美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
θ31
長い列が出来てた。自分のいる位置からでもそれがわかる。私たちプリムローズは確かに人気があるとは思ってけど……それがこうやってみえると実感を伴ってくる。だって今まではライブしかやってなかったからね。それでも毎回超満員だったけど。
「毎回ライブ感動してます!」
「ありがとう。また見に来てくださいね」
私は猫被った笑顔でそういうよ。ふふ、私の列が一番多いんじゃないかな? まあラーゼ様は別枠なのでここは私たち四人の戦いだ。私の次はコランかな? やっばり若い方がいいのかな? 新鮮だもんね。男の人ばっかりかと思ってたら案外そうでもないのも意外だ。女の子も多い。異性のやらしい目ばかりだと視線に疲れたりするからね。関係ない子達なら女子でもただの羨望で見てくれるから気持ちいい。一言二言ファンと言葉を交わして握手を交わす。それはたった少しの時間だ。
けど、ここてファンを失望させると彼ら、彼女らは目を覚ましてしまうだろう。それこそプリムローズに冷めてしまうかも。それはだめだ。だから私たちは丁寧な対応を心掛ける。上手くやればきっともっと夢中になってくれるはず。そんな人たちがさらに新たな人達に普及していくのだ。そうなって私たちプリムローズがもっと有名に……
「ふう……」
「お疲れ様です。午後も頑張ってください」
午前が終了して、今は昼休憩だ。ただ立って話して握手してってだけだからそんな疲れないと思ってたけど……なかなかに疲労困憊だった。確かにライブの方が踊って歌ってって感じだから疲れるんだけど……こっちはもっと精神面で来るというか。ファンの皆は一期一会だから、最高の対応を期待してる訳で……それにわたしたちは応えないといけない。けど一人一人にとっての最高のラインって違うわけで、どのくらい手を抜いたら許されるってのはわからない。
だからずっと気を張ってたのが精神に来てるんだと思う。私たちは何百人と相手してるからね。ライブよりも簡単なイベントだと思ったけど飛んでもないよ。そりゃあ最初は嬉しかったけどね……まだ午後もあるんだよね。正直もう帰りたい。午後の方が時間長いし……
「カウント……とってるんだよね?」
「え? ええ。皆さんからの要望ですから」
犬一君は明後日の方向を見ながらそういうよ。私たちは誰が一番人気なのかを決めるためにカウントを取ってもらってるのだ。やっぱり人気って大切じゃん。優越感の為にもね。普段はフィリー姉さまには勝てないけど、こういうのなら勝機はある。普段のうさはこういうので晴らさないとね。私たちは同じアイドルユニットだけど、仲良しこよしってわけじゃない。外にはそう見える様にしてるけど……私たちは皆、ラーゼ様の役に一番立ちたい。
それが出来るのは一番人気ある子でしょってことだ。
「途中経過は?」
「一番はシシちゃん……です。続いてコランちゃん。そしてフィリーさんにミラちゃん……です。ですが皆さん本当にすごくて! そんなに差はありません!!」
「そっかーそうだよねー」
私は笑顔でそう言いつつ、心の中で「ちっ」っと唾を吐く。本当はもっと圧勝したいんだけどな。何か手を打った方がいいかな? コランは何かやってくるってことはないだろうけど、フィリー姉さまはきっと動く。一回握手した人たちも、物販で物を買うとチケットまたもらえるシステムだからね。午後からはリピーターも増えるだろうし、それをいかに自分に流すかの勝負になりそう。わかりやすいインパクトがあれば、もう一度私と触れ合いたいってもっと思わせられるんだけど……フィリー姉さまは胸があるからな。
私にはそういう武器はない。きっとフィリー姉さまはエロい衣装でも着るんだろう。私も露出を増やそうかな? 衣装はたくさん用意されてるし……けどそれだけであの脅威のおっぱいから逃げ切れるかは微妙だ。だって男っておっぱい好きじゃん。女性もいるとは言っても八割がたは男性だ。男どもをおっぱいでつられると逆転されるかもしれない。フィリー姉さまにはあんまり調子にのってほしくないからね。確かに普段は従ってるけど、人気は私の方があってプリムローズの中では重要な立ち位置にいるという事が、フィリー姉さまを調子づかせないことになるはず。
逆にここでフィリー姉さまに人気でも一位を取られると、女王になるだろう。そうなると私たちは奴隷だよ。それは嫌だ。なのでこの戦いは負けられない。
「ねえ……君は誰に勝ってほしいの?」
「じっ自分ですか?」
「そう……」
私は犬一君をじっとみる。少しだけ、自信が欲しいんだ。いくら自分で鼓舞しても得られない自信。それをこんな奴に頼るのは癪だけど……こいつば私のファンだから。
「自分は……皆さんが一番だと……そう……思います」
「……うん、マネージャーだもんね」
なんか心が冷めた気がする。こんな奴にすがるなんて私もどうかしてた。妙になんかイラっとするし……私は……なにを期待してたんだっけ?
