美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Δ30
「あれが……約束の地」
空に浮かぶ大地を眺め、艦長がそう漏らす。なんかいつの間にか晴れてるのは、ここが台風の目みたいな処だからだろうか? とりあえず降りられそうな所をサーチで探す。まあそんなに建物とかがある訳じゃないから、どこに降り立っていいとは思う。けどとりあえず何か目印みたいなのを見つめてその傍に降りたいよね。
「凄い……山が抉れてる」
誰かがそういって船がその近くを通る。みんなか「一体何が……」とか「まさか古代兵器が……」とか色々と憶測してる。
(まさかあれって……)
私はそんな皆に心の中だけで謝る。なんか夢見めてる所悪いけど、あれ多分私だわ。私のせいだわ。最初にここに降り立ってゼルから力を貰った時、無理矢理力を使ったんだよね。気合でさ。そしたら山を犠牲にした。多分それがこの山の惨状だろう。抉られた山からは黙々と煙が出てる。あれから何年も経ってるのに……と思ったら、どうやら山の火口にはマグマがあるみたい。ここ……浮いてるよね? 何故に火口にマグマがあるのか……まあ魔法があればなんだって出来るよね。
そこら辺は深く考えちゃいけないのだ。そんな事を思ってると、地上から幾重もの光が昇ってきた。その影響で船体が大きく揺れる。
「約束の地から攻撃を受けてます!!」
「被害状況は!?」
「展開してるシールドのおかげで被害はありません。ですがシールドの強度が徐々に削られて行ってます!!」
「いったん距離をとれ!!」
艦長の指示でとりあえず大地からある程度の距離をとる。これで大丈夫……かと思ったら、沢山の昆虫みたいな虫がそこかしこに召喚される。それは全長五メートルはあろうかというデカさの艶やかなカブトムシみたいな虫だった。明らかにこちらを敵視してるそいつらはその羽を広げて突撃してくる。あんな硬そうな奴らの突進は流石にヤバい。
「右舷、左舷、全砲門開け!!」
すぐさま虫たちが近づけないように攻撃を開始する。けど、どうやらあまり奴らへは効いてないようだ。当たったとしても構わずに突っ込んでくる。どうやら奴らは突っ込む事しか出来ないようだけど、その硬さとあの巨体ならそのシンプルさが脅威だ。主砲なら一掃できるかもだけど……素早い奴らに当てるのは難しいだろう。それにどれだけ湧くのかわからないしね。主砲には限界があるけど、こいつらの数に限界があるのかはわからない。
今は五十体くらいを召喚して追加は来てないけど、これが全部かはわからないからね。主砲を使うにしても一網打尽に出来るようにだんどってからでないと……まあそんな段取り、私には出来ないから、そこら辺の考えは艦長に任せる。
「空戦隊出げ――」
「待って!!」
私はガタっと立ち上がり艦長の声を妨げる。そして艦の前方にマナを集めて盾を形成した。そこに次の瞬間、目を覆いたくなる光がぶつかる。船体が大きく揺れ、皆が口々に驚愕の声を出す。危ない……マナの異変を感じれる私じゃないと今のは察せれなかったよ。それにこれだけの攻撃はアトランティスの防御機構だけではふせげない。いや、術的にはアトランティスに施してるのの方が私が今やってる防御よりも精密だし、色々と上だ。けど、私には圧倒的な出力がある。
だからただマナを集めて意思を通すだけでそれは鉄壁の壁となる。それだけ。多少は魔法が使えるようになったからと言っても、私には複雑な事なんか出来ないのだ。なかなかに終わらない光の照射。ずっと続くなんて事はないと思いたいが……そうおもってると更に危機を告げるようなアラームが響く。今度はなに? マナを感じてる範囲では同じような攻撃が来る気配はない。
オペレーターの一人が必死に状況を確認してるようだけど、このアラームがなんなのかは直ぐにわかった。アトランティスの直ぐ横をマンタが通っていったんだ。マンタは虫共をうねうねした触手で捕えながら約束の地へと向かってる。
あいつら……消えたと思ったら、もしかして私達の後をついてきてたんじゃ? そして私達が攻撃を受けてるからその隙に漁夫の利を狙う気か。ムカッと来た。流石に温厚な私でも、こういう卑怯な事許さないよ。あっ、私自身がする分には全然おーけーだけどね。
「艦長! 出力最大!! このまま突っ込むわよ!!」
「ですがそれではラーゼ様が!!」
「私を誰だと思ってるのよ!」
「御意!! 最大船速!!」
その言葉を受けて船は前に進みだす。大丈夫、私が一番得意なのは守る事。こんな光なんかに焼かれたりしない!!
