美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H180

「さて、とりあえず私の話を聞きなさい」

 皆私に報告したい事があって集まってるんだろうけど、まずは私の話に耳を傾けるのが、お前たちの役目なのだ。私が良いと言うまで口を開いちゃいけないのた。それが上下関係というものだ。
 まあ実際は、先に言わないと面倒な事を聞かされそうってだけだけどね。いや、実際どっちみち聞くしかないんだけどさ……でもそれなら私の事から言わないと忘れちゃうじゃん。なので私からいうのだ。
 まあなんか余計な奴らがいるが、別に良いだろう。

「さっきまでアンティケイドに意識を飛ばして戦場に行ってたんだけど、どうやらあのアクトパラスとゼンマイの成れの果てみたいな化け物、弱点があるみたい」
「そんな危ない事をまた貴方は勝手に……」
「いいから聞きなさいよ」

 口を挟もうとしてくるヘビの言葉を止めて私は先を言うよ。

「どうやらあの慣れのはてはぶにゅぶにゅしてて攻撃が意味ないとかおもってたけど、どうやら中心の一部はそうじゃないみたい」
「つまり、その中心部分に攻撃をとどかせる事ができれば……」
「倒せるかもしれないね」
「なるほど……オウラムにその可能性は?」
「まあ彼奴等アルス・パレスを持ってるからね。それでもしかしたら行けるんじゃない? それかアンティカだっていたし……でもアンティカでは厳しいかも」

 流石にスケール的にね。アンティカを量産出来てたら違うかもだけど、オウラムは人種の集まりとは違ってそれなりに戦闘も自身で出来る奴らの集まりだ。そういう奴らはアンティカとかいう外の力に頼りたくないが心情なんだよね。実際、こっちにいる他種族達も、アンティカとかに乗りたいとか言わないし。
 だからたぶん、オウラムにはアンティカは増えてないと思う。まあ大出力の攻撃をする方法があれば、どうにかなるとは思うけど……アルス・パレス分の出力でも足りなさそうだったからね。
   それを超える出力を出すってかなり大変かも?

「やはり切り札はエデンの一撃ですか?」
「そうね、準備しとくのは正解かも。でも流石に超長距離ってどれだけの精度を確保できるのか……それにいくら動きがトロくったって、距離が開けば、ちょっと動いた誤差でも大きくなるからね。
 タイミングが重要かも」

 アクトパラスとゼンマイの混じり合ったあの化け物、ただ浮いてるだけじゃなく、常に動いてるからね。決して早くない。けど、動いてる事は事実で、少し移動されると、こっちの砲撃はきっと当たらない。
 一度攻撃を見せると、きっと警戒されるからね。出来るなら、一撃で仕留めたいところだ。

「なにか拘束する術を考えた方がいいですね」
「それかオウラムの連中が貼り付けにしてくれてるタイミングを狙うかだね」

 オウラムの連中が頑張ってくれればそんなタイミングも訪れるかもしれない。その時は私達が遠慮なくオウラムの奴らもろとも消し飛ばして上げるから安心して逝ってほしい。ある意味、それが理想だね。

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