美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Ω3
私たちは建物から外に出る。花の香りが鼻孔をくすぐり青い空が広がってる。円形の広場には色々な花が咲き誇り、ささやかな音楽が生で演奏される。比較的亜子と親交が深かった者達だけがこの場には集まってる。実際亜子も人種にとっては切り札みたいな戦力だ。
アンティカのパイロットで人種から逸脱した力を持ってたからね。まあその力で腫物的な扱いがあったし、亜子の周りもそれぞれ複雑だ。だからこそ大々的にじゃなく、事情を知ってて、親交が深い奴だけにしてる。亜子はそれまで公に出てないし、ゼロが普通に動いてたら、民衆は気づかないだろう。
広場の中央にはアンティカプロトゼロが鎮座してる。私は亜子をエスコートして広場の中央まで連れていく。私はエスコートを終わらせて開けられてたスペースへと入る。亜子は私たち一人ひとりを見てそしてこういった。
「ありがとうございます皆さん」
するとここに集まった人たちがそれぞれ亜子に声をかけていく。
「小清水亜美! 二階級特進はさせんぞ! お前は我らの仲間だからな!」
煩い奴が真っ先にそんな事をいってる。誰だっけあれ? 私は知らないな。なんか軍の奴のようだけど……私はそこまで軍の事情とかしらないし……でも大の男がわんわん泣いてるし、結構関係深いのかな? 一番煩い奴が真っ先に動いたから、その後は皆ささやかだ。一言二言言葉を交わす程度。
けどベールさんやカタヤさん、キララとかアナハティアラとかには流石に一言二言ではおわらない。私は……まあもういいよ。皆に譲ろう。私はここに来るまでに結構話したからね。
カタヤにとってはもう一人の妹みたいな物で、ベールさんにとってもそうだろう。だからか、二人とも名残惜しそうだ。亜子は二人と軽くハグしてお別れを終えた。そして最後はキララ達。キララは身重な体を気遣いながら、亜子に抱き着く。
そうなのだ……なんとキララは妊娠してる。相手は勿論カタヤだ。寧ろカタヤ意外だとヤバイ。まあだけど、ちゃんと相手はカタヤだと確認してる。キララはその行為をカタヤ意外とはしてないらしいからね。それなら確実だ。
「亜子にも見て欲しかったのに」
「私も……だけど……」
「うん、わかってる。遠く離れても忘れないでね」
「忘れないよ。忘れられる訳ない」
キララは亜子がこの異世界にきて初めての友達だろう。その別れは……おしてしるべし。二人とも涙を浮かべてる。アナハとティアラとも仲が良かったから、四人は離れづらそう。けどそこにメルが声をかける。
「皆さま、そろそろ」
その言葉で名残惜しそうに四人が離れる。そして亜子はゼロへと向かう。ゼロのコクピットから垂れてる紐に足をかけて亜子はゼロへと乗り込む。ゼロは亜子を向こうへと送り届ける使命がある。さて……ここからはわたしの出番だね。
「皆を陣の外へ」
私のその言葉で蛇が手早く皆を広場の外周へと誘導する。皆が外に出たのを確認する頃には、ゼロは仁王立ちして空を見上げてる。私は静かにマナを解放して、用意してた陣起動させる。高い空から降り注ぐ様に幾重もの陣が紡がれる。陣の中に光が降ってくる。
すると、ふわりとゼロが浮き上がりだす。するとゼロがこちらを向いた。ゼロはスラスターとかをふかしてはいない。これは術によって自然と浮き上がっている証拠。なら振り返ったのは……きっといま、亜子が世界を眺めてるんだろう。
きっとこの光景をその脳裏に焼き付けるように。皆が声をかけながら手を振ってる。それに応える様にゼロも手を振る。どんどん高く、そして速度が上がって、光が高密度になっていく。私は呟く。
「さよなら、亜子」
