美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

H131

 オウラムの街中はなかなかに発展してる。流石にエデンほどではないが、整えられた道に綺麗な建物……どうやらオウラムは豊富なマナを使って色々と便利な物を生み出してるみたいだ。昔合ったライザップという獣人の国はとても発展してたらしいからな。ダンプも元はそこで発明された技術だ。

 獣人は脳筋……と思われがちだが、その技術は高い。だが確か獣人はもっと人種に近い技術を使ってた筈だ。なにせ獣人は魔法を得意としない。自身を強化する魔法は得意だが、外に発する魔法は苦手だからだ。まあだが、元から魔法を使える者と使えない者が居たりする人種と違い、普通は大体魔法を使える。
 だから実際は前から人種よりは魔法の蓄えはきっとあったのだろう。その技術をどうやってか発掘したのか、この街はとても魔法的だと思える。街灯は妖精の様な種がなんか飛び回ってつけていた。噴水がある広場には水その者という種? なのか何なのかがいた。火事が収まったと、風でオウラムの隅々まで届けてるみたいだった。街の建物の扉はどうやら扉ではないようだ。扉に見えるが誰もが開けてはない。
 ただスッと入っていく。アレはきっと外から中は見えないが、中からは外が見える様になってるんじゃないだろうか? それにどの建物にも、魔法的な何かが成されてる。しかもかなり複雑な物だ。多分オウラムも色々な種族の知識や技術を使ってる。

 エデンや人種の国もそうだ。自分たちだけではない。やはりここは危険。そう考えるラーゼ様や上層部の考えは間違ってない。とにかく色々な事を想定して動くひつようがある。

「ぬぅあ!?」

 思わず声が漏れる。なにせ壁に張り付いてたら、その壁に押されたからだ。一体何が? と思ったら、なんかヌボッとした黒い動物が現れた。体はぼてっとしてて、クビが少し長く、頭か小さい。つぶらな瞳が緊張感をなくす顔した種。

 何やら甲高い声を出しそうになったそれに対して、俺は素早く、ナイフを喉元に突き立てた。俺達は一応マントを深く下部って光学迷彩をしてるが、触れられたのなら、意味は無い。なら声を出される前に殺すしかない。だがナイフ一つで殺せるなんておもって無い。俺はナイフでこいつのクビを切り裂きつつ、後ろに回り、更にクビを羽交い締めにした。長いからなりやすい。
 そして背中を押さえて、更に全員でめった刺しにする。流石に全員でめった刺しにすれば、すればかなり弱った。それでも死なない事に恐れおののくが……だがここまでやれれば! 

「ふん!」

 俺は自身の角を奴の頭へと後ろから突き刺した。するとこの角を通して、こいつの記憶が流れ込んで来る。まさかこんな事出来るとはおもって無かったが、もしかしたら何か起きるかも……と思った。そしたら起きた。アンティケイドが記憶を見せてきたからな。あれはアンティケイドの能力……なのかと思ったが、もしかしたらこの角だから出来たのかも? とかもおもったんだ。実際今もなんで出来てるのはわからない。角が上手く俺の思いを汲んでくれてるのかもしれない。

 この角はとてもマナと親和性があるらしいからな。ぞれが何かこう……なってる? まあ理由なんてものはいい。今はこいつらか全ての情報を抜き取る事が大切だ。

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