美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Ω185
「ふう……」
私はなんだか久しぶりに本体の瞼を開けた気がする。映るのは宇宙空間とそしていろいろな事を伝え合ってる人々だ。一応アラガタの星から伸びてた世界樹の根は私が引っ張ってきた私たちの星の力で一掃したはず。だからなんとかなってると思ったが……それにしてはやけにあわただし――
「ふぎゃ!?」
体がガクンと傾いた。ええ? こんな強引に傾く様なルートをゼウスは通ってたっけ? 私の記憶なんてほぼ当てになんか出来ないが、そんなルートではなかった気がする。でも事実、ゼウスはとても大きく旋回して陣を作るルートから離れている。
「すみませんラーゼ様、しばしご我慢を! 砲台を向けろ!! 出し惜しみはするなよ。絶対に近づかせるな!!」
そういうのはこのゼウスの館長だ。なんとなくだけど、今ので状況がわかった気がする。つまりはアラガタにこのゼウスは襲われてるんじゃない? そう思って前方の窓を見る。そこには色々と表示されてる。ただ窓の外じゃなく、それこそ色々とね。
後方の映像もあるからそこを見ると、やっぱりアラガタが……アラガタ……ん? なんかずいぶん悪趣味でスリムになったような? あれかな? 三段階くらいの変身をしてシンプルな形になった敵役の人かな?
「あれは?」
「わかりません。地上から次々と上がってきてる様です」
そういえば、地上には無駄にいっぱいの鎧が散乱してた。あれを適当に組み合わせてこっちに送り込んでる? アラガタの指示なのか、それとも世界樹の意思なのか。根は私が一掃したから、次の手段なのかも。
「あいつら、やけに機敏に動くわね?」
「そうですね。歌はまだ……いえ、さっきよりもよりはっきりと聞こえるのに奴らの動きに乱れはありませんな」
歌の影響が弱くなってる? でも強くなっても弱くなるはずはない。なにせ私は鍵を手に入れ。そしてマイクは倍の四つになった。いまやプリムローズ全員があの特殊なマイク持ちだ。これで効果が出ないなんてありえない。何か対策をされたのだろうか? でも世界樹ってそんな事をやる?
やらないと思うんだが……だって確かに世界樹には意思のようなあるとは思うが、それはとても曖昧だ。世界樹がこうやって暴走してるのも、単に自分たちの世界を守るための防衛本能みたいな物だと思う。だからそんな世界樹に、あのマイクの奴が仕込んでた物をどうにか出来る知能は流石にないと思う。
出来るとすれば多分アラガタだ。でもアラガタは戦ってる筈。それとも流石に決着ついた?
「アラガタの方はどうなってるの?」
「それでしたら、外をご覧になられればよろしいかと」
「外? ここから見えたっけ?」
とか思ってると、ゼロと、ファースト、それにカンガタの姿が目に入った。アラガタは見えない。ここに参戦してるって事は、アラガタを倒した? でも……
「アラガタは?」
「あいつはいきなり星へと引っ込んで行きましたよ」
「ベール、生きてたんだ?」
「生きてますよ。おかげさまで」
ベールもなかなかにしぶといよね。けど、アラガタが引っ込んだ? 劣勢なのを悟ったか? でもまだ戦力は投入してきてる。諦めた訳じゃない筈だ。そもそもが奴らに諦めるって選択肢はない。なぜなら、アラガタの星は既に限界なんだ。
まあでも、今がチャンスなのは変わりない筈だ。厄介な奴がいないうちに陣を完成させて星を消滅させる。それで私たちの完全勝利だ。どうやら厄介だった目の上のたんこぶをようやく排除できそうだよ。
私はなんだか久しぶりに本体の瞼を開けた気がする。映るのは宇宙空間とそしていろいろな事を伝え合ってる人々だ。一応アラガタの星から伸びてた世界樹の根は私が引っ張ってきた私たちの星の力で一掃したはず。だからなんとかなってると思ったが……それにしてはやけにあわただし――
「ふぎゃ!?」
体がガクンと傾いた。ええ? こんな強引に傾く様なルートをゼウスは通ってたっけ? 私の記憶なんてほぼ当てになんか出来ないが、そんなルートではなかった気がする。でも事実、ゼウスはとても大きく旋回して陣を作るルートから離れている。
「すみませんラーゼ様、しばしご我慢を! 砲台を向けろ!! 出し惜しみはするなよ。絶対に近づかせるな!!」
そういうのはこのゼウスの館長だ。なんとなくだけど、今ので状況がわかった気がする。つまりはアラガタにこのゼウスは襲われてるんじゃない? そう思って前方の窓を見る。そこには色々と表示されてる。ただ窓の外じゃなく、それこそ色々とね。
後方の映像もあるからそこを見ると、やっぱりアラガタが……アラガタ……ん? なんかずいぶん悪趣味でスリムになったような? あれかな? 三段階くらいの変身をしてシンプルな形になった敵役の人かな?
「あれは?」
「わかりません。地上から次々と上がってきてる様です」
そういえば、地上には無駄にいっぱいの鎧が散乱してた。あれを適当に組み合わせてこっちに送り込んでる? アラガタの指示なのか、それとも世界樹の意思なのか。根は私が一掃したから、次の手段なのかも。
「あいつら、やけに機敏に動くわね?」
「そうですね。歌はまだ……いえ、さっきよりもよりはっきりと聞こえるのに奴らの動きに乱れはありませんな」
歌の影響が弱くなってる? でも強くなっても弱くなるはずはない。なにせ私は鍵を手に入れ。そしてマイクは倍の四つになった。いまやプリムローズ全員があの特殊なマイク持ちだ。これで効果が出ないなんてありえない。何か対策をされたのだろうか? でも世界樹ってそんな事をやる?
やらないと思うんだが……だって確かに世界樹には意思のようなあるとは思うが、それはとても曖昧だ。世界樹がこうやって暴走してるのも、単に自分たちの世界を守るための防衛本能みたいな物だと思う。だからそんな世界樹に、あのマイクの奴が仕込んでた物をどうにか出来る知能は流石にないと思う。
出来るとすれば多分アラガタだ。でもアラガタは戦ってる筈。それとも流石に決着ついた?
「アラガタの方はどうなってるの?」
「それでしたら、外をご覧になられればよろしいかと」
「外? ここから見えたっけ?」
とか思ってると、ゼロと、ファースト、それにカンガタの姿が目に入った。アラガタは見えない。ここに参戦してるって事は、アラガタを倒した? でも……
「アラガタは?」
「あいつはいきなり星へと引っ込んで行きましたよ」
「ベール、生きてたんだ?」
「生きてますよ。おかげさまで」
ベールもなかなかにしぶといよね。けど、アラガタが引っ込んだ? 劣勢なのを悟ったか? でもまだ戦力は投入してきてる。諦めた訳じゃない筈だ。そもそもが奴らに諦めるって選択肢はない。なぜなら、アラガタの星は既に限界なんだ。
まあでも、今がチャンスなのは変わりない筈だ。厄介な奴がいないうちに陣を完成させて星を消滅させる。それで私たちの完全勝利だ。どうやら厄介だった目の上のたんこぶをようやく排除できそうだよ。
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