美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
θ27
「去勢しましょう!」
私のそんな宣言に空気が止まる。コランだけは「去勢?」って感じだ。けど他の皆はちゃんと意味が分かってるから、こんな空気なんだろう。一番顔が青いのは犬一君だ。顔が青くなってる。まあ去勢されるかもなんて思ったらこんな顔にもなるか。でも、もう皆が納得するにはそれしかないような? だっていくら言葉を重ねてもね。これから誠実な行動を続けても、コランたちが完全に安心出来るってことは多分ない。
だって男って事は、かわいい子達には突っ込みたくなるものじゃない。ナニがある限りさ。それが反応しない訳ないんだから。ならそれを無くしてしまえば、そんな気持ちもなくなってコランたちも安心……できるかも?
「ほ、ほほほ本気ですか?」
カタカタと歯を鳴らしてそんな事を確認してくる犬一君。体も震えてるし、なんかちょっとかわいそうに思えるかもしれない。
「ダメ?」
可愛らしく、頭をコテッと傾けてそういった。すると青かった顔がみるみる赤くなった。そして思わず「いえ」とか言いかけたけど、途中でなんか渋い顔になった。きっと色んな葛藤が彼の中であるんだろう。私に逆らうのはどうかとか……けど流石に去勢はヤダとか。
「ダメといいますか……なくせば……ふ二人とも許して……」
「そこまでやれるのならミラ達だってね」
被害を受けたのはミラとフィリーだ。だから私はそちらを見るよ。するとこちらを見てたシシが立ち上がってこういった。
「そんなのダメです!!」
ダメ……やっぱり気になる人が種無しとは嫌と、そういうことだろうか? まあでもそれはそうだよね。
「去勢したって認められません!」
「そっち?」
去勢が嫌なんじゃないんだ。でも去勢してもダメって厳しすぎるよ。あんなに熱く見てたのになんで? 女の子は複雑だよね。私はもっと単純だよ? けどさすがに去勢もダメって……
「ミラ達もそうなの?」
「私たちは……そうですね。ナニがなくなっても、恐怖が消える訳ではないので」
「え、ええ」
フィリーの言葉にミラも頷く。確かに一度されちゃったら、なかなかそいつに心は開けないよね。
「犬一君達の担当を変えるってのは? 今のところ、一番彼が信頼度高いし、彼にミラとフィリーを担当してもらって、後の二人はシシとコラ――」
そこまで言ってコランがめっちゃ泣きそうになってた。うん、これは無理だね。余罪がある奴をコランにつけるのは無理だね。
「ラーゼ様は私たちよりも彼らを庇うんですか? 男なんてラーゼ様を犯したいって思ってるケダモノですよ!」
シシがなにやら過激な事を言ってる。まあだけど……
「そんなの知ってるよ。でもそれは仕方ないよね。だって私可愛いし」
「なら」
「けどねシシ、私はみんなにもちゃんと成長してほしいかなって」
「彼らがいるとそれか出来るんですか?」
頬を膨らませながら不満げにそういうシシ。全くかわいいね。
「わからないけど、刺激にはなるでしょ?」
「不快です。ただただ」
そんなシシの言葉に肩を落とす犬一君。
「けど流石に皆首にするってのもね。まだチャンスがあってもいいかなーって私は思うけど?」
「彼らの為にですか?」
「皆の為にだよ。私ははっきり言ってシシ達の方が大切だよ。犬君達とは比べるべくもなくね」
そんな言葉を聞いても犬一君は何も言わない。彼はそんな事わかってるからだろう。
「私は輝いてる皆にもっともっと輝いてほしい。それはプリムローズの為にもなるし。もう一回チャンスを与えてみない?」
私が両手を合わせて片目を閉じてそうお願いしてみる。
「ラーゼ様が……そこまでいうなら……けど次はないから!」
キッと睨んで犬一君に向かってそういうシシ。とりあえずチャンスはもらえたみたい。これを掴みとれるかどうかは犬君達次第だね。
私のそんな宣言に空気が止まる。コランだけは「去勢?」って感じだ。けど他の皆はちゃんと意味が分かってるから、こんな空気なんだろう。一番顔が青いのは犬一君だ。顔が青くなってる。まあ去勢されるかもなんて思ったらこんな顔にもなるか。でも、もう皆が納得するにはそれしかないような? だっていくら言葉を重ねてもね。これから誠実な行動を続けても、コランたちが完全に安心出来るってことは多分ない。
だって男って事は、かわいい子達には突っ込みたくなるものじゃない。ナニがある限りさ。それが反応しない訳ないんだから。ならそれを無くしてしまえば、そんな気持ちもなくなってコランたちも安心……できるかも?