空に浮かぶ大地を眺め、艦長がそう漏らす。なんかいつの間にか晴れてるのは、ここが台風の目みたいな処だからだろうか? とりあえず降りられそうな所をサーチで探す。まあそんなに建物とかがある訳じゃないから、どこに降り立っていいとは思う。けどとりあえず何か目印みたいなのを見つめてその傍に降りたいよね。
「凄い……山が抉れてる」
誰かがそういって船がその近くを通る。みんなか「一体何が……」とか「まさか古代兵器が……」とか色々と憶測してる。
(まさかあれって……)
私はそんな皆に心の中だけで謝る。なんか夢見めてる所悪いけど、あれ多分私だわ。私のせいだわ。最初にここに降り立ってゼルから力を貰った時、無理矢理力を使ったんだよね。気合でさ。そしたら山を犠牲にした。多分それがこの山の惨状だろう。抉られた山からは黙々と煙が出てる。あれから何年も経ってるのに……と思ったら、どうやら山の火口にはマグマがあるみたい。ここ……浮いてるよね? 何故に火口にマグマがあるのか……まあ魔法があればなんだって出来るよね。
そこら辺は深く考えちゃいけないのだ。そんな事を思ってると、地上から幾重もの光が昇ってきた。その影響で船体が大きく揺れる。
「約束の地から攻撃を受けてます!!」
「被害状況は!?」
「展開してるシールドのおかげで被害はありません。ですがシールドの強度が徐々に削られて行ってます!!」
「いったん距離をとれ!!」
艦長の指示でとりあえず大地からある程度の距離をとる。これで大丈夫……かと思ったら、沢山の昆虫みたいな虫がそこかしこに召喚される。それは全長五メートルはあろうかというデカさの艶やかなカブトムシみたいな虫だった。明らかにこちらを敵視してるそいつらはその羽を広げて突撃してくる。あんな硬そうな奴らの突進は流石にヤバい。
「右舷、左舷、全砲門開け!!」
すぐさま虫たちが近づけないように攻撃を開始する。けど、どうやらあまり奴らへは効いてないようだ。当たったとしても構わずに突っ込んでくる。どうやら奴らは突っ込む事しか出来ないようだけど、その硬さとあの巨体ならそのシンプルさが脅威だ。主砲なら一掃できるかもだけど……素早い奴らに当てるのは難しいだろう。それにどれだけ湧くのかわからないしね。主砲には限界があるけど、こいつらの数に限界があるのかはわからない。
今は五十体くらいを召喚して追加は来てないけど、これが全部かはわからないからね。主砲を使うにしても一網打尽に出来るようにだんどってからでないと……まあそんな段取り、私には出来ないから、そこら辺の考えは艦長に任せる。
「空戦隊出げ――」
「待って!!」
私はガタっと立ち上がり艦長の声を妨げる。そして艦の前方にマナを集めて盾を形成した。そこに次の瞬間、目を覆いたくなる光がぶつかる。船体が大きく揺れ、皆が口々に驚愕の声を出す。危ない……マナの異変を感じれる私じゃないと今のは察せれなかったよ。それにこれだけの攻撃はアトランティスの防御機構だけではふせげない。いや、術的にはアトランティスに施してるのの方が私が今やってる防御よりも精密だし、色々と上だ。けど、私には圧倒的な出力がある。
だからただマナを集めて意思を通すだけでそれは鉄壁の壁となる。それだけ。多少は魔法が使えるようになったからと言っても、私には複雑な事なんか出来ないのだ。なかなかに終わらない光の照射。ずっと続くなんて事はないと思いたいが……そうおもってると更に危機を告げるようなアラームが響く。今度はなに? マナを感じてる範囲では同じような攻撃が来る気配はない。
オペレーターの一人が必死に状況を確認してるようだけど、このアラームがなんなのかは直ぐにわかった。アトランティスの直ぐ横をマンタが通っていったんだ。マンタは虫共をうねうねした触手で捕えながら約束の地へと向かってる。
あいつら……消えたと思ったら、もしかして私達の後をついてきてたんじゃ? そして私達が攻撃を受けてるからその隙に漁夫の利を狙う気か。ムカッと来た。流石に温厚な私でも、こういう卑怯な事許さないよ。あっ、私自身がする分には全然おーけーだけどね。
「艦長! 出力最大!! このまま突っ込むわよ!!」
「ですがそれではラーゼ様が!!」
「私を誰だと思ってるのよ!」
「御意!! 最大船速!!」
その言葉を受けて船は前に進みだす。大丈夫、私が一番得意なのは守る事。こんな光なんかに焼かれたりしない!!
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