美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
√65
「まあ、まとめて贄に出来るから別にそれでいいわよ」
そういって魔族の女はチラリとクリスタルウッドのオブジェとなってる騎士へと目を向ける。頭が埋まって不格好なオブジェとなってる騎士数人。あの恰好では首への負担が半端ないだろう。
「贄とは何だ? 何をクリスタルウッドへとしてる?」
体長格の騎士が魔族の目的を暴こうとそんな質問をする。真実を話すとは思えないが、この女なら何かを言うと思ったからだ。それに今は少し心の余裕があるというのも大きい。ぬいぐるみ達が一度魔族の女を吹き飛ばしてるからな。向こうも警戒してるだろう。
「ねえ……あなた達は世界樹を自分たちの物と思ってる?」
「……それは」
いきなり何を言い出すのか……世界樹は自分たちの物……というかラーゼ様の物というのが、認識されてる。それはラーゼ様が世界樹を顕現させたからだ。それは疑いようもない事実の筈。
「クリスタルウッドはラーゼ様の物だ。あの方が我らにこの大樹をもたらしてくれた!」
そういうのは女騎士だ。そんな彼女に初めて魔族の女が不快な顔を見せた。
「あの女は盗人よ」
「ラーゼ様を侮辱するか!!」
今にも駆け出しそうな女騎士を他の騎士に止めさせる。貴重な情報収集の機会だ。今は大人しくしてもらいたいと体長格の騎士は思ってる。魔族が何故にラーゼ様を盗人というのか……その真意をしりたい。
「侮辱も何も事実だけど? 私たちの土地に世界樹の苗木があったのよ。それなのにあの女がその力で強引に新たな世界樹を作り出した。私たちの土地の世界樹の苗木は枯れ、魔族は絶滅の危機に瀕したわ。あの女のせいでね!」
はげしい感情を込めたようなその言葉が体長格の騎士には嘘には感じれなかった。確かに今のが事実なら、盗人と呼ぶのも納得できる。だが……
「ラーゼ様はそんなことは知らなかったと思うぞ?」
「ええ、でしょうね。あの女は何も知らないでしょう。でもだから何? 私たちには世界樹が必要なのよ」
「だが、貴様らは滅んではいないのだろう? なら世界樹など必要なかっのではないか?」
本当に世界樹が必要なら、魔族はこんな所に攻め入ることなど出来ないのでは? それともこれが最後と思っての事なのか? だが、それにしては魔族どもは疲弊してる感じでもないと一番最初に魔族とやり合った部隊からは聞いてる。やはりこいつの言葉が真実かは怪しい。
「私たちが生きてられたのは魔王様が生まれてくださってたから。私達は魔王様を復活させる為に世界樹を育ててる。そして魔王様は世界樹と表裏一体。だから魔王様が完全になるには世界樹が必要なのよ。だからあの女から魔王様へとこの世界樹の支配権を移動するの」
「そんな事が――」
出来るのか? と隊長格の騎士は思ったが、出来るからこそ、こうやって何やら行動してるのだろう。だが、ここに魔王自体が来てないのはなぜなのだろうか? それにおかしな点がある。何で今魔王がいる? もしもこの魔族の女のいう通りなら苗木の状態だった世界樹から魔王とは生まれないのでは?
「今の魔王様は特別。今までにない力を宿しておられる。だからこそ、世界樹を取り戻せば、世界の覇権も夢ではないのよ。我等魔族が、この世界を支配してあげる」
そういって魔族の女は上機嫌にほほ笑んだ。
そういって魔族の女はチラリとクリスタルウッドのオブジェとなってる騎士へと目を向ける。頭が埋まって不格好なオブジェとなってる騎士数人。あの恰好では首への負担が半端ないだろう。
「贄とは何だ? 何をクリスタルウッドへとしてる?」
体長格の騎士が魔族の目的を暴こうとそんな質問をする。真実を話すとは思えないが、この女なら何かを言うと思ったからだ。それに今は少し心の余裕があるというのも大きい。ぬいぐるみ達が一度魔族の女を吹き飛ばしてるからな。向こうも警戒してるだろう。
「ねえ……あなた達は世界樹を自分たちの物と思ってる?」
「……それは」
いきなり何を言い出すのか……世界樹は自分たちの物……というかラーゼ様の物というのが、認識されてる。それはラーゼ様が世界樹を顕現させたからだ。それは疑いようもない事実の筈。
「クリスタルウッドはラーゼ様の物だ。あの方が我らにこの大樹をもたらしてくれた!」
そういうのは女騎士だ。そんな彼女に初めて魔族の女が不快な顔を見せた。
「あの女は盗人よ」
「ラーゼ様を侮辱するか!!」
今にも駆け出しそうな女騎士を他の騎士に止めさせる。貴重な情報収集の機会だ。今は大人しくしてもらいたいと体長格の騎士は思ってる。魔族が何故にラーゼ様を盗人というのか……その真意をしりたい。
「侮辱も何も事実だけど? 私たちの土地に世界樹の苗木があったのよ。それなのにあの女がその力で強引に新たな世界樹を作り出した。私たちの土地の世界樹の苗木は枯れ、魔族は絶滅の危機に瀕したわ。あの女のせいでね!」
はげしい感情を込めたようなその言葉が体長格の騎士には嘘には感じれなかった。確かに今のが事実なら、盗人と呼ぶのも納得できる。だが……
「ラーゼ様はそんなことは知らなかったと思うぞ?」
「ええ、でしょうね。あの女は何も知らないでしょう。でもだから何? 私たちには世界樹が必要なのよ」
「だが、貴様らは滅んではいないのだろう? なら世界樹など必要なかっのではないか?」
本当に世界樹が必要なら、魔族はこんな所に攻め入ることなど出来ないのでは? それともこれが最後と思っての事なのか? だが、それにしては魔族どもは疲弊してる感じでもないと一番最初に魔族とやり合った部隊からは聞いてる。やはりこいつの言葉が真実かは怪しい。
「私たちが生きてられたのは魔王様が生まれてくださってたから。私達は魔王様を復活させる為に世界樹を育ててる。そして魔王様は世界樹と表裏一体。だから魔王様が完全になるには世界樹が必要なのよ。だからあの女から魔王様へとこの世界樹の支配権を移動するの」
「そんな事が――」
出来るのか? と隊長格の騎士は思ったが、出来るからこそ、こうやって何やら行動してるのだろう。だが、ここに魔王自体が来てないのはなぜなのだろうか? それにおかしな点がある。何で今魔王がいる? もしもこの魔族の女のいう通りなら苗木の状態だった世界樹から魔王とは生まれないのでは?
「今の魔王様は特別。今までにない力を宿しておられる。だからこそ、世界樹を取り戻せば、世界の覇権も夢ではないのよ。我等魔族が、この世界を支配してあげる」
そういって魔族の女は上機嫌にほほ笑んだ。
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