異世界転生した貴族は自重を忘れたようです

夜叉神

第21話 ごめんなさい

「アレスは見つかったか」

「いいえ、城のどこを探してもいませんでした。」

「そうか。ルーク。ここに来る時アレスは何か言っていたか?」

「なんかやらかした見たいですが聞こうと思ったらこの状態です」

「そのやらかしたことも気になるが、一体あやつはどこに行ったんだ。」

アレスが消えてから既に半日以上が経過していた。

「今王都中を探しています。それと、アレス様のことかは分かりませんが気になることがありました。」

「なんじゃ?」

「エスフィーナ領からここに来る行商や冒険者、また、村の者達が世界の終わりを見たとか言っているのです。」

「世界の終わり?」

「はい。詳しく聞くと、巨大な竜が上空で暴れていて、黒い焔を纏った竜より大きな隕石と竜が放った漆黒の光線のようなものがぶつかりあったと言ってるのです。その話が本当なら先程の地震はその影響かと」

「巨大な竜?隕石?一体なんなんだ。それで?」

「その後、竜が落ちてきそうになった瞬間消えたと話しているそうです」

「消えた?どこに行ったんだ?」

「それが全く検討がつかないそうです。」

「一体なんなんだ。まあ、今は置いといて、早くアレスを見つけ出せ」

「はっ!」

報告に来ていた騎士は自分も捜索に加わるため部屋を出ていった。

「アイリスとルミナスはどうだ?」

「二人とも寝てしまってますね。今はそっとしておきましょう」

「そうか。ナルサスはここにいるとしてルークよお前はどうする?」

「そうですね。リーン達も心配しているだろうし1度帰ってまた来ようかと」

「わかった。それではあとでな」

「はっ!失礼します」

ルークは部屋を出ていった。

「相変わらず硬いのぉ。もう軽く接してくれてもよかろうに」

「ははは。そうですね。」

「…………」

「…………」

「どこいったかの」

「王都の外だったら面倒ですね」

「そうじゃな」


地味に正解するナルサスだった。


それからさらに半日がたった頃、未だにアレスは帰ってこなかった。

「お父様。アレス様はまだ帰ってこないんですか?」

「うむ。王都を探させたが見つかっておらぬ」

「そんな……」

朝起きたアイリスとルミナスはアレスが帰ってきていることを期待したが、未だに帰ってきていなかった。

「あいつがそう簡単にやられる訳はなかろうし」

「そうですね。既に人類最強なんて称号獲ていたりして、あはは」

「あはははは」

ここにいる人は勘が鋭いようだ。
そして、5人の居る部屋に1つの知らせが入ってきた。

「陛下!城門前に!」

「なんじゃ?」

すると、後ろからセバスチェンが来た。

「もういいですよ。ここからは私が。ほら、入ってください」

そして、セバスチェンの後ろから顔を出したのは…………アレスだった。

「「あ、アレス様ぁぁぁぁぁぁぁ」」

地震の時のように2人はアレスに飛びつく。

「あははは。昨日ぶり?だね、アイリス。ルミナス。」

すると、横から頭を叩かれる。

「なぁにが昨日ぶりだね、じゃ。全く、心配していたんだぞ」

「申し訳ございません陛下。それに、ナルサスさんも父様も」

「大丈夫だよ。君なら帰ってくるって思ってたしね」

「…………」

「と、父様?」

「この……バカモンがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

(おっこられたー)

(うるさいエーデ)

