美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
√97
「ふふ、我はこれで完璧へと至れる。そうなるともう貴様は必要ないな。容姿の面でも……な」
「んな!?」
この魔王ちょっと運が良かったからって調子に乗り出したぞ。しかもしれっと容姿でも私に並んでるような言い方……たしかに魔王ミリアは美少女だ。色々と人種との違いは目に入るが、それらがマイナスにならないくらいに調和してる。
しかも黒いマナだった時よりも今の白いマナの方が神々しさが増してる。まあ私のマナだし、それは当たり前なんだけど。迫力的には、魔王的にはあの黒いマナのままの方が魔王らしさはあったと思う。でも、マナによって雰囲気まで変わるとは……中身は変わってなさそうなのにね。
「わかってるのか? 同じ力を手にした今、我は完全なる貴様の上位互換だということに」
「へえー」
私は生返事を返す。別に悔しいわけじゃない。ないったらない。まあ確かに、肉体的には魔王の肉体を持つミリアは色々と強そうではある。でも私だってただの人種ではない。そもそも人種ではないし。私のこの体は神の器で私は神っぽいから王よりも神の方が上だと思うんだ。だから言ってやる。
「まあ私は実は神なんだけど」
「なるほど、確かに世界樹を完全に手に入れた我はもはや魔王というよりも魔神という方がふさわしいかもしれぬ」
そういうことじゃねーよ。ミリアの奴、クリスタルウッドを手に入れたから浮かれてるね。私の神って発言は強がりとかでたらめじゃないのに。本当に羽持ち達は私を神と思ってるよ。
「して、魔王……いや、魔神ミリア様はこれからどうなさるおつもりですかな?」
私たちがプライドをぶつけあってても話があんまり進まないと思ったのか、ネジマキ博士がそんな事を言ってきた。
「ふふ、博士も随分丸くなられたんですね。なに、心配する事はない。ここを支配する気はない。直接は……な」
何やら含みを持たせたいいかた。
「やろうと思えば出来るって言い方ね」
「今の我には世界樹がある。やれぬ事などない」
絶対の確信を持ったみたいなその言葉。ミリアに強がってる様子はない。まさに本当にそう思ってるようだ。確信できる程の力を感じてるんだろうね。確かに世界樹と繋がるということは世界のマナと繋がるということで、それはそれは全能感に包まれるものだ。
私は遠い昔を振り返って自分の後輩を見るような遠い眼をして言ってやる。
「それはそれは、おめでとう」
「不気味な……」
折角人が褒めてやったというのに不気味とはこれいかに。本当に私に対して可愛くない。
「ミリアはこれからどうするの? その力を使って」
ずっと私たちのやり取りを見てた亜子がようやくそんな事をいった。実際ずっと話したいようなうずうずしてた雰囲気はずっとしてた。けど、向こうも今は魔王としているわけで、色々とあやしいけど、公的には魔王としているから話ずらかったんだろう。けどその亜子がようやく口を開いたんだ。
「魔王の役目を果たす。そう、それが一番だ。のうラーゼ、お主は何もせずともよい。そう何もせずに我の行いをただここで見てさえいればな。協力関係でいこうではないか」
そういってミリアは手を差し出してくる。本当に何もしなくていいの? でもこいつ世界滅ぼす気なんだよね。ううーんどうしたらいいの? こればとても重要な選択なのでは? ここでの選択によって私の未来が決定づけられる気がするような……
「ちょっと三日くらい待ちなさい」
私はタンマを発動した。
「んな!?」
この魔王ちょっと運が良かったからって調子に乗り出したぞ。しかもしれっと容姿でも私に並んでるような言い方……たしかに魔王ミリアは美少女だ。色々と人種との違いは目に入るが、それらがマイナスにならないくらいに調和してる。
しかも黒いマナだった時よりも今の白いマナの方が神々しさが増してる。まあ私のマナだし、それは当たり前なんだけど。迫力的には、魔王的にはあの黒いマナのままの方が魔王らしさはあったと思う。でも、マナによって雰囲気まで変わるとは……中身は変わってなさそうなのにね。
「わかってるのか? 同じ力を手にした今、我は完全なる貴様の上位互換だということに」
「へえー」
私は生返事を返す。別に悔しいわけじゃない。ないったらない。まあ確かに、肉体的には魔王の肉体を持つミリアは色々と強そうではある。でも私だってただの人種ではない。そもそも人種ではないし。私のこの体は神の器で私は神っぽいから王よりも神の方が上だと思うんだ。だから言ってやる。
「まあ私は実は神なんだけど」
「なるほど、確かに世界樹を完全に手に入れた我はもはや魔王というよりも魔神という方がふさわしいかもしれぬ」
そういうことじゃねーよ。ミリアの奴、クリスタルウッドを手に入れたから浮かれてるね。私の神って発言は強がりとかでたらめじゃないのに。本当に羽持ち達は私を神と思ってるよ。
「して、魔王……いや、魔神ミリア様はこれからどうなさるおつもりですかな?」
私たちがプライドをぶつけあってても話があんまり進まないと思ったのか、ネジマキ博士がそんな事を言ってきた。
「ふふ、博士も随分丸くなられたんですね。なに、心配する事はない。ここを支配する気はない。直接は……な」
何やら含みを持たせたいいかた。
「やろうと思えば出来るって言い方ね」
「今の我には世界樹がある。やれぬ事などない」
絶対の確信を持ったみたいなその言葉。ミリアに強がってる様子はない。まさに本当にそう思ってるようだ。確信できる程の力を感じてるんだろうね。確かに世界樹と繋がるということは世界のマナと繋がるということで、それはそれは全能感に包まれるものだ。
私は遠い昔を振り返って自分の後輩を見るような遠い眼をして言ってやる。
「それはそれは、おめでとう」
「不気味な……」
折角人が褒めてやったというのに不気味とはこれいかに。本当に私に対して可愛くない。
「ミリアはこれからどうするの? その力を使って」
ずっと私たちのやり取りを見てた亜子がようやくそんな事をいった。実際ずっと話したいようなうずうずしてた雰囲気はずっとしてた。けど、向こうも今は魔王としているわけで、色々とあやしいけど、公的には魔王としているから話ずらかったんだろう。けどその亜子がようやく口を開いたんだ。
「魔王の役目を果たす。そう、それが一番だ。のうラーゼ、お主は何もせずともよい。そう何もせずに我の行いをただここで見てさえいればな。協力関係でいこうではないか」
そういってミリアは手を差し出してくる。本当に何もしなくていいの? でもこいつ世界滅ぼす気なんだよね。ううーんどうしたらいいの? こればとても重要な選択なのでは? ここでの選択によって私の未来が決定づけられる気がするような……
「ちょっと三日くらい待ちなさい」
私はタンマを発動した。
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