美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
θ112
「それで上手くいったのですか?」
周りを囲んでる奴の一人がそんな事を聞いてくる。けどそれは当然だよね。だってあんな命を削りそうな事をやって送り出したんだ。結果を知りたいと思うだろう。まあ結果は、私に体を乗っ取られてるわけだけど……この人たちがそれに気づくことは出来ない。もっとがっつり話せば気づくだろうけどね。けどまだ全然話してないからわかりようもない。気づかれる前に色々とこいつらの事、ききださないとね。
そしてその内容次第で、かの体の持ち主の行く末が決まる。精神体なんて、ゼルなら簡単に消し飛ばせるだろうしね。私が入ってるから、戻ることも出来ないだろう。なら向こうの彼女は私の体に入ればいいのでは? と思えそうだけど、ゼルがそれを許すわけない。いや、私的にはいいんだよ。なんか面白そうだし。でも危ないし、きっとゼルは赦さない。この際だし、ゆっくりゼルと話でもしてればいいさ。
この人たちにとってゼルは思わぬ収穫? だろうし。まあ二人きりにって口を開けるかはわかんないけどね。だってゼル、見た目はめっちゃ怖いし、その膨大な力のせいで威圧感半端ないから。けどもうそこはあの幽霊というか、この体の持ち主の精神の強さを信じるしかない。私は信じてないけど、この人たちは信じてるんじゃないかな?
「上手く?」
「ラーゼ嬢との同調は成功したはず。それともやはり秘密には迫れませんでしたか?」
ふむ……普通に答えることもできたけど、ちょっと疑問を挟んでみた。やっぱり最初から私の事を狙ってたみたい。さて……別段ゼルの事を言うのは良いんだけど、少し悩むね。こいつらのせいで私の力の源がゼルだと広まるのは困る。どう困るのかは正直よくわかってないけど、ゼルというのは私にとっての最終手段なのだ。切り札といってもいい。つまりは切り札を最初から見せるバカはいないでしょ?
私はバカだけどそこまでバカじゃない。クリスタルウッドはどうしようもないからアレが力の元だと思われるのはしょうがない。けどそれ以上に深く繋がるゼルという存在が私の切り札であると広まるとなんか不利になりそうじゃん。
「秘密は知れました」
「「「おお!」」」
そんな声と共に、期待に満ちた瞳が私に向けられる。うんうん、気になるよね。どうやら皆さん、私の次の言葉を待ってるみたい。
「彼女の力の秘密……それは――」
「「「それは――」」」
超注目されてるよ! ごくりと喉がなる。なんかこっちが緊張してきちゃった。うう……どうするか自分自身でもわからなくなってきちゃったぞ。顔には出さないけど、私は結構てんぱってた。
「えっと……ゼルラグドール……」
「なんと!?」
「あの伝説!?」
「なんという事だ!!」
「それは……」
皆さん興奮気味である。うう……素直にゼルの事言っちゃったよ。だってだってあんな期待に満ちた眼差しするんだよ? アイドルとしてファンの期待には応えたいじゃん! いや、この人たちは別段ファンって訳でもないけどさ……たぶん私は見栄を張りたかったんだと思う。まあゼルの事はいいさ……そもそもがこいつらが生きてられる保証なんてないんだし。最悪、ゼルの事を知ったから、殺す……なんて展開になるかもしれない。
その時はその時だ。魔力爆発でも起こしてあげよう。私はそう思いつつ、「ご無事でなにより」……とか涙ながらにいうやつらに笑顔を向けてた。
周りを囲んでる奴の一人がそんな事を聞いてくる。けどそれは当然だよね。だってあんな命を削りそうな事をやって送り出したんだ。結果を知りたいと思うだろう。まあ結果は、私に体を乗っ取られてるわけだけど……この人たちがそれに気づくことは出来ない。もっとがっつり話せば気づくだろうけどね。けどまだ全然話してないからわかりようもない。気づかれる前に色々とこいつらの事、ききださないとね。
そしてその内容次第で、かの体の持ち主の行く末が決まる。精神体なんて、ゼルなら簡単に消し飛ばせるだろうしね。私が入ってるから、戻ることも出来ないだろう。なら向こうの彼女は私の体に入ればいいのでは? と思えそうだけど、ゼルがそれを許すわけない。いや、私的にはいいんだよ。なんか面白そうだし。でも危ないし、きっとゼルは赦さない。この際だし、ゆっくりゼルと話でもしてればいいさ。
この人たちにとってゼルは思わぬ収穫? だろうし。まあ二人きりにって口を開けるかはわかんないけどね。だってゼル、見た目はめっちゃ怖いし、その膨大な力のせいで威圧感半端ないから。けどもうそこはあの幽霊というか、この体の持ち主の精神の強さを信じるしかない。私は信じてないけど、この人たちは信じてるんじゃないかな?
「上手く?」
「ラーゼ嬢との同調は成功したはず。それともやはり秘密には迫れませんでしたか?」
ふむ……普通に答えることもできたけど、ちょっと疑問を挟んでみた。やっぱり最初から私の事を狙ってたみたい。さて……別段ゼルの事を言うのは良いんだけど、少し悩むね。こいつらのせいで私の力の源がゼルだと広まるのは困る。どう困るのかは正直よくわかってないけど、ゼルというのは私にとっての最終手段なのだ。切り札といってもいい。つまりは切り札を最初から見せるバカはいないでしょ?
私はバカだけどそこまでバカじゃない。クリスタルウッドはどうしようもないからアレが力の元だと思われるのはしょうがない。けどそれ以上に深く繋がるゼルという存在が私の切り札であると広まるとなんか不利になりそうじゃん。
「秘密は知れました」
「「「おお!」」」
そんな声と共に、期待に満ちた瞳が私に向けられる。うんうん、気になるよね。どうやら皆さん、私の次の言葉を待ってるみたい。
「彼女の力の秘密……それは――」
「「「それは――」」」
超注目されてるよ! ごくりと喉がなる。なんかこっちが緊張してきちゃった。うう……どうするか自分自身でもわからなくなってきちゃったぞ。顔には出さないけど、私は結構てんぱってた。
「えっと……ゼルラグドール……」
「なんと!?」
「あの伝説!?」
「なんという事だ!!」
「それは……」
皆さん興奮気味である。うう……素直にゼルの事言っちゃったよ。だってだってあんな期待に満ちた眼差しするんだよ? アイドルとしてファンの期待には応えたいじゃん! いや、この人たちは別段ファンって訳でもないけどさ……たぶん私は見栄を張りたかったんだと思う。まあゼルの事はいいさ……そもそもがこいつらが生きてられる保証なんてないんだし。最悪、ゼルの事を知ったから、殺す……なんて展開になるかもしれない。
その時はその時だ。魔力爆発でも起こしてあげよう。私はそう思いつつ、「ご無事でなにより」……とか涙ながらにいうやつらに笑顔を向けてた。
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