次の瞬間、忽然とゼロの姿が消えた。けど瞬きした瞬間にはゼロはそこに居て、そしてゆっくりと同じ場所に降りてくる。私は成功したのかを確認する為に、コクピットを開けさせる。するとそこには何もいなかった。どうやら亜子はちゃんと帰れたみたいだ。
アンティカのパイロットで人種から逸脱した力を持ってたからね。まあその力で腫物的な扱いがあったし、亜子の周りもそれぞれ複雑だ。だからこそ大々的にじゃなく、事情を知ってて、親交が深い奴だけにしてる。亜子はそれまで公に出てないし、ゼロが普通に動いてたら、民衆は気づかないだろう。
広場の中央にはアンティカプロトゼロが鎮座してる。私は亜子をエスコートして広場の中央まで連れていく。私はエスコートを終わらせて開けられてたスペースへと入る。亜子は私たち一人ひとりを見てそしてこういった。
「ありがとうございます皆さん」
するとここに集まった人たちがそれぞれ亜子に声をかけていく。
「小清水亜美! 二階級特進はさせんぞ! お前は我らの仲間だからな!」
煩い奴が真っ先にそんな事をいってる。誰だっけあれ? 私は知らないな。なんか軍の奴のようだけど……私はそこまで軍の事情とかしらないし……でも大の男がわんわん泣いてるし、結構関係深いのかな? 一番煩い奴が真っ先に動いたから、その後は皆ささやかだ。一言二言言葉を交わす程度。
けどベールさんやカタヤさん、キララとかアナハティアラとかには流石に一言二言ではおわらない。私は……まあもういいよ。皆に譲ろう。私はここに来るまでに結構話したからね。
カタヤにとってはもう一人の妹みたいな物で、ベールさんにとってもそうだろう。だからか、二人とも名残惜しそうだ。亜子は二人と軽くハグしてお別れを終えた。そして最後はキララ達。キララは身重な体を気遣いながら、亜子に抱き着く。
そうなのだ……なんとキララは妊娠してる。相手は勿論カタヤだ。寧ろカタヤ意外だとヤバイ。まあだけど、ちゃんと相手はカタヤだと確認してる。キララはその行為をカタヤ意外とはしてないらしいからね。それなら確実だ。
「亜子にも見て欲しかったのに」
「私も……だけど……」
「うん、わかってる。遠く離れても忘れないでね」
「忘れないよ。忘れられる訳ない」
キララは亜子がこの異世界にきて初めての友達だろう。その別れは……おしてしるべし。二人とも涙を浮かべてる。アナハとティアラとも仲が良かったから、四人は離れづらそう。けどそこにメルが声をかける。
「皆さま、そろそろ」
その言葉で名残惜しそうに四人が離れる。そして亜子はゼロへと向かう。ゼロのコクピットから垂れてる紐に足をかけて亜子はゼロへと乗り込む。ゼロは亜子を向こうへと送り届ける使命がある。さて……ここからはわたしの出番だね。
「皆を陣の外へ」
私のその言葉で蛇が手早く皆を広場の外周へと誘導する。皆が外に出たのを確認する頃には、ゼロは仁王立ちして空を見上げてる。私は静かにマナを解放して、用意してた陣起動させる。高い空から降り注ぐ様に幾重もの陣が紡がれる。陣の中に光が降ってくる。
すると、ふわりとゼロが浮き上がりだす。するとゼロがこちらを向いた。ゼロはスラスターとかをふかしてはいない。これは術によって自然と浮き上がっている証拠。なら振り返ったのは……きっといま、亜子が世界を眺めてるんだろう。
きっとこの光景をその脳裏に焼き付けるように。皆が声をかけながら手を振ってる。それに応える様にゼロも手を振る。どんどん高く、そして速度が上がって、光が高密度になっていく。私は呟く。
「さよなら、亜子」
次の瞬間、忽然とゼロの姿が消えた。けど瞬きした瞬間にはゼロはそこに居て、そしてゆっくりと同じ場所に降りてくる。私は成功したのかを確認する為に、コクピットを開けさせる。するとそこには何もいなかった。どうやら亜子はちゃんと帰れたみたいだ。
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