美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Ω116
「はあはあ……はあ……つう……」
私は床に血を垂らしながらふらふらと歩いてる。後方には穴が開いた世界樹の根。私は前方から来た世界樹の根を突き破って目的の建物にたどり着いた。後方の根は世界樹の根が邪魔になってここまではこれないし、そもそも装置がある建物はぶっ壊せないから建物の敷地に張った時点で私の勝利だ。
まあこの前方から来た世界樹の根は建物の敷地を地下だけどぶった切ってるけどね。一回なら大丈夫ってはんだんだったんだろうか? 謎だ。けどこれ以外はもう来ない。なんとか私は切り抜けたのだ。
けどその代償は大きかった。私の小手をつけた右腕は上がらなくなってる。血も酷い。これじゃあもうアンティカを操作するなんて……
「どうしよう……」
私は穴を見上げていった。カンガタが空けて、私とラーゼ様が飛び込んだ穴だ。実は地下と地上を繋ぐ階段があるんじゃないかと思って探して、確かにあったんだけど、激しい戦闘の余波か、それともさっきこの世界樹の根がアホな事をやったせいかはわからないが、階段は崩れてた。
残るはこの縦穴をよじ登るしかない。けど……片腕じゃ……それにロープとかもないし……ここで詰んでしまったのだろうか?
「私はどうやらここまでの様だよ」
私はそういう。誰にって? この貰った小手にだ。別におかしくなった訳じゃない。この小手はとても高性能だ。もしかしたら自立行動くらい出来るんじゃないかって思った。なんか私の思いを組んで力を出してた節あるし……まあけど、この小手もさっきの世界樹の根とのぶつかりでかなりガタが来てる。
関節部分からはキュインキュインと音がする度に火花散ってるし、限界が誓いの嫌でもわかった。私の腕も相当なダメージを負ってるが、この腕がまだここにあるのはきっと小手のおかげなんだろう。
「後は頼める?」
私のその言葉に小手はキュンキュンと短く頷いてくれた気がした。私はそれを聞いて小手を手から外す。そして建物を貫いてる穴を見上げる。私達がカンガタが起動する前に二階にまで運んでいたから、運よく穴は二階までもぶち抜いてる。
これが一階までしか穴が開いてなかったら、流石にこの方法は取れなかっただろう。だっていくらなんでも今の小手が一階から二階まで上がれるとは思えない。きっとちょっとしかうごけないだろう。
そもそも本当なら勝手に動く様な物でもない筈だしね。だからなるべく近くに真っ直ぐ到達できる方がいい。
「行くよ!」
私はそういって小手を投げた。ダメージを負ってる腕で投げたからもげるかと思ったが、上手く穴を通って小手は二階までいく。けどこのままじゃそのまま下に落ちてきそうだ。そう思ったが、小手は何て私が腕を通してた空洞から炎かなにか推進力を出して飛んだ。
「どんだけ機能あるのよ……」
私は呆れながらそう呟いたが、あの小手なら問題ない。そう確信した。そして案の定、最後の装置は起動した。迸る光が見える。
「やりましたよラーゼ様」
私はそういってその場にへたり込んだ。
私は床に血を垂らしながらふらふらと歩いてる。後方には穴が開いた世界樹の根。私は前方から来た世界樹の根を突き破って目的の建物にたどり着いた。後方の根は世界樹の根が邪魔になってここまではこれないし、そもそも装置がある建物はぶっ壊せないから建物の敷地に張った時点で私の勝利だ。
まあこの前方から来た世界樹の根は建物の敷地を地下だけどぶった切ってるけどね。一回なら大丈夫ってはんだんだったんだろうか? 謎だ。けどこれ以外はもう来ない。なんとか私は切り抜けたのだ。
けどその代償は大きかった。私の小手をつけた右腕は上がらなくなってる。血も酷い。これじゃあもうアンティカを操作するなんて……
「どうしよう……」
私は穴を見上げていった。カンガタが空けて、私とラーゼ様が飛び込んだ穴だ。実は地下と地上を繋ぐ階段があるんじゃないかと思って探して、確かにあったんだけど、激しい戦闘の余波か、それともさっきこの世界樹の根がアホな事をやったせいかはわからないが、階段は崩れてた。
残るはこの縦穴をよじ登るしかない。けど……片腕じゃ……それにロープとかもないし……ここで詰んでしまったのだろうか?
「私はどうやらここまでの様だよ」
私はそういう。誰にって? この貰った小手にだ。別におかしくなった訳じゃない。この小手はとても高性能だ。もしかしたら自立行動くらい出来るんじゃないかって思った。なんか私の思いを組んで力を出してた節あるし……まあけど、この小手もさっきの世界樹の根とのぶつかりでかなりガタが来てる。
関節部分からはキュインキュインと音がする度に火花散ってるし、限界が誓いの嫌でもわかった。私の腕も相当なダメージを負ってるが、この腕がまだここにあるのはきっと小手のおかげなんだろう。
「後は頼める?」
私のその言葉に小手はキュンキュンと短く頷いてくれた気がした。私はそれを聞いて小手を手から外す。そして建物を貫いてる穴を見上げる。私達がカンガタが起動する前に二階にまで運んでいたから、運よく穴は二階までもぶち抜いてる。
これが一階までしか穴が開いてなかったら、流石にこの方法は取れなかっただろう。だっていくらなんでも今の小手が一階から二階まで上がれるとは思えない。きっとちょっとしかうごけないだろう。
そもそも本当なら勝手に動く様な物でもない筈だしね。だからなるべく近くに真っ直ぐ到達できる方がいい。
「行くよ!」
私はそういって小手を投げた。ダメージを負ってる腕で投げたからもげるかと思ったが、上手く穴を通って小手は二階までいく。けどこのままじゃそのまま下に落ちてきそうだ。そう思ったが、小手は何て私が腕を通してた空洞から炎かなにか推進力を出して飛んだ。
「どんだけ機能あるのよ……」
私は呆れながらそう呟いたが、あの小手なら問題ない。そう確信した。そして案の定、最後の装置は起動した。迸る光が見える。
「やりましたよラーゼ様」
私はそういってその場にへたり込んだ。
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