美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
√70
「蹂躙じゃあああああ!!」
とか思ってた。無謀にも私に喧嘩を売ってきた魔族達に慈悲なんてない。しかもエデンの力を見れて一石二鳥。まあオウラムを追い返す為に使ったけど、あの一発だけじゃなね。エデンにはもっともっとえげつない機能があるのだ。敵にならそこら辺気兼ねなく使える。なのに……
「もう大丈夫って事?」
『ええ、国軍の進行は一時中断しております。魔族もそれに伴って撤退したみたいです』
国軍の方は王様がどうするかによるが、魔族の支配がなくなったのだとしたら、もう侵攻してくることはないだろうと通信越しのハゲは言ってる。それじゃあつまんない……とか思ってるといったらハゲは怒るだろうか? なんかいつにもまして疲れが顔に出てるハゲだからなんか大変だったんだなって思う。きっと今回の事で毛根が更に死んだんだろう。とりあえずここで私がハゲにかける言葉は「つまんない」ではだめだろう。
しょうがない……
「よくやったわね」
『ありがとうございますラーゼ様』
そういって頭を下げるハゲ。すると禿てる部分が……部分が……可哀そうだから私はそっと目を反らす。もしかしたらエデンにはハゲを治す機能があるかもしれない。それとなくネジマキ博士に調べてもらおう。私が調べろって? そんな事を私がやるわけない。その為にも、この羽持ち達の声を伝える何かが必要だね。
「それで、クリスタルウッドは?」
「無事ですが、何か?」
ふむ……ハゲは私に嘘をつくことはない。ならわかってないのかも。実際にはまだクリスタルウッドは侵食を受けてる。魔族は本当に諦めたの? ちょっと私だけじゃ手に余る事だね。私はそんな頭を使いたくないのだ。面倒な事は基本、誰かに丸投げしたい。だって偉いって事はそういう事が出来るって事だ。そもそも私には誰も有能な事なんか期待してないんだからね。私の価値は美少女である事。
その一点でいいのだ。
「とりあえずもうすぐ着くわ」
『お帰りをお待ちしております。パレードをご用意いたしましょうか?』
「皆沈んでるでしょう。不安だろうし、こちらからやるからパレードは不要よ」
『かしこまりました』
通信は切れる。ここには今、約束の地へと向かった中でも地位が高い者達が集まってる。国軍の奴らは一応縛って幽閉してるけど、隊長格の奴だけは縛ってここに置いてる。だって尋問は必要だったからね。でもどうやらここにいる兵たちは魔族の事は知らなかったみたい。密命は受けてたみたいだけどね。まあハゲのいう所では、魔族はその姿を隠してたみたいだし、更に精神を操る系の魔族もいたみたいだから、国王や国軍は上手く使われただけみたいだよね。
「ファイラルは無事なようでホッとしました」
そういうのはグルダフだ。こいつはこんな凶悪な見た目で優しいからね。けど、今ホッとしてもらうと困る。
「そうじゃない。そうじゃないんだよグルダフ君」
「は……はあ?」
私の謎のテンションにグルダフは困惑してる。ここにいる皆にはクリスタルウッドの事を話して対応策を考えてもらわないといけない。ハゲに通信で言わなかったのはハゲもまた、操られてる可能性があったからだ。
「ファイラルは無事? 全然そうじゃない。まだ侵攻を受けてる」
私は玉座で皆を見下ろしながらそう言い切る。その言葉に真剣身を感じ取ってくれたのか、皆が膝をおって私の前に膝まづく。うむうむ、私身分高いね。やっぱりこの地位を維持するためにもクリスタルウッドは奪還すべき。そして魔族は殲滅だね。
とか思ってた。無謀にも私に喧嘩を売ってきた魔族達に慈悲なんてない。しかもエデンの力を見れて一石二鳥。まあオウラムを追い返す為に使ったけど、あの一発だけじゃなね。エデンにはもっともっとえげつない機能があるのだ。敵にならそこら辺気兼ねなく使える。なのに……
「もう大丈夫って事?」
『ええ、国軍の進行は一時中断しております。魔族もそれに伴って撤退したみたいです』
国軍の方は王様がどうするかによるが、魔族の支配がなくなったのだとしたら、もう侵攻してくることはないだろうと通信越しのハゲは言ってる。それじゃあつまんない……とか思ってるといったらハゲは怒るだろうか? なんかいつにもまして疲れが顔に出てるハゲだからなんか大変だったんだなって思う。きっと今回の事で毛根が更に死んだんだろう。とりあえずここで私がハゲにかける言葉は「つまんない」ではだめだろう。
しょうがない……
「よくやったわね」
『ありがとうございますラーゼ様』
そういって頭を下げるハゲ。すると禿てる部分が……部分が……可哀そうだから私はそっと目を反らす。もしかしたらエデンにはハゲを治す機能があるかもしれない。それとなくネジマキ博士に調べてもらおう。私が調べろって? そんな事を私がやるわけない。その為にも、この羽持ち達の声を伝える何かが必要だね。
「それで、クリスタルウッドは?」
「無事ですが、何か?」
ふむ……ハゲは私に嘘をつくことはない。ならわかってないのかも。実際にはまだクリスタルウッドは侵食を受けてる。魔族は本当に諦めたの? ちょっと私だけじゃ手に余る事だね。私はそんな頭を使いたくないのだ。面倒な事は基本、誰かに丸投げしたい。だって偉いって事はそういう事が出来るって事だ。そもそも私には誰も有能な事なんか期待してないんだからね。私の価値は美少女である事。
その一点でいいのだ。
「とりあえずもうすぐ着くわ」
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『かしこまりました』
通信は切れる。ここには今、約束の地へと向かった中でも地位が高い者達が集まってる。国軍の奴らは一応縛って幽閉してるけど、隊長格の奴だけは縛ってここに置いてる。だって尋問は必要だったからね。でもどうやらここにいる兵たちは魔族の事は知らなかったみたい。密命は受けてたみたいだけどね。まあハゲのいう所では、魔族はその姿を隠してたみたいだし、更に精神を操る系の魔族もいたみたいだから、国王や国軍は上手く使われただけみたいだよね。
「ファイラルは無事なようでホッとしました」
そういうのはグルダフだ。こいつはこんな凶悪な見た目で優しいからね。けど、今ホッとしてもらうと困る。
「そうじゃない。そうじゃないんだよグルダフ君」
「は……はあ?」
私の謎のテンションにグルダフは困惑してる。ここにいる皆にはクリスタルウッドの事を話して対応策を考えてもらわないといけない。ハゲに通信で言わなかったのはハゲもまた、操られてる可能性があったからだ。
「ファイラルは無事? 全然そうじゃない。まだ侵攻を受けてる」
私は玉座で皆を見下ろしながらそう言い切る。その言葉に真剣身を感じ取ってくれたのか、皆が膝をおって私の前に膝まづく。うむうむ、私身分高いね。やっぱりこの地位を維持するためにもクリスタルウッドは奪還すべき。そして魔族は殲滅だね。
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