異世界転生した貴族は自重を忘れたようです

夜叉神

第6話 謁見

セバスチェンさんに案内されて僕はほかの部屋に来た。

「ここで採寸をしてもらいます」

扉を開けると3人の人がいた。

「あなたがアレス様ですね。私は仕立て屋のプープルと言います。今日はよろしくお願いします。早速で悪いのですが時間が無いとのこと。すぐに仕立てに移らせていただきます。」

「は、はぁ」

ほかの人も黙々とアレスの体を図り始めた。

「そう言えばセバスチェンさん」

「セバスでいいですよ」

「そうですか。セバスさん。母上や姉上はどこにいるか知っていますか?」

「たしか、リーン様とシルク嬢でしたね。それならシルフィード辺境伯の屋敷に帰ってるはずですが」

「そうですか、ありがとうございます」

(城の前で別れたのかな)

「アレス様。もうよろしいです。採寸は終わりました。すこし、お待ちください。」

「早いですね」

「早く正しく丁寧に、それがうちのモットーですから」

「なるほど。それはいいですね」

「ありがとうございます」

そう言ってプープルさんは丈合わせを始めた。

「アレス様。私はそろそろ陛下の元に戻らなくては行けませんからメイドを読んでおきます。仕立てが終わったらそのメイドについて行ってください」

「あ、ありがとうございます。分かりました。」

そう言ってセバスさんは出ていった。
しばらくすると1人のメイドが入ってきた。
「失礼します。きょうのアレス様のお世話を命じられました。メイドのレティアと思うします」

「アレス・フォン・シルフィードです。よろしくお願いします。あ、これから名前は変わるんですけど」

「そうなのですか?よろしくお願いしますね」

レティアさんはあおい髪を持った美人さんだった。

「アレス様紅茶でございます。」

「あ、ありがとうございます。そんなに畏まらなくてもいいですよ。僕はまだ5歳ですし」

「いえ、まだ、拝爵していらっしゃらないとはいえ、シルフィード辺境伯様のご子息ですから。そんなことは出来ません」

「そうですか。そういえば父について全く調べたことなかったのですが、辺境伯てそんなにすごいんですか?」

「ええ。この国には軍隊というのが3種類しかありません。ひとつは王国騎士団です。アレス様も先程本部へ行ったのでしょう?そして、残りのふたつが辺境伯様の騎士団です。」

「え?けどうちにはひとつしかないと聞いたのですが」

「ええ。まずこの国では辺境伯家しか、軍を持ってはいけません。この国には辺境伯が2人いらっしゃいます。1人目はアレス様のお父上ルーク様。そして、もう1人がラインハルト・フォン・ヴィルヘルム辺境伯様です。シルフィード辺境伯家、ヴィルヘルム辺境伯家のこの二家をもって二大辺境伯家と言われています。そして、王国軍、シルフィード辺境伯家の東方騎士団、ヴィルヘルム辺境伯家の西方騎士団の3つで、この国をささえ、そして、お互いを牽制しあってバランスを保っているのです。ついでにルーク様とラインハルト様はとても仲が良いと評判です」

「全然知らなかったです。辺境伯という地位が上級貴族というのは知ってましたが。2大辺境伯と言われてるなんて」

どうやら、勉強不足だったみたいだ。

「アレス様もこれから貴族になるのですからちゃんと知っておいた方がいいですよ?」

「そうですね。父上に教えて貰います」

そんなふうに話していると、プープルさんが話しかけてきた。

「アレス様出来ましたよ。」

「もうですか!ほんとに早いですね。」

「ありがとうございます。早速来てもらってもよろしいでしょうか」

「わかりました。」

簡易的な更衣室に入ってアレスは着替えた。
この服は白色の生地でできている。それに、金色と赤色のの刺繍が施されている。
軍服に似たような形の服を白にしたバージョン的なやつだ。
更衣室から出るとレティアやプープルさんが目を見開いていた。
「どうでしょうか。似合ってますか?」

