美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
Σ87
先に取り込んでた鉄血種の布が完全に一体化した。それを感じる。後一体もそこまで時間はかからない筈。裸になった鉄血種は異空間に放り込む。
(これは……)
マントの先が二つに別れてる。今までは大きくしたり伸ばしたりとかは出来た。けど、分けるって事は出来なかった。でも今は出来る。それが出来る様に成ってる! これなら取り込みながらも戦える。次々と鉄血種共がこの女鉄血種の後に続いてる。分身体にも目をくれない。でも後ろの奴らは見えてるわけじゃない。ただ女鉄血種の後を付いてきてるだけ。
それなら振り切るだけなら、そこまで難しくもない。けど問題はこの女鉄血種。こいつは一体どうやって私を追ってきてるのか。
「やらないわよ! これはあぁ! わぁ! だぁ! じぃ! のぉ!!」
更に加速して突っ込んできた女鉄血種。またいつもの直線的な攻撃――これなら今はマントも使えるし、上手くこいつを取り込む! 私は他の鉄血種を撹乱するためにも足元に分身体を複数作る。離れてる分身体には目もくれなく成った他の鉄血種も、これだけ近いと、女鉄血種がどれを狙ってるのかはわからないはずだ。これで少し間だけでも、一対一の状況になれる筈!
「え?」
動きが一瞬止まる。なぜなら、私の周囲に無数の青白い手があったからだ。なにこれ? いつの間に? 異空間から無数の手が伸びてくる。しかもそれは異様に長い。
「ざあ!! ゴネゴネしましょ!!」
全方位の手が私に向かってくる。これを避けるには……
(ダメ! 異空間移動は……)
中には二体の鉄血種が居る。下手したら中に入った瞬間にやられる。これが全てこの女鉄血種の手なのだとしたら……触れられるとやばい。マントがあるけど、それで防ぐだけでは駄目だ。追い詰められるだけ。
(何が……何が出来る私に? 触れさせない……それなら!)
私は自身の胸に手を置くよ。そして心できっかけの一文を唱える。『マナよ我が語りに応え、事象を具現せよ』そして続く言葉も唱えて、光が闇へと反転する。すして身体の中から溢れ出す黒い炎。
「あっあぁ!! ぐうあああああああああ!」
熱い! 身体が燃えるように! いや燃えてるけど……けどこれは私の炎。自分の意志じゃないけど、でもこれは私のマナの筈。それなら、きっと操れる。熱いけど、灰になってるわけじゃない。これがきっと証明。黒い炎に阻まれて手や女鉄血種は手を出さないでいる。
「ばってよ! そんなんで自滅なんでずるざないよ!!」
痺れを切らして女鉄血種が向かってくる。布をその体全部に拡げてだ。あの状態でも手の力は発揮できるのだろうか? いや、出来るんだろう。苦しんでる場合じゃない。避ける場所がないのなら……向かうは前しか無い! 私は女鉄血種に突っ込んだ。まさか向かってくるとは思ってなかったのか、女鉄血種は僅かに動じる。の隙きを付いて私は女鉄血種を抱きしめる。
黒い炎を操るとかなんとか、考えてたけど術なんてわからなくて、そして模索する時間もない。ただ生きるために、勝つために行動をするしか無いんだ!
「燃え…………尽きろおおおおおおおおおお!!」
私を中心に黒い炎の柱が立ち上る。それは高く高く昇り、夜になった空に昼の明かりが差し込んだ。
(これは……)
マントの先が二つに別れてる。今までは大きくしたり伸ばしたりとかは出来た。けど、分けるって事は出来なかった。でも今は出来る。それが出来る様に成ってる! これなら取り込みながらも戦える。次々と鉄血種共がこの女鉄血種の後に続いてる。分身体にも目をくれない。でも後ろの奴らは見えてるわけじゃない。ただ女鉄血種の後を付いてきてるだけ。
それなら振り切るだけなら、そこまで難しくもない。けど問題はこの女鉄血種。こいつは一体どうやって私を追ってきてるのか。
「やらないわよ! これはあぁ! わぁ! だぁ! じぃ! のぉ!!」
更に加速して突っ込んできた女鉄血種。またいつもの直線的な攻撃――これなら今はマントも使えるし、上手くこいつを取り込む! 私は他の鉄血種を撹乱するためにも足元に分身体を複数作る。離れてる分身体には目もくれなく成った他の鉄血種も、これだけ近いと、女鉄血種がどれを狙ってるのかはわからないはずだ。これで少し間だけでも、一対一の状況になれる筈!
「え?」
動きが一瞬止まる。なぜなら、私の周囲に無数の青白い手があったからだ。なにこれ? いつの間に? 異空間から無数の手が伸びてくる。しかもそれは異様に長い。
「ざあ!! ゴネゴネしましょ!!」
全方位の手が私に向かってくる。これを避けるには……
(ダメ! 異空間移動は……)
中には二体の鉄血種が居る。下手したら中に入った瞬間にやられる。これが全てこの女鉄血種の手なのだとしたら……触れられるとやばい。マントがあるけど、それで防ぐだけでは駄目だ。追い詰められるだけ。
(何が……何が出来る私に? 触れさせない……それなら!)
私は自身の胸に手を置くよ。そして心できっかけの一文を唱える。『マナよ我が語りに応え、事象を具現せよ』そして続く言葉も唱えて、光が闇へと反転する。すして身体の中から溢れ出す黒い炎。
「あっあぁ!! ぐうあああああああああ!」
熱い! 身体が燃えるように! いや燃えてるけど……けどこれは私の炎。自分の意志じゃないけど、でもこれは私のマナの筈。それなら、きっと操れる。熱いけど、灰になってるわけじゃない。これがきっと証明。黒い炎に阻まれて手や女鉄血種は手を出さないでいる。
「ばってよ! そんなんで自滅なんでずるざないよ!!」
痺れを切らして女鉄血種が向かってくる。布をその体全部に拡げてだ。あの状態でも手の力は発揮できるのだろうか? いや、出来るんだろう。苦しんでる場合じゃない。避ける場所がないのなら……向かうは前しか無い! 私は女鉄血種に突っ込んだ。まさか向かってくるとは思ってなかったのか、女鉄血種は僅かに動じる。の隙きを付いて私は女鉄血種を抱きしめる。
黒い炎を操るとかなんとか、考えてたけど術なんてわからなくて、そして模索する時間もない。ただ生きるために、勝つために行動をするしか無いんだ!
「燃え…………尽きろおおおおおおおおおお!!」
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