美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
√37
結界の中で濛々と土煙が舞う。将軍は油断なく結界をにらみながらも、更に支持を重ねて完全な包囲を作り開ける。だが、突っ込んできたファイラルの兵はあれだけではない。全ての戦力を集中する事はできない。耳につけてる通信機で全体を戦況を把握しつつ、戦わなければならない。
数の上では圧倒的に国軍が勝ってる。なのでジリジリとだが、機械には迫ってるらしい。
(一つ……だ)
将軍はそれでこの戦場の天秤が大きく傾くと考えている。だからそれまで本陣をつぶされる訳にはいかない。そう思ってると、土煙の中から、布が鋭くひろがった。だがそれは結界によって外に出る事は出来ない。続けざまに何度も激しい光が弾ける。その衝撃に、剣を地面に突き刺してる騎士たちが力の限り剣を押し込んでる。
(長くはもたないな)
将軍は変わった武器を持った者達を前に出す。彼等は背中に円柱状のタンクを背負っている。そしてそのタンクから伸びるチューブの先には細長い金属部分があり、銃と同じように引き金に指をかけている。
「あれは布だ。ならば……焼き払えばいい! 合図と共に結界を解除しろ!!」
その時を待ってタンクを背負った部隊が構える。何回も何回も結界の中から攻撃が繰り出される。次第に剣を支える騎士の体が衝撃を受ける度に体が跳ねていた。限界は近い。だが、奴とて疲れない訳ではないだろう。そしてこの間に奴は三回立て続けに攻撃をした後に少しだけ間を置くとわかった。
将軍はその合間を狙って結界を解かせる。そして間髪入れずにタンクを背負った部隊が引き金を引いた。先端から放出されたのは魔力の弾丸ではない。拭きだすのは真っ赤な炎。それが結界の中へと拭きだした。太陽が昇ってるというのに更に明るくなる周囲。
そして炎の熱は鎧を着てる騎士たちさえも顔をしかめさせる熱気だった。皆が望む。あれが布なら……あれが布ならもえつきる筈だ! と。
だが次の瞬間だ。炎の中から布が伸びてきてタンクを持つ兵の体を両断した。
「え?」
何が起こったかわかってない兵がそんな声を出すと同時に、背中のタンクが爆発した。
「ひっ!?」
その光景に恐怖が伝線しようとする。だが、それをさすまいと将軍は声を上げて攻撃を続けさせる。だがまた一人……もう一人と犠牲者はふえる。炎を吐き出し続ける兵は思う。
(効いてないじゃ?)
と。それはこの場の誰しもが思ってることだ。だが、それでもこの引き金から指を離す事なんてできない。将軍は更に支持を出して後方の部隊に詠唱を指示した。すると炎の勢いが増す。だが布はまだ襲ってくる。けど最初の不意打ちとは違ってタンクの兵を守る様に騎士が布を撃退する。
(効いていないわけではない!)
それを将軍は確信した。将軍は更に勝利を確実にするために指示を出し始めるが、大きな団子を連結した種が背負ってる銃を向けてくる。援護しようとしてる。だがここで崩される訳にはいかない。将軍は騎士に盾をさせてまでタンクを背負う兵を守った。だがまだファイラルの兵はいる。他が介入してくるまでには――と将軍は厳しい顔をする。
数の上では圧倒的に国軍が勝ってる。なのでジリジリとだが、機械には迫ってるらしい。
(一つ……だ)
将軍はそれでこの戦場の天秤が大きく傾くと考えている。だからそれまで本陣をつぶされる訳にはいかない。そう思ってると、土煙の中から、布が鋭くひろがった。だがそれは結界によって外に出る事は出来ない。続けざまに何度も激しい光が弾ける。その衝撃に、剣を地面に突き刺してる騎士たちが力の限り剣を押し込んでる。
(長くはもたないな)
将軍は変わった武器を持った者達を前に出す。彼等は背中に円柱状のタンクを背負っている。そしてそのタンクから伸びるチューブの先には細長い金属部分があり、銃と同じように引き金に指をかけている。
「あれは布だ。ならば……焼き払えばいい! 合図と共に結界を解除しろ!!」
その時を待ってタンクを背負った部隊が構える。何回も何回も結界の中から攻撃が繰り出される。次第に剣を支える騎士の体が衝撃を受ける度に体が跳ねていた。限界は近い。だが、奴とて疲れない訳ではないだろう。そしてこの間に奴は三回立て続けに攻撃をした後に少しだけ間を置くとわかった。
将軍はその合間を狙って結界を解かせる。そして間髪入れずにタンクを背負った部隊が引き金を引いた。先端から放出されたのは魔力の弾丸ではない。拭きだすのは真っ赤な炎。それが結界の中へと拭きだした。太陽が昇ってるというのに更に明るくなる周囲。
そして炎の熱は鎧を着てる騎士たちさえも顔をしかめさせる熱気だった。皆が望む。あれが布なら……あれが布ならもえつきる筈だ! と。
だが次の瞬間だ。炎の中から布が伸びてきてタンクを持つ兵の体を両断した。
「え?」
何が起こったかわかってない兵がそんな声を出すと同時に、背中のタンクが爆発した。
「ひっ!?」
その光景に恐怖が伝線しようとする。だが、それをさすまいと将軍は声を上げて攻撃を続けさせる。だがまた一人……もう一人と犠牲者はふえる。炎を吐き出し続ける兵は思う。
(効いてないじゃ?)
と。それはこの場の誰しもが思ってることだ。だが、それでもこの引き金から指を離す事なんてできない。将軍は更に支持を出して後方の部隊に詠唱を指示した。すると炎の勢いが増す。だが布はまだ襲ってくる。けど最初の不意打ちとは違ってタンクの兵を守る様に騎士が布を撃退する。
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それを将軍は確信した。将軍は更に勝利を確実にするために指示を出し始めるが、大きな団子を連結した種が背負ってる銃を向けてくる。援護しようとしてる。だがここで崩される訳にはいかない。将軍は騎士に盾をさせてまでタンクを背負う兵を守った。だがまだファイラルの兵はいる。他が介入してくるまでには――と将軍は厳しい顔をする。
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