「ええ、とても似合ってます!」

「ええ、正直私も驚いてます。その銀色に少し金の入った髪にとても似合っていて、目の色が赤なのでとても色映がいいです」

「あ、ありがとうございます」

(ここまで褒められるとは思わなかった。)


コンコン

「はい。どうぞ」

「アレス様準備は整いましたでしょうか。そろそろ謁見の時間になります」

「わかりました。レティアさん。案内をしてもらってもいいですか?」

「わかりました。それではご案内しますね」

「プープルさん。服ありがとうございました。」

「いえいえ。その代わり贔屓にお願いします」

「はい。」

アレスは部屋をでて、レティアについて行った。

「そう言えばレティアさん。僕は謁見の方法を全く知らないんですが。」

「まあ、5歳で謁見なんて方がまずないんですが。まずは扉が空いたら両サイドに貴族の方々がいます。後ろが下級貴族、前が上級貴族です。そして、その間を赤いカーペットが敷いてあるのでほかの貴族の少し前まで歩いてください。陛下が入ってきたらそこで跪きます。そしたらあとは勝手に進んでいきます。」

「わかりました。なにか注意することはありますか?」

「そうですね。絶対に勝手に喋らないでください。変なことをすると追い出されることもあるので」

「なるほど。ありがとうございます。」

「いえいえ、こちらでございます。」

レティアさんに案内されたアレスの目の前には大きくてきらびやかな扉があった。

「そろそろのはずです。扉が空いたら入ってください」

「はい」

すると、ちょうどそれを待っていたかのように扉が開き始めた。
扉が完全に開くとアレスは前に出る。
そこには父のルークの姿もあり、心配そうに、しかしアレスの服にも驚きながらこちらを見ている。誰も座っていない玉座の隣には先程まで話していた宰相ナルサス公爵様がいる。

「国王陛下がご入場される」


ナルサス様がそう言うと全ての貴族が跪いた。それと同時にアレスも跪く。
すると、玉座の右側から現国王グラッド・ライム・キサラギ・ベルマーレ陛下が入ってきた。

「面をあげよ」

すると、同時に貴族達が立ち上がる。
アレスもたった。
すると、ナルサス様が話し始めた
「まずは報告から。今日の今から約3時間前にアイリス王女殿下と私の娘ルミナスが50体以上のオークの集団に襲われました。」

そう言った瞬間、貴族達がザワザワと騒ぎ出す。

「静粛に近衛騎士10名がこれに対応したが3名死亡、4名が重傷をおったそうです。これまでかと思われました。」

「その時そこにいるアレス・フォン・シルフィードが、自分からその間に割り込み剣や自分の体で50体のオークを殲滅しました。さらに傷ついた騎士を魔法で癒し、事切れた騎士を王都まで運んでくれました。」

また、貴族達が騒ぎ出す。5歳の子供がそんなこと出来るはずがないなどと言っているようだ。

「これはその時いた騎士や王女殿下達の確認も取れています。よって陛下より褒美を授与していた抱きます。」

「アレス・フォン・シルフィード前へ」

「は!」

アレスは前に出て跪く。

「アレス・フォン・シルフィード。ここに」

「此度はよくやった。褒美に白金貨30枚と男爵の地位を授与する。また、名を新たにペンドラゴンとし、アレス・フォン・ペンドラゴンとして、我が王国に使えよ!」

「は!このアレス・フォン・ペンドラゴン。謹んで、お受け致します!」

「それでは謁見を終了する。」

「国王陛下がご退場なされる」

そうナルサスが言うと貴族達が跪いた。

謁見は無事終わった。
しかし、アレスは気づいていた。不穏な視線を向ける者がいることを……

「異世界転生した貴族は自重を忘れたようです」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

  • ノベルバユーザー179677

    メイドを読んではメイドを呼んででは?

    3
コメントを書く