美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。
#75
「それが罪だとは思わないんですか?」
折角決まったのに無粋な事をいうラジエル。罪とか酷いやつだね。私の美が罪とかその舌引っこ抜こうか?
「まさか……私が美しいのは世界の意思、はては全ての願いだもの」
「言い切りますね」
「それだけの美少女が私という存在でしょ? 異論ある?」
黙るラジエル。まあ私の美の前では異論なんていえないよね。だって私という存在が生まれてきた訳だからね。それこそが答えみたいな物だ。まあ容姿特化にしたのは私なんだけどね。だからそこに世界の意思も願いも実はない。ただ、自分自身の願いだっただけ。流石にここまで規格外の美少女になるとは思ってなかったけどね。
「貴方はその美しさで皆を惑わす。皆さん、あんな人達では無かった。誰もがこの国を思う人達だった」
それは私に落とされた重鎮達を言ってるの? 確かにちゃんとしてた奴もいるけど、碌でもないのもいたよ。そんな碌でもないのは寧ろ私に落ちてからの方がまともだと思うけど。
「美しいのは罪じゃない。落ちる奴が悪い。私まだ子供だよ」
こんな私を皆抱きたいと思ってるんだから変態しかいない国だね。するとラジエルが意外な事をいった。
「この国から出ていってはくれませんか? それなら君を倒すことなく済む」
やっぱりラジエルも私程の美少女を殺すのは惜しいとか思ってる? 倒すことなくとか、私を倒せる算段でもあるのかな?
「この国から出ていって何処にいけっていうの? 私には行く場所も帰る場所もない。こんな美少女を世間の荒波にたったひとりで晒すつもり? 酷いやつね」
「人種の国へいけば――」
「そこも私の故郷じゃないし」
そもそも故郷とよべる場所はこの世界にはない。なんでどこでも私的にはいい。チヤホヤされて楽出来る場所ならね。それが今はここなだけ。ずっとここで静かに……でも良かったんだけど、人種は奴隷とか生体兵器とかだからね。知り合っちゃった人達が死んでくのはね……気分悪い。だからやっぱり人種に行くかって行動を起こしたわけで……考えてみればこの状況は獣人たちの自業自得だね。同情の余地なし。
「ごちゃごちゃ煩いわね。気に入らないのならそう言いなさいよ。いつまでも爽やかな顔して……なんかイライラするのよアンタ。私が、アンタの家を潰して父親な殺した。もうわかってるんでしょ? ならその感情のままに殺しに来なさいよ。いつまでもイケメンぶってないでね。それともこう言った方がいい? あんたの父親、最後は汚い物いっぱい垂れ流して無様だったわよって」
次の瞬間、ラジエルが目の前で剣を私に振り下ろしてた。けど、残念傷一つないよ。
「君は! 君という奴は!! 少しでもあの娘の言った事を信じたかった!」
あの娘? うさぎっ子の事? 更にわたしのイライラが募るよ。まだ抱いてないでしょうね? 泣きそうな顔に怒りを込めた瞳。初めて爽やかじゃなくなったわね。そこだけは満足できる。
「他人の見立てより自分で見て決めなさいよ。他人他人だからアンタは自分がない薄っぺらい奴になってるんでしょ? 私をどうしたい?」
ラジエルは一度後方に離れる。うつむいた顔を腕で拭い、獲物をみすえる様な野生を露わにした顔で私を見据える。思わずゾクッとするよ。
「ああ、君の言うとおりだ。もう、この感情は抑えられない。殺したい……君を……俺が殺す!!」
「そうこなくっちゃ」
話し合いなんて元々無いのよ。イケメンの仮面は崩れた。これは既に私に一勝が入ったと思っていいよね?
折角決まったのに無粋な事をいうラジエル。罪とか酷いやつだね。私の美が罪とかその舌引っこ抜こうか?
「まさか……私が美しいのは世界の意思、はては全ての願いだもの」
「言い切りますね」
「それだけの美少女が私という存在でしょ? 異論ある?」
黙るラジエル。まあ私の美の前では異論なんていえないよね。だって私という存在が生まれてきた訳だからね。それこそが答えみたいな物だ。まあ容姿特化にしたのは私なんだけどね。だからそこに世界の意思も願いも実はない。ただ、自分自身の願いだっただけ。流石にここまで規格外の美少女になるとは思ってなかったけどね。
「貴方はその美しさで皆を惑わす。皆さん、あんな人達では無かった。誰もがこの国を思う人達だった」
それは私に落とされた重鎮達を言ってるの? 確かにちゃんとしてた奴もいるけど、碌でもないのもいたよ。そんな碌でもないのは寧ろ私に落ちてからの方がまともだと思うけど。
「美しいのは罪じゃない。落ちる奴が悪い。私まだ子供だよ」
こんな私を皆抱きたいと思ってるんだから変態しかいない国だね。するとラジエルが意外な事をいった。
「この国から出ていってはくれませんか? それなら君を倒すことなく済む」
やっぱりラジエルも私程の美少女を殺すのは惜しいとか思ってる? 倒すことなくとか、私を倒せる算段でもあるのかな?
「この国から出ていって何処にいけっていうの? 私には行く場所も帰る場所もない。こんな美少女を世間の荒波にたったひとりで晒すつもり? 酷いやつね」
「人種の国へいけば――」
「そこも私の故郷じゃないし」
そもそも故郷とよべる場所はこの世界にはない。なんでどこでも私的にはいい。チヤホヤされて楽出来る場所ならね。それが今はここなだけ。ずっとここで静かに……でも良かったんだけど、人種は奴隷とか生体兵器とかだからね。知り合っちゃった人達が死んでくのはね……気分悪い。だからやっぱり人種に行くかって行動を起こしたわけで……考えてみればこの状況は獣人たちの自業自得だね。同情の余地なし。
「ごちゃごちゃ煩いわね。気に入らないのならそう言いなさいよ。いつまでも爽やかな顔して……なんかイライラするのよアンタ。私が、アンタの家を潰して父親な殺した。もうわかってるんでしょ? ならその感情のままに殺しに来なさいよ。いつまでもイケメンぶってないでね。それともこう言った方がいい? あんたの父親、最後は汚い物いっぱい垂れ流して無様だったわよって」
次の瞬間、ラジエルが目の前で剣を私に振り下ろしてた。けど、残念傷一つないよ。
「君は! 君という奴は!! 少しでもあの娘の言った事を信じたかった!」
あの娘? うさぎっ子の事? 更にわたしのイライラが募るよ。まだ抱いてないでしょうね? 泣きそうな顔に怒りを込めた瞳。初めて爽やかじゃなくなったわね。そこだけは満足できる。
「他人の見立てより自分で見て決めなさいよ。他人他人だからアンタは自分がない薄っぺらい奴になってるんでしょ? 私をどうしたい?」
ラジエルは一度後方に離れる。うつむいた顔を腕で拭い、獲物をみすえる様な野生を露わにした顔で私を見据える。思わずゾクッとするよ。
「ああ、君の言うとおりだ。もう、この感情は抑えられない。殺したい……君を……俺が殺す!!」
「そうこなくっちゃ」
話し合いなんて元々無いのよ。イケメンの仮面は崩れた。これは既に私に一勝が入ったと思っていいよね?
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