美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Δ130
ラジエルがラジエルではないとロリッ子はいった。そこにそれほど疑いはないが、私はとりあえず「ふーん」てな態度をとる。プリムローズの皆は私に判断を委ねてるのか、余計な事は言わない。
「信じて貰えぬか?」
私が黙ってるから、向こうは信じてないと思ったようだ。まあ実際プリムローズの皆は信じてないみたいだけど。確かに普通は見た目同じなのに、あいつは当人じゃないとか言われても信じれないよね。都合の良い事いってるなってなるのが普通か。
けど私にはマナがみえる。マナはその人それぞれによって色々な色を持つ。個性が現れるみたいな感じだ。そして本質的なマナの色は成長によって変わるとかない。
それこそ進化でもしない限りは……
「アイツがラジエルじゃないのならぶっ殺していいんだよね? うさぎっ子をこんなにしたんだからいいよね?」
「奴は倒すのじゃ。じゃが、その体は返してもらう」
うさぎっ子を見てロリッ子はそういった。あくまでもラジエルの体は取り戻したいらしい。
「もしも……」
私はポツリと口を開く。
「もしも、あのラジエルが偽物だとして、本物はどこに居る訳? もう死んでるんじゃない? それなら体ごとぶっ潰して問題ないじゃない」
「彼はまだ生きておる。その体を鋼鉄へと移し替えられて」
「鋼鉄?」
もしかして……いや、なら納得できる? 私の脳裏にはオウラムの中にいたあの紫色のアンティカが浮かぶ。あれがラジエル? それなら他のオウラムの奴らと同様に進化の解除と共に装甲が消えた事にも説明がつくかもしれない。
そもそもアンティカ自体からマナが出てた様に見えた。アレは操縦者のマナではなくて、アンティカ自体に宿るラジエルの魂のマナだったという事か。確かにアンティカに乗ってる時には亜子のマナは見えないからね。それを考えるとアレはおかしかった。
けどそんな事ありえるの? まあこんな世界だから何が起きてもおかしくないと思ってるけどね。
私は周囲に視線を向ける。亜子とかグルダフとかが、兵を率いてキューブの上へと向かってる。ネジマキ博士たちにはあの正体不明のアンティカ達の解析をお願いした。彼らは喜々として承諾してくれたよ。
それはそうだよね。だって自分達が造ったものよりも数倍か……もっと上のレベルの装甲を纏ってるアンティカだ。研究者なら糧にしたいだろう。そしてそれは私の為にもなる。
(ふむ……こいつらをどう動かせば私のメリットになるのかな?)
あのアンティカは強力だ。正直、スナフスキンとの戦いで疲弊してる今、こんな連戦は避けたい。避けたいが既に火蓋は切られてしまってる。それにあのラジエル……じゃないんだっけ? もう偽ラジエルでいいか。あいつは私を狙ってる臭い。
もしも本当にあの偽ラジエルがラジエルの体を奪ったのだとしたら、私のこの体を奪うつもりなのではないだろうか? その場合、私の魂はラジエルに移るのだろうか? 嫌すぎる。こんな美少女の体を捨てれるわけない。私はとりあえずあいつの前には出ない様にしよう。ふむ……
「まあこっちにはラジエルが本物か偽物かなんてどうでもいい事じゃない? だって敵なら潰すだけでしょ? それとも何? ラジエルを助けてください――とでもお願いしに来た訳?」
私は思いっきり煽るようにそう言ってやる。前線はこいつらに押し付けたい。なのでさっさと「自分達でやる」とか言え――とそう願いを込めてた。
「信じて貰えぬか?」
私が黙ってるから、向こうは信じてないと思ったようだ。まあ実際プリムローズの皆は信じてないみたいだけど。確かに普通は見た目同じなのに、あいつは当人じゃないとか言われても信じれないよね。都合の良い事いってるなってなるのが普通か。
けど私にはマナがみえる。マナはその人それぞれによって色々な色を持つ。個性が現れるみたいな感じだ。そして本質的なマナの色は成長によって変わるとかない。
それこそ進化でもしない限りは……
「アイツがラジエルじゃないのならぶっ殺していいんだよね? うさぎっ子をこんなにしたんだからいいよね?」
「奴は倒すのじゃ。じゃが、その体は返してもらう」
うさぎっ子を見てロリッ子はそういった。あくまでもラジエルの体は取り戻したいらしい。
「もしも……」
私はポツリと口を開く。
「もしも、あのラジエルが偽物だとして、本物はどこに居る訳? もう死んでるんじゃない? それなら体ごとぶっ潰して問題ないじゃない」
「彼はまだ生きておる。その体を鋼鉄へと移し替えられて」
「鋼鉄?」
もしかして……いや、なら納得できる? 私の脳裏にはオウラムの中にいたあの紫色のアンティカが浮かぶ。あれがラジエル? それなら他のオウラムの奴らと同様に進化の解除と共に装甲が消えた事にも説明がつくかもしれない。
そもそもアンティカ自体からマナが出てた様に見えた。アレは操縦者のマナではなくて、アンティカ自体に宿るラジエルの魂のマナだったという事か。確かにアンティカに乗ってる時には亜子のマナは見えないからね。それを考えるとアレはおかしかった。
けどそんな事ありえるの? まあこんな世界だから何が起きてもおかしくないと思ってるけどね。
私は周囲に視線を向ける。亜子とかグルダフとかが、兵を率いてキューブの上へと向かってる。ネジマキ博士たちにはあの正体不明のアンティカ達の解析をお願いした。彼らは喜々として承諾してくれたよ。
それはそうだよね。だって自分達が造ったものよりも数倍か……もっと上のレベルの装甲を纏ってるアンティカだ。研究者なら糧にしたいだろう。そしてそれは私の為にもなる。
(ふむ……こいつらをどう動かせば私のメリットになるのかな?)
あのアンティカは強力だ。正直、スナフスキンとの戦いで疲弊してる今、こんな連戦は避けたい。避けたいが既に火蓋は切られてしまってる。それにあのラジエル……じゃないんだっけ? もう偽ラジエルでいいか。あいつは私を狙ってる臭い。
もしも本当にあの偽ラジエルがラジエルの体を奪ったのだとしたら、私のこの体を奪うつもりなのではないだろうか? その場合、私の魂はラジエルに移るのだろうか? 嫌すぎる。こんな美少女の体を捨てれるわけない。私はとりあえずあいつの前には出ない様にしよう。ふむ……
「まあこっちにはラジエルが本物か偽物かなんてどうでもいい事じゃない? だって敵なら潰すだけでしょ? それとも何? ラジエルを助けてください――とでもお願いしに来た訳?」
私は思いっきり煽るようにそう言ってやる。前線はこいつらに押し付けたい。なのでさっさと「自分達でやる」とか言え――とそう願いを込めてた。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
35
-
-
4
-
-
3395
-
-
59
-
-
549
-
-
37
-
-
314
-
-
63
-
-
0
コメント