美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
閑話 ある日のシシの日常16
「う……ん」
目を開けると知らない天井が飛び込んできた。直前の記憶がなんだか曖昧だ。そう思ってると、何やら気持ちいい匂いというか、爽やか系の匂いがしてきた。
「起きたわね」
そう言ってやって来たのはクリエイトさんだ。クリエイトさんは簡易的なコップにお茶を入れて持ってきたらしい。無造作に隣のテーブルに持ってきた物をおくクリエイトさん。そしてそのコップを差し出してくる。
「なんか柔らかいですね」
「紙で出来てるからな」
「紙!? シンプルな癖に贅沢ですね」
白いシンプルなコップである。そこにはなんの絵もないし、綺麗な形をしてない。いや、ある意味で綺麗だけど、これを愛でれるかといえばシンプルすぎてそんな感情はわいてこない。
「別にここでは贅沢って訳じゃない。それに紙自体、どんどん安くなってるだろう?」
「確かにそうですけど……」
数年前までは紙なんて庶民には手が届く物じゃなかった。そもそも字を書くとかもしなかったから、紙なんて本当に必要なかったよね。けど今は紙は溢れてる。本がどんどんと印刷されてるし、トイレに行くとトイレットペーパーがある。エデンなんかトイレットペーパー所か水でお尻を綺麗にしてる。凄い早さで日々は進化してる。だからこういう紙の使いかもあるのかも。
「ふう……」
「落ち着いたか?」
「はい、所でこれは……」
「ああこれはもういらないからな」
そういって私から受け取った紙コップをクリエイトさんはぐしゃっと潰してぽいっとした。もちろんそこら辺に捨てたわけじゃない。エデンはそこら辺厳しいからね。ちゃんと備え付けの物質分解機に投げ入れた。なんか大層な名前がついてるが、用はゴミ箱だ。ただ昔のゴミ箱と違って一杯になって回収が必要とかがない。
あれに入れるとマナに分解されるのだ。だから楽なのだ。まあけど、私にはそんなことよりも一回使ったコップを捨てるのが衝撃だった。
「いいんですか?」
「ん? ああ、あれはもとから使い捨てように作られてるから。問題ない」
「使い捨てって贅沢ですよね」
「確かに、昔では考えられなかったな」
それこそ貴族様達はそういうことを昔からやってたのかもしれない。けど、庶民はそんなこと出来る筈がない。庶民は大抵物を壊れるまで使ってた筈だ。いや、それどころか、壊れてもどうにかして使ってきた。それが今や……一回使ったら捨てちゃうのだ。まあこれはまだ地上には降りてきてないけど。
「なんだか私、大切な事を忘れてる気がするんですけど……」
「そんなことはない。ちゃんと色々と撮れてるだろ?」
そう言ってクリエイトさんは動きを止めてる四足カメラを指さす。私はそれを取って、撮れた映像を確認してみる。するとそこにはなんかクリエイトさんがアンティカの解説をしてる動画がめっちゃあった。
「これは?」
「お前が寝てる間に撮っておいた。いいだろう」
そう言って胸を張るクリエイトさん。流石にこれ全部はいらないけどね。でもなにか忘れてる気はする。
「車長さんは?」
「女性の寝てる部屋には入られないそうだ。まあ結婚してるからな」
なんか車長さんを思い出そうとするとちょっとした頭痛が……なんだっけ? けど既に日が傾きだしてる。随分眠ってたみたい。早く戻らないと、色々と面倒な事になってしまう。とりあえず一杯色んな所を撮れたし、まあいっか。これでサボったなんて言われる事も無いだろう。
私は今日のお仕事を終えて戻る事にした。
目を開けると知らない天井が飛び込んできた。直前の記憶がなんだか曖昧だ。そう思ってると、何やら気持ちいい匂いというか、爽やか系の匂いがしてきた。
「起きたわね」
そう言ってやって来たのはクリエイトさんだ。クリエイトさんは簡易的なコップにお茶を入れて持ってきたらしい。無造作に隣のテーブルに持ってきた物をおくクリエイトさん。そしてそのコップを差し出してくる。
「なんか柔らかいですね」
「紙で出来てるからな」
「紙!? シンプルな癖に贅沢ですね」
白いシンプルなコップである。そこにはなんの絵もないし、綺麗な形をしてない。いや、ある意味で綺麗だけど、これを愛でれるかといえばシンプルすぎてそんな感情はわいてこない。
「別にここでは贅沢って訳じゃない。それに紙自体、どんどん安くなってるだろう?」
「確かにそうですけど……」
数年前までは紙なんて庶民には手が届く物じゃなかった。そもそも字を書くとかもしなかったから、紙なんて本当に必要なかったよね。けど今は紙は溢れてる。本がどんどんと印刷されてるし、トイレに行くとトイレットペーパーがある。エデンなんかトイレットペーパー所か水でお尻を綺麗にしてる。凄い早さで日々は進化してる。だからこういう紙の使いかもあるのかも。
「ふう……」
「落ち着いたか?」
「はい、所でこれは……」
「ああこれはもういらないからな」
そういって私から受け取った紙コップをクリエイトさんはぐしゃっと潰してぽいっとした。もちろんそこら辺に捨てたわけじゃない。エデンはそこら辺厳しいからね。ちゃんと備え付けの物質分解機に投げ入れた。なんか大層な名前がついてるが、用はゴミ箱だ。ただ昔のゴミ箱と違って一杯になって回収が必要とかがない。
あれに入れるとマナに分解されるのだ。だから楽なのだ。まあけど、私にはそんなことよりも一回使ったコップを捨てるのが衝撃だった。
「いいんですか?」
「ん? ああ、あれはもとから使い捨てように作られてるから。問題ない」
「使い捨てって贅沢ですよね」
「確かに、昔では考えられなかったな」
それこそ貴族様達はそういうことを昔からやってたのかもしれない。けど、庶民はそんなこと出来る筈がない。庶民は大抵物を壊れるまで使ってた筈だ。いや、それどころか、壊れてもどうにかして使ってきた。それが今や……一回使ったら捨てちゃうのだ。まあこれはまだ地上には降りてきてないけど。
「なんだか私、大切な事を忘れてる気がするんですけど……」
「そんなことはない。ちゃんと色々と撮れてるだろ?」
そう言ってクリエイトさんは動きを止めてる四足カメラを指さす。私はそれを取って、撮れた映像を確認してみる。するとそこにはなんかクリエイトさんがアンティカの解説をしてる動画がめっちゃあった。
「これは?」
「お前が寝てる間に撮っておいた。いいだろう」
そう言って胸を張るクリエイトさん。流石にこれ全部はいらないけどね。でもなにか忘れてる気はする。
「車長さんは?」
「女性の寝てる部屋には入られないそうだ。まあ結婚してるからな」
なんか車長さんを思い出そうとするとちょっとした頭痛が……なんだっけ? けど既に日が傾きだしてる。随分眠ってたみたい。早く戻らないと、色々と面倒な事になってしまう。とりあえず一杯色んな所を撮れたし、まあいっか。これでサボったなんて言われる事も無いだろう。
私は今日のお仕事を終えて戻る事にした。
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