美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
θ62
「ごめんなさい!」
そう言ってコランが皆に頭を下げてる。私じゃコランに対して怒らない……ということで今はミラとシシがコランを説教中だ。なんで二人がコランを説教してるのかというと……あれだよ、ようはコランのパフォーマンスが前回と変わらなかったからだ。つまりはミスが多かった。前回のライブの後になんとかなったと思ったんだけど……どうやらそれは楽観的な考えだったらしい。コランの中では何かが引っかかってたみたいだ。
多分それが今回のライブにも影響したんだろう。けど練習では普通なんだよね。確かにコランは元々人見知りな気があった。だからライブ時に多少のパフォーマンスの低下はあり得る。まあ今までなかったんだけど……普段はいつもビクビクしてる所あるからね。けどステージに上がれば……上がってしまえばコランは堂々としてちゃんとやれてたんだ。それが急にできなくなってしまった。その原因は一体?
もしかして……まえにいってた原因は原因ではないのかもしれない。私、交わされた? ちょっとショックなんだけど……コランにとっては私はその程度?
(でもでもなつかれてない訳じゃないとは思う。私は恩人みたいなものだし、遠慮しゃったのかな? うんうん、そうに違いない)
私は可愛い子になら、どんな迷惑もかけてもらってもばちこーい! な精神だけどさ、実際逆側になると、そうもいかない物なのかもしれない。だって私はコランに対して色々と便宜を図ってきたわけで、コランみたいないい子はこれ以上迷惑かける訳には……みたいなおもいになるのかも。しょうがない……ここはミラとシシに頑張ってもらおうかな? フィリー? 彼女も一応三人の傍にはいるよ。
けど一歩引いてニコニコしてる。
「それにしても……出てこない」
私は一人離れた所で眼下の街を見ながらそう呟く。領を移動したからまだ私たちに追いついてないのか……それとも本当に神隠しにあったのか、サイオスの奴の情報がこの領に入ってからはない。私的にはあのバカが諦めるとは思えないんだけどね。でも同時にこのあそこまでして捕まえられない訳もないとも思ってる。だから今の状況……ふたつの可能性があるわけだ。一つはサイオスの隠した力であの状況を打破して潜伏してるか……それとも協力者がいるか……だ。
私的に後者が怪しいと思うんだけどね。でも確証はない。けど必ずサイオスはまた現れる気がする。いや気がするというか、確信めいたものがあるよ。そして絶対にその時、面倒になるともね。せっかくの旅行気分なのにね。
「ラーゼ様……そろそろ準備に取り掛かってよろしいですか?」
そう言って控室に入ってきたのは犬トリオだ。犬一犬次犬さんたちは同じスーツに身を包み頭を下げてる。けど犬次は今ちらっとミラをみたよね? 私はこういう事には目敏いのだ。そしてミラもちょっと視線を交錯させてほんのり赤く……うん、甘酸っぱいね。
「そうね。ミラ達もとりあえずそのくらいにして準備して」
「あの……私たちもやっばりいかないとダメですか?」
そういうのはミラだ。確かにあんまり気が進まないのはわかる。けど、一応領主にプリムローズとして呼ばれてるからね。ライブもさせてもらってるし……いかないわけにはいかない。捻りつぶすくらい簡単だけど……それではダメなのだ。どうせなら篭絡した方がいいじゃん。使えるかは知らないけど。私たちみたいな美女なら簡単なことだ。てなわけで私たちはドレスアップして領主の館へと向かった。
そう言ってコランが皆に頭を下げてる。私じゃコランに対して怒らない……ということで今はミラとシシがコランを説教中だ。なんで二人がコランを説教してるのかというと……あれだよ、ようはコランのパフォーマンスが前回と変わらなかったからだ。つまりはミスが多かった。前回のライブの後になんとかなったと思ったんだけど……どうやらそれは楽観的な考えだったらしい。コランの中では何かが引っかかってたみたいだ。
多分それが今回のライブにも影響したんだろう。けど練習では普通なんだよね。確かにコランは元々人見知りな気があった。だからライブ時に多少のパフォーマンスの低下はあり得る。まあ今までなかったんだけど……普段はいつもビクビクしてる所あるからね。けどステージに上がれば……上がってしまえばコランは堂々としてちゃんとやれてたんだ。それが急にできなくなってしまった。その原因は一体?
もしかして……まえにいってた原因は原因ではないのかもしれない。私、交わされた? ちょっとショックなんだけど……コランにとっては私はその程度?
(でもでもなつかれてない訳じゃないとは思う。私は恩人みたいなものだし、遠慮しゃったのかな? うんうん、そうに違いない)
私は可愛い子になら、どんな迷惑もかけてもらってもばちこーい! な精神だけどさ、実際逆側になると、そうもいかない物なのかもしれない。だって私はコランに対して色々と便宜を図ってきたわけで、コランみたいないい子はこれ以上迷惑かける訳には……みたいなおもいになるのかも。しょうがない……ここはミラとシシに頑張ってもらおうかな? フィリー? 彼女も一応三人の傍にはいるよ。
けど一歩引いてニコニコしてる。
「それにしても……出てこない」
私は一人離れた所で眼下の街を見ながらそう呟く。領を移動したからまだ私たちに追いついてないのか……それとも本当に神隠しにあったのか、サイオスの奴の情報がこの領に入ってからはない。私的にはあのバカが諦めるとは思えないんだけどね。でも同時にこのあそこまでして捕まえられない訳もないとも思ってる。だから今の状況……ふたつの可能性があるわけだ。一つはサイオスの隠した力であの状況を打破して潜伏してるか……それとも協力者がいるか……だ。
私的に後者が怪しいと思うんだけどね。でも確証はない。けど必ずサイオスはまた現れる気がする。いや気がするというか、確信めいたものがあるよ。そして絶対にその時、面倒になるともね。せっかくの旅行気分なのにね。
「ラーゼ様……そろそろ準備に取り掛かってよろしいですか?」
そう言って控室に入ってきたのは犬トリオだ。犬一犬次犬さんたちは同じスーツに身を包み頭を下げてる。けど犬次は今ちらっとミラをみたよね? 私はこういう事には目敏いのだ。そしてミラもちょっと視線を交錯させてほんのり赤く……うん、甘酸っぱいね。
「そうね。ミラ達もとりあえずそのくらいにして準備して」
「あの……私たちもやっばりいかないとダメですか?」
そういうのはミラだ。確かにあんまり気が進まないのはわかる。けど、一応領主にプリムローズとして呼ばれてるからね。ライブもさせてもらってるし……いかないわけにはいかない。捻りつぶすくらい簡単だけど……それではダメなのだ。どうせなら篭絡した方がいいじゃん。使えるかは知らないけど。私たちみたいな美女なら簡単なことだ。てなわけで私たちはドレスアップして領主の館へと向かった。
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