「毎回ライブ感動してます!」
「ありがとう。また見に来てくださいね」
私は猫被った笑顔でそういうよ。ふふ、私の列が一番多いんじゃないかな? まあラーゼ様は別枠なのでここは私たち四人の戦いだ。私の次はコランかな? やっばり若い方がいいのかな? 新鮮だもんね。男の人ばっかりかと思ってたら案外そうでもないのも意外だ。女の子も多い。異性のやらしい目ばかりだと視線に疲れたりするからね。関係ない子達なら女子でもただの羨望で見てくれるから気持ちいい。一言二言ファンと言葉を交わして握手を交わす。それはたった少しの時間だ。
けど、ここてファンを失望させると彼ら、彼女らは目を覚ましてしまうだろう。それこそプリムローズに冷めてしまうかも。それはだめだ。だから私たちは丁寧な対応を心掛ける。上手くやればきっともっと夢中になってくれるはず。そんな人たちがさらに新たな人達に普及していくのだ。そうなって私たちプリムローズがもっと有名に……
「ふう……」
「お疲れ様です。午後も頑張ってください」
午前が終了して、今は昼休憩だ。ただ立って話して握手してってだけだからそんな疲れないと思ってたけど……なかなかに疲労困憊だった。確かにライブの方が踊って歌ってって感じだから疲れるんだけど……こっちはもっと精神面で来るというか。ファンの皆は一期一会だから、最高の対応を期待してる訳で……それにわたしたちは応えないといけない。けど一人一人にとっての最高のラインって違うわけで、どのくらい手を抜いたら許されるってのはわからない。
だからずっと気を張ってたのが精神に来てるんだと思う。私たちは何百人と相手してるからね。ライブよりも簡単なイベントだと思ったけど飛んでもないよ。そりゃあ最初は嬉しかったけどね……まだ午後もあるんだよね。正直もう帰りたい。午後の方が時間長いし……
「カウント……とってるんだよね?」
「え? ええ。皆さんからの要望ですから」
犬一君は明後日の方向を見ながらそういうよ。私たちは誰が一番人気なのかを決めるためにカウントを取ってもらってるのだ。やっぱり人気って大切じゃん。優越感の為にもね。普段はフィリー姉さまには勝てないけど、こういうのなら勝機はある。普段のうさはこういうので晴らさないとね。私たちは同じアイドルユニットだけど、仲良しこよしってわけじゃない。外にはそう見える様にしてるけど……私たちは皆、ラーゼ様の役に一番立ちたい。
それが出来るのは一番人気ある子でしょってことだ。
「途中経過は?」
「一番はシシちゃん……です。続いてコランちゃん。そしてフィリーさんにミラちゃん……です。ですが皆さん本当にすごくて! そんなに差はありません!!」
「そっかーそうだよねー」
私は笑顔でそう言いつつ、心の中で「ちっ」っと唾を吐く。本当はもっと圧勝したいんだけどな。何か手を打った方がいいかな? コランは何かやってくるってことはないだろうけど、フィリー姉さまはきっと動く。一回握手した人たちも、物販で物を買うとチケットまたもらえるシステムだからね。午後からはリピーターも増えるだろうし、それをいかに自分に流すかの勝負になりそう。わかりやすいインパクトがあれば、もう一度私と触れ合いたいってもっと思わせられるんだけど……フィリー姉さまは胸があるからな。
私にはそういう武器はない。きっとフィリー姉さまはエロい衣装でも着るんだろう。私も露出を増やそうかな? 衣装はたくさん用意されてるし……けどそれだけであの脅威のおっぱいから逃げ切れるかは微妙だ。だって男っておっぱい好きじゃん。女性もいるとは言っても八割がたは男性だ。男どもをおっぱいでつられると逆転されるかもしれない。フィリー姉さまにはあんまり調子にのってほしくないからね。確かに普段は従ってるけど、人気は私の方があってプリムローズの中では重要な立ち位置にいるという事が、フィリー姉さまを調子づかせないことになるはず。
逆にここでフィリー姉さまに人気でも一位を取られると、女王になるだろう。そうなると私たちは奴隷だよ。それは嫌だ。なのでこの戦いは負けられない。
「ねえ……君は誰に勝ってほしいの?」
「じっ自分ですか?」
「そう……」
私は犬一君をじっとみる。少しだけ、自信が欲しいんだ。いくら自分で鼓舞しても得られない自信。それをこんな奴に頼るのは癪だけど……こいつば私のファンだから。
「自分は……皆さんが一番だと……そう……思います」
「……うん、マネージャーだもんね」
なんか心が冷めた気がする。こんな奴にすがるなんて私もどうかしてた。妙になんかイラっとするし……私は……なにを期待してたんだっけ?
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