない。それを教えてあげましょう。
(はあ、頭痛い)
色々と考えないといけなのは苦手だ。誰かに私だって指示されたい。もっとこういうのがうまい人に……ね。人形たちでどうにかできればいいんだけど……
「エデンの方に増援を要請できるかしら?」
「エデンは盟友ですが、あまり頼るのは……」
軍部のお偉いさんがそう苦言を呈してくる。そういうの度々聞くけど……私にはそこら辺の感覚はよくわからない。だって私とラーゼは……
(なんだっけ?)
主従という関係ではない。一応私はラーゼに保護された立場だけど……巣立ってるし。けど対等かと言われるとどうなんだろ? 友達? とも違うような……家族……かな? 絶対にあいつには言えないが、私的には実は母親みたいな……気がしないでもない。
だから他の人達が何を危惧してるのか……確かに厳密にはこの国とエデンは別の国だ。そしてエデンのトップがラーゼで私たちは友好的な関係を明言してる。
だからいいじゃん……とか思うんだけど……国と国同士では個人では起こりえない事を考えないといけないらしい。全く……知らないよそんな事……といいたいが、私は人種の国の王妃なのだ。
無下にもできないんだよね。この人たちを……やっぱり人の上に立つというのは大変だ。
「何事ですか?」
「はっ! どうやら城の内部から爆発が起こったようです!!」
「内部……ですか?」
おかしい、敵はタワーの方へと行ったのでは?
「陽動だったのかも」
アナハがポツリとそういった。確かに、私たちはまだ敵の数を把握してなかった。タワーが攻撃されてると言われたから、そっちに戦力を投入したが、敵の狙いはあくまでここで、タワーが陽動だったのいうのは納得できた。
「でもどうやって中に……」
城はとても強固な結界が張ってある。人種の結界なんて他種族には効果なんて無い。それがこれまでの守りだ。けどエデンと協力してる今の王城は昔のへっぽこな守りとはわけが違う。
なにせラーゼのおかげで、世界樹のマナの供給を直に受けての結界だ。話では上位種がその力をフルに使って壊せるかどうか……だったはず。それに壊されたとしても、実は瞬時に復活する。なにせ供給は世界樹のマナだ。いくらでもある。だから完璧な守りなはず。
それなのになんで内部に?
「結界の状況は?」
「異常はありません!」
「でも中にいるのよね?」
「そのようです」
実際、さっきから断続的に城には振動が響いてる。
「きっとさっき軍を出した時。開いた結界の隙間から入ってきたんだと思う。タワーへの攻撃はその為の布石だったと思う」
アナハが的確な推察をくれる。なるほど……確かにそれなら奴らの隠密性能ならすれ違うくらい出来そうだ。
「とりあえず城の中の非戦闘員には避難を勧告。マナの消失地点を観測し続けて敵を補足しなさい。どの程度の種かわからないから、少人数で当たるのはやめなさい。なるべく遠距離から、そして人形を使いなさい」
「あれはまだ実戦には……」
「ネジマキ博士がデータが欲しいといってたわ。丁度いいでしょう。時間稼ぎになればいいのです」
狭い中で謎の種を相手にするのは人種には荷が重すぎる。城の中じゃアンティカだって運用はできない。でも……アンティカだけが人種の切り札では既にない。それを教えてあげましょう。
(はあ、頭痛い)
色々と考えないといけなのは苦手だ。誰かに私だって指示されたい。もっとこういうのがうまい人に……ね。人形たちでどうにかできればいいんだけど……
「エデンの方に増援を要請できるかしら?」
「エデンは盟友ですが、あまり頼るのは……」
軍部のお偉いさんがそう苦言を呈してくる。そういうの度々聞くけど……私にはそこら辺の感覚はよくわからない。だって私とラーゼは……
(なんだっけ?)
主従という関係ではない。一応私はラーゼに保護された立場だけど……巣立ってるし。けど対等かと言われるとどうなんだろ? 友達? とも違うような……家族……かな? 絶対にあいつには言えないが、私的には実は母親みたいな……気がしないでもない。
だから他の人達が何を危惧してるのか……確かに厳密にはこの国とエデンは別の国だ。そしてエデンのトップがラーゼで私たちは友好的な関係を明言してる。
だからいいじゃん……とか思うんだけど……国と国同士では個人では起こりえない事を考えないといけないらしい。全く……知らないよそんな事……といいたいが、私は人種の国の王妃なのだ。
無下にもできないんだよね。この人たちを……やっぱり人の上に立つというのは大変だ。
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