「ほ、ほほほ本気ですか?」
カタカタと歯を鳴らしてそんな事を確認してくる犬一君。体も震えてるし、なんかちょっとかわいそうに思えるかもしれない。
「ダメ?」
可愛らしく、頭をコテッと傾けてそういった。すると青かった顔がみるみる赤くなった。そして思わず「いえ」とか言いかけたけど、途中でなんか渋い顔になった。きっと色んな葛藤が彼の中であるんだろう。私に逆らうのはどうかとか……けど流石に去勢はヤダとか。
「ダメといいますか……なくせば……ふ二人とも許して……」
「そこまでやれるのならミラ達だってね」
被害を受けたのはミラとフィリーだ。だから私はそちらを見るよ。するとこちらを見てたシシが立ち上がってこういった。
「そんなのダメです!!」
ダメ……やっぱり気になる人が種無しとは嫌と、そういうことだろうか? まあでもそれはそうだよね。
「去勢したって認められません!」
「そっち?」
去勢が嫌なんじゃないんだ。でも去勢してもダメって厳しすぎるよ。あんなに熱く見てたのになんで? 女の子は複雑だよね。私はもっと単純だよ? けどさすがに去勢もダメって……
「ミラ達もそうなの?」
「私たちは……そうですね。ナニがなくなっても、恐怖が消える訳ではないので」
「え、ええ」
フィリーの言葉にミラも頷く。確かに一度されちゃったら、なかなかそいつに心は開けないよね。
「犬一君達の担当を変えるってのは? 今のところ、一番彼が信頼度高いし、彼にミラとフィリーを担当してもらって、後の二人はシシとコラ――」
そこまで言ってコランがめっちゃ泣きそうになってた。うん、これは無理だね。余罪がある奴をコランにつけるのは無理だね。
「ラーゼ様は私たちよりも彼らを庇うんですか? 男なんてラーゼ様を犯したいって思ってるケダモノですよ!」
シシがなにやら過激な事を言ってる。まあだけど……
「そんなの知ってるよ。でもそれは仕方ないよね。だって私可愛いし」
「なら」
「けどねシシ、私はみんなにもちゃんと成長してほしいかなって」
「彼らがいるとそれか出来るんですか?」
頬を膨らませながら不満げにそういうシシ。全くかわいいね。
「わからないけど、刺激にはなるでしょ?」
「不快です。ただただ」
そんなシシの言葉に肩を落とす犬一君。
「けど流石に皆首にするってのもね。まだチャンスがあってもいいかなーって私は思うけど?」
「彼らの為にですか?」
「皆の為にだよ。私ははっきり言ってシシ達の方が大切だよ。犬君達とは比べるべくもなくね」
そんな言葉を聞いても犬一君は何も言わない。彼はそんな事わかってるからだろう。
「私は輝いてる皆にもっともっと輝いてほしい。それはプリムローズの為にもなるし。もう一回チャンスを与えてみない?」
私が両手を合わせて片目を閉じてそうお願いしてみる。
「ラーゼ様が……そこまでいうなら……けど次はないから!」
キッと睨んで犬一君に向かってそういうシシ。とりあえずチャンスはもらえたみたい。これを掴みとれるかどうかは犬君達次第だね。
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