美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
√90
「私の軍門に下れば、まあ世界樹を使わせてあげない事も無いわよ?」
私はそういってネジマキ博士をみる。すると彼は無言で一つの箱を置いた。私はそれを自分で取りに行く……なんてことは当然しない。そんな事は身分の高い奴はやっちゃダメなのだ。しかもこういう交渉事の時には特にだ。自分が身分の高い奴だと示し続けないといけないのだ。
なのでグルダフに視線で合図して持ってきてもらう。
「それは?」
「これは私の力を渡す為の道具よ」
箱を開けて見せるとそこには小さな石がはまったピアスがある。
「魔王として力の為にはそこら辺の人種や、獣人がつかえる程度では……」
「これはそこらのと同じじゃないわよ」
嘘です。皆がつけてる奴と同じだ。だってそんな特別製の奴をポンと用意できる訳がない。皆、念のために予備のピアスを与えてる。まあネジマキ博士は戦闘要員じゃないし、普段は持ってないが、年の為に持たせておいたのだ。しかも普段は持たせてなかったから、普通はそれぞれ勝手に管理してる筈のピアスがこんな大層な箱に入ったままだってのも私の言葉に箔をつけてるだろう。
まあ実際は大層って程でもない、銀色の箱なんだけど、そのギミックはなかなかに面白い。カシャカシャと動いてさも特別な様にピアスを出してくれるからね。いや実際ピアスは特別か。だってピアスは全部隊に支給してる訳じゃないしね。
「ミリアあれは凄い物だぞ。強くなれる」
そういってカタヤは自分の耳についてるピアスをみせる。それを見たミリアはちょっと頬を膨らませて私をにらむ。何? 自分の大好きなお兄ちゃんが他の女の渡したプレゼントをつけてるのが気に食わないのかな? 全く、ただのシスコンじゃなく、ヤンデレ入ってるんじゃない? ヤンデレに力を持たせたらどう考えてもヤバいでしょう。
私じゃなく、あの兄妹を結びつかせればこっちに飛び火しないでいいかもしれない。私は問題を回避出来て、魔王という力を手に入れられるし、魔王も世界樹の力を使える。うんうん、どっちにとってもいい事だと思う。近親相姦? 私には関係ない事だね。カタヤが困っても別に私は困らないし、一番安全な方法はカタヤとミリアをくっつける事の様な気がする。
ヤンデレは暴走する前に手なずけないと。取り合えずそのめんどい嫉妬心をなんとかしよう。
「ふふ、これをつければお揃いね」
私はそういってピアスを取る。その時ちらっとネジマキ博士をみた。流石にこのままじゃ魔王の力に耐えきれるはずがない。それはキララに与えてる奴と同じクラスが必要だ。けどこれはそうじゃない。だから細工が必要。私の言葉に魔王ミリアは「お兄様とお揃い」とか呟いてる。その隙に私は近づいてきたネジマキ博士にピアスを渡して持って行ってもらう。立ち上がろうとしてたグルダフには悪いが、この役目はネジマキ博士じゃないとダメなんだよ。
「ミリア、僕がつけてあげるよ」
「ありがとうございますお兄様」
精々イチャイチャしてなさい。私の掌の上でね。
私はそういってネジマキ博士をみる。すると彼は無言で一つの箱を置いた。私はそれを自分で取りに行く……なんてことは当然しない。そんな事は身分の高い奴はやっちゃダメなのだ。しかもこういう交渉事の時には特にだ。自分が身分の高い奴だと示し続けないといけないのだ。
なのでグルダフに視線で合図して持ってきてもらう。
「それは?」
「これは私の力を渡す為の道具よ」
箱を開けて見せるとそこには小さな石がはまったピアスがある。
「魔王として力の為にはそこら辺の人種や、獣人がつかえる程度では……」
「これはそこらのと同じじゃないわよ」
嘘です。皆がつけてる奴と同じだ。だってそんな特別製の奴をポンと用意できる訳がない。皆、念のために予備のピアスを与えてる。まあネジマキ博士は戦闘要員じゃないし、普段は持ってないが、年の為に持たせておいたのだ。しかも普段は持たせてなかったから、普通はそれぞれ勝手に管理してる筈のピアスがこんな大層な箱に入ったままだってのも私の言葉に箔をつけてるだろう。
まあ実際は大層って程でもない、銀色の箱なんだけど、そのギミックはなかなかに面白い。カシャカシャと動いてさも特別な様にピアスを出してくれるからね。いや実際ピアスは特別か。だってピアスは全部隊に支給してる訳じゃないしね。
「ミリアあれは凄い物だぞ。強くなれる」
そういってカタヤは自分の耳についてるピアスをみせる。それを見たミリアはちょっと頬を膨らませて私をにらむ。何? 自分の大好きなお兄ちゃんが他の女の渡したプレゼントをつけてるのが気に食わないのかな? 全く、ただのシスコンじゃなく、ヤンデレ入ってるんじゃない? ヤンデレに力を持たせたらどう考えてもヤバいでしょう。
私じゃなく、あの兄妹を結びつかせればこっちに飛び火しないでいいかもしれない。私は問題を回避出来て、魔王という力を手に入れられるし、魔王も世界樹の力を使える。うんうん、どっちにとってもいい事だと思う。近親相姦? 私には関係ない事だね。カタヤが困っても別に私は困らないし、一番安全な方法はカタヤとミリアをくっつける事の様な気がする。
ヤンデレは暴走する前に手なずけないと。取り合えずそのめんどい嫉妬心をなんとかしよう。
「ふふ、これをつければお揃いね」
私はそういってピアスを取る。その時ちらっとネジマキ博士をみた。流石にこのままじゃ魔王の力に耐えきれるはずがない。それはキララに与えてる奴と同じクラスが必要だ。けどこれはそうじゃない。だから細工が必要。私の言葉に魔王ミリアは「お兄様とお揃い」とか呟いてる。その隙に私は近づいてきたネジマキ博士にピアスを渡して持って行ってもらう。立ち上がろうとしてたグルダフには悪いが、この役目はネジマキ博士じゃないとダメなんだよ。
「ミリア、僕がつけてあげるよ」
「ありがとうございますお兄様」
精々イチャイチャしてなさい。私の掌の上でね。
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