美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
θ109
何かが起きた。それはわかる。サイオスから何かが出てきて……そして私に何かをした。あれはサイオスではなかったのか? それともサイオスが何かに利用されてたのか……私には知るすべはない。私の視界は今、さっきまでの光景とは全く違ってしまってる。私は確か冒険者たちと共に魔物退治に来てた筈。そして戦闘中だった筈だ。けど……今、その光景はどこにもない。暗闇と流れゆく光……それしかないんだ。
そしてその光と共に、私も流れてる。一体どこへ運ばれるのか。しかも体もなんか変なんだよね。淡く光ってて浮いてる感じ……本当の体じゃなく、魂みたいな? 一体何がどうなったのか……ほんとわからない。直前に聞こえた声はあれから一度も聞こえないし……いったいなにがしたかったのか。そう思ってると、流れてる光が集まって大きな光になってる所に辿り着いた。そして今度は光いっぱいに包まれて何も見えなくなる。
『何をしにきた?』
目を開ける前にそんな声が聞こえた。聞こえたというか、響いたというか? なんか空間全部を振るわせてるような声。けど私はこの声を知ってる。目を開けると、そこがどこなのか、私は理解した。広い草原、空が近い場所……ここは私がこの世界に降り立った地だ。だから今言うなら、約束の地。ぞれが今いる場所である。けどなんでこんな所に? ゼルは相変わらず丸まってる。私がここを出るときに見た時の態勢のままだ。
まさかこいつずっとこの態勢なのかな? 体痛くならないのだろうか? ゼルはニート?
『何か良からぬ事を考えてるな?』
流石は世界を支える一柱。私の失礼な考えなどお見通しか。
「まあそんな事いつもの事でしょ? それよりなんでこんな事になってるの?」
『我にそんな態度なのはお前だけだ』
呆れた感じのゼル。けど別に怒ってはなさそう。寧ろ嬉しそう。まあ私とゼルの仲だからね。他の奴がやると食われるんじゃね?
『お前は今、自分が精神体なのはわかっておるか?』
「ありゃ、やっぱり普通の肉体じゃないんだ」
なんとなくそんな感じはしてた。けどそれでなんでゼルの元に来る訳?
「魂の回廊を通って貴様……いや、貴様らはここにきたという事だ』
「貴様ら? ちょっと私に貴様とか言ってくれるわね」
『お前が関心を寄せるのはそこなのだな。ラーゼ、お前は利用されたのだ』
私はどうやら的外れな所でプンプンしたみたい。ゼルが呆れながら言い直してくれた。けど確かに他にも聞き捨てならない部分があったね。利用されたとか。利用された? この私が? 私は利用する側であって、される側じゃないんですけど? ムカムカしてきたら、何やら私の体からもう一人の私が……とおもったら白い幽霊みたいなのが出てきた。
「流石は伝説と詠われる真龍様。全てをお見通しなのですね」
そう言ってその幽霊はゼルに向かって膝をついて頭を垂れた。おいおい私をタクシー代わりにしたくせに無視してんじゃねーよ。私は相当イラっと来ちゃってますよこれ。
そしてその光と共に、私も流れてる。一体どこへ運ばれるのか。しかも体もなんか変なんだよね。淡く光ってて浮いてる感じ……本当の体じゃなく、魂みたいな? 一体何がどうなったのか……ほんとわからない。直前に聞こえた声はあれから一度も聞こえないし……いったいなにがしたかったのか。そう思ってると、流れてる光が集まって大きな光になってる所に辿り着いた。そして今度は光いっぱいに包まれて何も見えなくなる。
『何をしにきた?』
目を開ける前にそんな声が聞こえた。聞こえたというか、響いたというか? なんか空間全部を振るわせてるような声。けど私はこの声を知ってる。目を開けると、そこがどこなのか、私は理解した。広い草原、空が近い場所……ここは私がこの世界に降り立った地だ。だから今言うなら、約束の地。ぞれが今いる場所である。けどなんでこんな所に? ゼルは相変わらず丸まってる。私がここを出るときに見た時の態勢のままだ。
まさかこいつずっとこの態勢なのかな? 体痛くならないのだろうか? ゼルはニート?
『何か良からぬ事を考えてるな?』
流石は世界を支える一柱。私の失礼な考えなどお見通しか。
「まあそんな事いつもの事でしょ? それよりなんでこんな事になってるの?」
『我にそんな態度なのはお前だけだ』
呆れた感じのゼル。けど別に怒ってはなさそう。寧ろ嬉しそう。まあ私とゼルの仲だからね。他の奴がやると食われるんじゃね?
『お前は今、自分が精神体なのはわかっておるか?』
「ありゃ、やっぱり普通の肉体じゃないんだ」
なんとなくそんな感じはしてた。けどそれでなんでゼルの元に来る訳?
「魂の回廊を通って貴様……いや、貴様らはここにきたという事だ』
「貴様ら? ちょっと私に貴様とか言ってくれるわね」
『お前が関心を寄せるのはそこなのだな。ラーゼ、お前は利用されたのだ』
私はどうやら的外れな所でプンプンしたみたい。ゼルが呆れながら言い直してくれた。けど確かに他にも聞き捨てならない部分があったね。利用されたとか。利用された? この私が? 私は利用する側であって、される側じゃないんですけど? ムカムカしてきたら、何やら私の体からもう一人の私が……とおもったら白い幽霊みたいなのが出てきた。
「流石は伝説と詠われる真龍様。全てをお見通しなのですね」
そう言ってその幽霊はゼルに向かって膝をついて頭を垂れた。おいおい私をタクシー代わりにしたくせに無視してんじゃねーよ。私は相当イラっと来ちゃってますよこれ。
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