神様、ここってどこでしょう?

カミュイP

敵襲と仲間

カミトというのは自分の本名ではなく、いわゆるプレイヤーネームというかゲームなどの交流の場で使う名前だった。
本名は川上 刀亜 かわかみ とあ
我ながら厨二臭い名前と思うがこればっかりはどうしようもない。
みんなも子供の事を考えないで名前をつけるのはやめようね!
まぁ、病をこじらせていた時は気にいっていたものだ。あ、これゼッタイ秘密ね
パズルゲーにMMORPG、FPSに体を動かすサバゲーなど様々なモノをプレイした。
個人的にはガンナーや剣士などが気にいってたわけだが、ちょっと魔法が使えるみたいなのが好きだった。
でも僕は魔法が使えないそうです!
は?
せっかく異世界に来れた訳だし楽しみたい、そう思っていたのに。


「敵襲だぁー!」
早いよこのままだと俺死んじゃうよ
「なんてタイミングで来るんだ・・・」
「な、敵襲?!」
「そんな・・・」
え、どうしよう
「この場合どうすればいいんだ?」
「そんなこともわからねぇんですか、バカですかそうですか」
「いいからクラリスちゃん。ホントにどうするの!?」
ソラも慌てている様子だった。これはやはりまずいのかもしれない。
「とりあえず、奴らから身を守って王国からの助けを待ちましょう。幸い、コルトの中にも多少の経験を積んでいる者たちがいるはずでしょーしね」
窓の外を覗いてみると近くに何匹かモンスターがいた。ゴブリンとかそんな類いの。
「おい、近くにいるぞ」
バレないように小声で話しかける、が、そこに彼女らはいなかった。
「なっ、まさか・・・!」
二人ともやられた?!いや、でもそんな
すると、外で音が聞こえた
見てみると目の前でゴブリンと思われるものが焼けていた。
「ヴェァ"ー!!?!」
「いや、どんな悲鳴でいやがりますか」
「大丈夫ですか?カミトさん」
「まさかこれって」
「そりゃもちろん」
「私たちがやりましたけれど」
あ、この人たち強いやつだ
「俺もなにか手伝えるか?」
「別に、店の奥でガタガタと震えててもいーんですよ」
「クラリスちゃんの言い方はともかく危険ですし」
「いや、なんか女性二人に戦わせるっての気が引けるというか...」
「死ぬかもですよ」
「それは二人も同じだろ」
「なめてやがりますか」
「そうゆう事じゃない。ただ、せめて二人の力になりたい」
「はぁ・・・。簡単に死なれても困るんでせめて何か装備してください」
どうやら自分も戦わせてもらえるようだ。


「最低限、初心者でも扱いやすいようにしといたんで」
装備は軽装で、コートにブレストプレートなどと動きやすいものだった。
「防御力は保証しますよ」
「あぁ、ありがとう」
そういうと今度はため息混じりに聞いてきた
「で、武器はどーするんすか」
「銃、は流石に無いか」
「・・・じゃあこうしましょう。」
「?」
「あんたさんがこの戦いで生き残ったら、その『ジュウ』を作ってやりましょう」
「ほーう。約束は守れよ」
「えぇ、ですからあんたさんも生き残ってくだせーね」
フフっ、と互いに笑う
「二人とも、モンスター来ますよ!」
「わかった!」
「じゃ、がんばりますかね」


俺が選んだ武器は片手直剣だった
「まあ、ファンタジーと言ったらこれだよな」
「まさか、会ったばかりの人間と共闘するとは思いませんでしたよ」
「行くよ!!」
二人がほぼ同時に攻撃を始める。
こちらにもモンスターが来る。
心臓がバクバクと跳ねる
ふと、ゲームの剣攻撃をイメージする。
「やれるだけ、やってみるか」

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