美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Δ50
管を通った先は前に見た先進的な地下空間とかではなかった。まあそもそも湖の底にあった管を辿ってきたんだから、普通に生活圏に出たらおかしいんだけどね。だからこそ、こういう場所に出るのはあたりまえである。管の出口から覗く場所はかなり広い。広大な空間が広がってた。そしてその下には例の水。それが沢山貯水してある。循環してるのか、他にも私達が辿ってきたような管が沢山あって、そこから数分おきに水が流れ落ちてた。そしてその度に中に溜まってる大量の水の中に陣が出来る。
「あの水も……やっぱりそうなのかな?」
「でしょうね」
多分あの水も湖のと同質のそれだ。絶対に触れたらまずいやつね。さて……どうするか。ゼロは飛べるからいいけどさ……まあ手段がないわけじゃない。でも問題はどこを目指せばいいのかだよね。だって沢山管はある。
「アレは……柱?」
そういう亜子の声に、映し出されてる映像を拡大してみるよ。すると確かに柱が見えた。白い柱は外で見たものと同じような感じだ。それが十数本は直立してる。あれ……きっとただの柱じゃないよね? こんな所にあるって事は多分何かある――と思う。見た目なんの変哲もない柱なんだけどね。油断は出来ない。だってただの水であんな事になったんだからね。何が仕込んであるか……
「ラーゼ!」
「わかってる見えてるよ」
てか皆に見えてるみたい。声を荒げた亜子同様に周りの人達もざわざわしてる。それもそうだろう。だっていきなり水面に立ってる人が現れたんだ。警戒するなという方が難しい。男なのか女なのか……それすらもわからないその人物の周りには青い蝶が舞ってる。どうみてもここの関係者か何かでしょあれ。その誰かは何かを示すかの様に歩を進める。一つ一つの柱に触れ、そして最後に中央に来て消えていく。最後にこっちを見た気がするけど、きっと気のせいでしょ。
あれだよ、アイドルのライブでその方向を見ただけで、目が合ったと勘違いするアレ。そう思ってよう。
「何かを……しめしてた?」
「さあ、偶々でしょ?」
私は明らかに無視する気で言った。そもそも誰かに指示されるとか大っ嫌いだからね。
「偶々な訳ないでしょ。絶対にあれは何かを示してるわよ!」
通信越しにキララもそんな事をいって来た。そもそもがここの深淵を覗きに来たわけだしね。みんなは使える物はなんでも使いたいんだろう。私もそれには賛成だけど……うーん奴らの掌の上って感じがなんかね。まあ他の管を伝って行っても同じような水場に出るだけかもしれないんだけど……どれかはもしかしたら更に下に続いててもおかしくはないよね。でもそれを検証してる暇もない。ここは適当な奴らにやらせてみるのも手なのかもしれない。
だって私の手駒を使うと勿体ないじゃん。なので国軍の奴らに上目遣いでお願いしたら簡単に引き受けてくれた。まずは小隊を引き連れていってくれる。そしてさっきの謎の人物の通りに道順を辿る。きっと何か魔力が必要だろうとネジマキ博士が言ったから、彼らはその魔剣を柱に触れさせて行ってる。すると確かに何やら柱に文字の様な物が走ってく。それを確認して次々と同じようにしてく。そして中央に……
「何も起きないわね」
高みの見物決め込んでた私はそういうよ。どうやら何かが足りないみたい。直ぐに柱の光消えてたし、単純に魔力不足? 戻ってきた国軍の人達は魔剣の魔力が枯渇したと嘆いてた。ふむ、まあ実験台なんてそんなもんだ。
「私がいく」
そう名乗り出たのは亜子だ。確かにアンティカなら……と思える。アンティカはゆっくりと進み出る。
「亜子、一応気をつけなさい」
「わかってるわよ」
