美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。

ファーストなサイコロ

Ω157

「うん?」

 アラガタ達の戦闘区域に目を飛ばすとアラガタが変な行動をしてるのを目撃してしまった。なんかとても見てはいけないものを見てしまったような……そんな感覚。だって……なんかドロドロしてるよ? アラガタやカンガタは硬質な素材の体をしてる。

 まさにロボットが生きてる様な……さ。まあ私の知識にあるロボットなんかよりもずっと頑丈だし、汎用性も高そうだが……そんなアラガタがなんかドロッとしてる。何を言ってるのか……と思うだろうが、だってそうなんだからしょうがないじゃん。見た感じ、なんかドロッとしてるのだ。

 装甲が溶けてる? みたいな? そしてそこにゼロの銃口が火を噴いた。ゼロの放った攻撃がアラガタの胸を貫く。まさか、ゼロの攻撃でアラガタに有効打をいられるとは……可能性があるのはファーストかセカンドかと思ってた。

 そしてそんなファーストことカタヤも来てる。どうやら本体と共に、アラガタの腕も止まったみたいだ。この最強を自称する生物が止まる程の……というか溶ける程の衝撃……本当にあのマイク何なの? けど私的には別にあのマイクが何だっていい。

 だって使えるか――使えないかだ。使えればそれが呪いを振りまく代物でもいいのである。だって別段私自身が使わなければいいだけだし。残酷? いいえ、だって私って希少じゃん。私という存在の価値はそこらの命とは価値が違うのだ。だからそれは当然というね。

「いけっカタヤ!!」

 今はアラガタは弱ってる。このチャンスを逃す手はない。てか、ここで決めれなかったらあんた英雄返上だから! そんな気持ちで見てた。はらはらする光景だが、ちょっと迫力に欠けるのは音までは伝わってこないからかな? 無音なんだよね。まあゼウスの方の音は聞こえる。

 蛇は本当に出たんだろうか? 確かに今ならちょっとはアイツでも約に立つ? でも逆に動きが読みづらくなった今、ある意味危険は増した様な気はする。なにせ、世界樹の根はでかい。それはそうだよね。だって世界に根付く大樹の根だ。そこらの木とはスケールが違う。

 だからこそ下手な攻撃なんて意味なんてない訳で……ね。確かにヘビは強い方だが、ヘビはパワータイプじゃない。世界樹の根は単純にその質量が脅威だ。あんな巨大なものが動いて襲ってくるってだけで下手な必殺技よりも必殺技してるわけでね。

 まあけどヘビの奴は自信ありげに出て行ったんだ。私は来るべき星を破壊するときの為に力を温存しておくのだ。これ? 千里眼はそこまでマナを使わないから別にいいのだ。

「あっ、やっぱりカタヤの奴外しやがって」

 カタヤの攻撃は外したというか、受け止められた。けど私的には同じだ。全く、こういうところを決めないからカタヤはカタヤなんだよ!!

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