念話で話しかけてきたエーデルワイスを一蹴してルークに向き直る。

「本当に申し訳ございませんでした」

と言ってアレスは頭を下げた。

「怪我はないんだな?」

「はい。」

「そうか。」

と言って、アレスの頭を撫でた。

「で、アレスよ。何があったのか説明してもらおうか?」

「ギクリ。」

アレスはダラダラと汗を流して後ろを振り向くと、ニッコリと笑顔の陛下たちがいた。

「えっと、その……」

そのあと、アイリスとルミナスには誤魔化し誤魔化し説明した。

「つまり、昨日消えたのは分身で、本人は魔の森で魔物を狩っていたと?しかも、分身に変わっていたのは初代様の手紙を読んだその日の夜だと?」

「…………はい」

アレスはうなだれながら答える。

「まさか、今も分身じゃないだろうな」

「まさか!そうなのですか!アレス様!」

「ち、違いますよ!僕は本人です。」

「で?どうして分身がいなくなったんだ?」

「ちょっと強めの魔物と戦ったら力を使いすぎて倒した後に気絶したんです」

「そうだったのか。ん?まてよ?」

「ルークよまさか」

「え、さっきのことですか?」

「たしか、アレスが消えたのが地震のあとだったよな。で、その地震の原因が正体不明の竜の攻撃と謎の隕石の衝突……。もし、その竜が誰かと闘っていたとしたら……」

アレスの体はもうびしょびしょなのではないかと言うほど冷や汗を書いている。

「アレス。まさか戦った魔物って大きな竜ではなかったか?」

「…………」

アレスは目をそらす。

「どうなんだ?」

「すみませんでした」

「やっぱりか。お主どうするつもりじゃ」

「正直言って戦う前のステータスだと、結界とかに力を使うと勝てるか分からなかったので、地下でやるより上空でやった方が良いかと思ったんです。」

「地中?どういう事だ?空中で戦っていたのだろう?」

「上空に転移させて戦いました」

「はぁ。確かにその戦いが地中で行われたら被害は上空の比ではないな」

「お父様達は先程からなんの話しをしているのです?」

「そうですわ。初代様の手紙だとか、アレス様が魔物と戦っているとか」

「「「「あ…………」」」」

この4人はここにアイリスとルミナスがいることをわすれていた。

「えっとな?代々、国王を継ぐものにはもし、信頼出来るものが現れたならこの手紙を見せるのだという初代様の遺言が伝わるのじゃ。」

「そうなのですか?」

「それではなぜアレス様は魔物と戦っているのですか?」

「それはね。僕が強くなりたいし、戦うのが好きだからだよ。その思いが強すぎてこんなことになってしまったんだ」

「アレス様はバトルジャンキーなのですか?」

「ば!バト!いや、そういう訳では……」

「けど、そうですよね。わざわざ分身まで残して戦いたいなんて、戦闘狂しかしませんよ?」

「…………」

(確かにそうだった……)

「そ!そうじゃ!これから4人で貴族の当主としての話し合いがあるのじゃ、アイリス達は少し外してくれんかの」

「…………」「…………」

アイリス達は陛下やアレスのことをじっと見つめる。

「はぁ。仕方がありませんわ。ルミナス今回は引きましょう」

「……はい。わかりました」

「それでは失礼します」

「失礼します」

と言ってアイリス達は部屋を出ていった。

「はぁ。」

「お主言い訳下手じゃの」

「勘弁してくださいよ。まさか僕の正体を話す訳には行きませんでしょう?」

「そうじゃがもう少しなぁ」

「なんじゃ情けないのぉ。」

「すみません。」

「それよりお主、お前のあのステータスからさらにレベル上げをしたのに、気絶するほどの戦いをする魔物とはただの魔物ではあるまい。いったいなんじゃ」

(どうして芋づる式にバレていくんだ……)

「そう言えば、アレス君が修行してたのって魔の森なんだよね」

「はい」

「たしか、奥に八大魔獣らしきものがいるって言ってたけど、アレス君はどこまで行ったんだい?」

「アレス、まさか……」

「どうしてナルサスさんはそんなに鋭いんですか。はぁ、そうです。僕が戦ったのは八大魔獣の1匹。ガイアグルドラゴンという魔獣です。」

「お前、死人が出てたらどうするつもりだ?」

「僕も偶然だったんですよ、奥の山に着いたんで歩いていたら洞窟があって、そこに入ったらいたんです。そしたら急に襲ってきて…………」

「そうか。それなら仕方がないの」

「はい。ほんとにびっくりしました。けど、なんとか倒せました」

「普通、倒せないんだけどなぁ」

「まあ、良い。お主が無事ならな。しかし、街に被害が出たのは事実。その修理費はお主の売った素材から出させてもらうからな」

「はい。それで宜しいのでしたら」

「それじゃあ、今日は帰るか。1度うちに来い。リーン達にはまだ言ってない。城に泊まっていたって言っておいたぞ」

「さすが父様です。本当にありがとうございます」

「アレスおだてても何も出ないからな」

「分かってます。それでは陛下失礼します」

「うむ。それと、そろそろ2回目の素材の鑑定が終わると言っておった。明日にでも来て預けていけ」

「わかりました。」

そして、アレス達は部屋を出ていった。





今回のアレスは誤りっぱなしです!
予想以上早く本体が戻ってきてしまいました!ごめんなさい!




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コメント

  • アキ

    誤りっぱなし→謝りっぱなし
    では?

    0
  • 作者K

    次回!アレス初めて知った!デュエルスタンバイ!

    1
  • ノベルバユーザー79758

    とりあえずパクりすぎ!
    名前とか弄れば良いってもんではないと思います!
    あと、ペンギンさん煽すぎ!パクった作品を煽てたらパクられた作品はどうなの?
    とりあえず褒めればいいってもんじゃないと思うのですが??

    0
  • ペンギン

    面白いです!やっぱりバレちゃうんですねw
    それと、アレス乙ですw頑張ってくれ!

    1
  • パパ7年生

    誤字報告、汗を書く× 汗を掻く

    0
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