何か言ったところで何が出来るでもないんだけど、一応ね。アンティカは一度コントロール奪われてるし、心配ではある。それに亜子の精神状態もね。色々ときっと考えてるだろうし……そんな私の不安を他所に亜子は同じ手順を踏んでいく。さっきと違い柱の光が地下の水たまり全体に広がってる。そしてついに中央へと進む。すると――――
「あの水も……やっぱりそうなのかな?」
「でしょうね」
多分あの水も湖のと同質のそれだ。絶対に触れたらまずいやつね。さて……どうするか。ゼロは飛べるからいいけどさ……まあ手段がないわけじゃない。でも問題はどこを目指せばいいのかだよね。だって沢山管はある。
「アレは……柱?」
そういう亜子の声に、映し出されてる映像を拡大してみるよ。すると確かに柱が見えた。白い柱は外で見たものと同じような感じだ。それが十数本は直立してる。あれ……きっとただの柱じゃないよね? こんな所にあるって事は多分何かある――と思う。見た目なんの変哲もない柱なんだけどね。油断は出来ない。だってただの水であんな事になったんだからね。何が仕込んであるか……
「ラーゼ!」
「わかってる見えてるよ」
てか皆に見えてるみたい。声を荒げた亜子同様に周りの人達もざわざわしてる。それもそうだろう。だっていきなり水面に立ってる人が現れたんだ。警戒するなという方が難しい。男なのか女なのか……それすらもわからないその人物の周りには青い蝶が舞ってる。どうみてもここの関係者か何かでしょあれ。その誰かは何かを示すかの様に歩を進める。一つ一つの柱に触れ、そして最後に中央に来て消えていく。最後にこっちを見た気がするけど、きっと気のせいでしょ。
あれだよ、アイドルのライブでその方向を見ただけで、目が合ったと勘違いするアレ。そう思ってよう。
「何かを……しめしてた?」
「さあ、偶々でしょ?」
私は明らかに無視する気で言った。そもそも誰かに指示されるとか大っ嫌いだからね。
「偶々な訳ないでしょ。絶対にあれは何かを示してるわよ!」
通信越しにキララもそんな事をいって来た。そもそもがここの深淵を覗きに来たわけだしね。みんなは使える物はなんでも使いたいんだろう。私もそれには賛成だけど……うーん奴らの掌の上って感じがなんかね。まあ他の管を伝って行っても同じような水場に出るだけかもしれないんだけど……どれかはもしかしたら更に下に続いててもおかしくはないよね。でもそれを検証してる暇もない。ここは適当な奴らにやらせてみるのも手なのかもしれない。
だって私の手駒を使うと勿体ないじゃん。なので国軍の奴らに上目遣いでお願いしたら簡単に引き受けてくれた。まずは小隊を引き連れていってくれる。そしてさっきの謎の人物の通りに道順を辿る。きっと何か魔力が必要だろうとネジマキ博士が言ったから、彼らはその魔剣を柱に触れさせて行ってる。すると確かに何やら柱に文字の様な物が走ってく。それを確認して次々と同じようにしてく。そして中央に……
「何も起きないわね」
高みの見物決め込んでた私はそういうよ。どうやら何かが足りないみたい。直ぐに柱の光消えてたし、単純に魔力不足? 戻ってきた国軍の人達は魔剣の魔力が枯渇したと嘆いてた。ふむ、まあ実験台なんてそんなもんだ。
「私がいく」
そう名乗り出たのは亜子だ。確かにアンティカなら……と思える。アンティカはゆっくりと進み出る。
「亜子、一応気をつけなさい」
「わかってるわよ」
何か言ったところで何が出来るでもないんだけど、一応ね。アンティカは一度コントロール奪われてるし、心配ではある。それに亜子の精神状態もね。色々ときっと考えてるだろうし……そんな私の不安を他所に亜子は同じ手順を踏んでいく。さっきと違い柱の光が地下の水たまり全体に広がってる。そしてついに中央へと進む。すると――――
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