美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Ω95
車長さんが取り込まれてしまった。一体彼は無事なのか? それとも分解とかしてしまったのだろうか? そんな事を思ってると、鎧が鎧を吸うのをいったん止めた。危ない……もうすこしで私たちまで座れるところだった。
「あっ……が……」
(喋った?)
今まで声ではなく音を発してた鎧が声の様な物を出した。それにそれだけじゃない。
「がが……何が……私は……」
その声に私もラーゼ様も聞き覚えがあった。それは……車長さんの声だ。なんか変なフィルターを通した様な声になってるが、多分間違いない。
「一体何が……うが……ああああ!」
そういって頭を押さえて被りを振るう。苦しんでる。どうすればいいんだろうか? そもそも一体どういう事かわからない。なんで吸い込まれた筈の車長さんが? そもそも体があの鎧へと入ってるのだろうか? けどあの鎧は車長さんよりも二回りは大きい筈だ。なんせ身長的に二メートルは超えてる。車長さんはそこまで大きな人ではなかった。
それに体が入ってるとしたらどうやってだ? そもそも消えたんだよ? 転送? 実はあの鎧は体を求めてた?
「そうだ……そう……私は……」
そんな声が聞こえる。ブツブツと同じことを繰り返し、鎧と一体化してる車長さんはこの部屋から出ていった。私とラーゼ様は彼が行ったの確認して鎧の山から這い出た。
「だ、大丈夫ですかラーゼ様!」
鎧の重さに四苦八苦してたラーゼ様を救出して私達は鎧の後を追った。すると直後、直ぐにこの地下全体が振動する様な音と衝撃が伝わってきた。
私達は思わず地面にへたり込んで耳を覆う。それが二・三回は続いたと思う。音が止んでから私達はヨロヨロと立ち上がる。そして手を取り合ってあの鎧が叩いてた壁の方へと向かった。
「これは……」
私は思わず絶句してしまった。さっきまでいくらやっても傷一つつける事が出来てなかった筈の壁が大きく抉れてる。奴はやってのけたんだ。やっぱりあの鎧を取り込むのは回復と同時に自身の強化も兼ねてたとみるべきだろう。
「凄い厚い壁ですね」
穴が開いた所に足を踏み入れて壁の厚さを見れば、この壁だけ異常なのかよくわかる。なんたって壁の厚さが五メートルくらいある。さっき立て続けに何度も音がしてたのは、やっぱりこの壁をぶち抜くためみたいだ。
「いったいどれだけ恥ずかしい事をしてたのか……」
「ラーゼ様?」
なんかラーゼ様はここで変な事をしてたから壁をこんな厚くしたとお思いなのかな? 流石にそれは無いとおもう。きっと重要で重大な何かがある筈だ。だからこそのこれだ厳重に封が……そうこれはまるで封印みたいだ。
「おお! ようやくだ! かえって来た! 俺はかえって来たぞ!!」
奥の方からそんな声が聞こえる。それは確かに車長さんの声だ。けど……わたしは誰だ? って思った。
「あっ……が……」
(喋った?)
今まで声ではなく音を発してた鎧が声の様な物を出した。それにそれだけじゃない。
「がが……何が……私は……」
その声に私もラーゼ様も聞き覚えがあった。それは……車長さんの声だ。なんか変なフィルターを通した様な声になってるが、多分間違いない。
「一体何が……うが……ああああ!」
そういって頭を押さえて被りを振るう。苦しんでる。どうすればいいんだろうか? そもそも一体どういう事かわからない。なんで吸い込まれた筈の車長さんが? そもそも体があの鎧へと入ってるのだろうか? けどあの鎧は車長さんよりも二回りは大きい筈だ。なんせ身長的に二メートルは超えてる。車長さんはそこまで大きな人ではなかった。
それに体が入ってるとしたらどうやってだ? そもそも消えたんだよ? 転送? 実はあの鎧は体を求めてた?
「そうだ……そう……私は……」
そんな声が聞こえる。ブツブツと同じことを繰り返し、鎧と一体化してる車長さんはこの部屋から出ていった。私とラーゼ様は彼が行ったの確認して鎧の山から這い出た。
「だ、大丈夫ですかラーゼ様!」
鎧の重さに四苦八苦してたラーゼ様を救出して私達は鎧の後を追った。すると直後、直ぐにこの地下全体が振動する様な音と衝撃が伝わってきた。
私達は思わず地面にへたり込んで耳を覆う。それが二・三回は続いたと思う。音が止んでから私達はヨロヨロと立ち上がる。そして手を取り合ってあの鎧が叩いてた壁の方へと向かった。
「これは……」
私は思わず絶句してしまった。さっきまでいくらやっても傷一つつける事が出来てなかった筈の壁が大きく抉れてる。奴はやってのけたんだ。やっぱりあの鎧を取り込むのは回復と同時に自身の強化も兼ねてたとみるべきだろう。
「凄い厚い壁ですね」
穴が開いた所に足を踏み入れて壁の厚さを見れば、この壁だけ異常なのかよくわかる。なんたって壁の厚さが五メートルくらいある。さっき立て続けに何度も音がしてたのは、やっぱりこの壁をぶち抜くためみたいだ。
「いったいどれだけ恥ずかしい事をしてたのか……」
「ラーゼ様?」
なんかラーゼ様はここで変な事をしてたから壁をこんな厚くしたとお思いなのかな? 流石にそれは無いとおもう。きっと重要で重大な何かがある筈だ。だからこそのこれだ厳重に封が……そうこれはまるで封印みたいだ。
「おお! ようやくだ! かえって来た! 俺はかえって来たぞ!!」
奥の方からそんな声が聞こえる。それは確かに車長さんの声だ。けど……わたしは誰だ? って思った。
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